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I’m thirsty thirty but only expensive cocktail is accepted (1/2)
去年の11月に30歳になった。仕事も恋も頑張る。
…はずだったのに
仕事はプロジェクトの性質が合わず、全くやる気が出ず進捗遅れで休日出勤。
恋人には「恋人とはもう思えない」と言われあっさりお別れ。
Gahoのstart overを聴きながら清々しく切ったはずの30代、序盤から待っていた厳しい試練に流石の私も堪えた。
髪を30cm切って資格の講座を申し込んで心機一転しようとしたけれど、
「でこの先どうするの」という、無理やり砂に埋めて見ないようにしてきた課題が
満潮が過ぎた砂場からあっさりと顔を出し声を荒げる。
かと言って朝起きればまた逃げられない1日が始まるし、家に帰れば「また1日歳を取ったなあ」という他人事のような口癖が無意識のうちにため息と共に吐き出される。
…世の中の独身の30歳ってどうやって生きているんだろう?
他人と比較しても仕方ないと思いつつ、インスタでキラキラした投稿をする同世代が眩しくて
SNSで繋がることも街に出ることも億劫になっていた。本当にみんな、何を楽しみに生きているのだろう。
そんな時、同じ30歳の元同僚から誕生日会の招待が届いた。
正直、初めは行きたくなかった。どうせ感じる劣等感。楽しいフリをしてニコニコする自分を想像すると吐き気がした。