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一期一会の意味

30になって、これまで乗り気がしない。苦手、という意識を持っているものを逆にやってみよう。という天邪鬼マインドを発揮している。

若い頃は、自分に選ぶ権利があると思っていた。私がやりたいことをやるのだから、好きなことをするのだから、そこから外れたものは私に選ばれなかったもの達なのだと。

ただ、20代後半からはポジティブな面とネガティブな面で、これまで避けてきたことをやってみようと思い始めた。
ポジティブなモチベーションとしては、これまで毛嫌いしてきたものにチャレンジしてみたりや苦手だと思ってきた人と話したりすることが
新しい発見をもたらしてくれることに気がついたこと。
ネガティブなモチベーションとしては、この年齢になると門が狭まっていること。20代限定、と分かりやすく制限がかかっているものもあれば、明記はないものの「何となく30歳からチャレンジするのはちょっと…」というものもある。

ギリギリ30歳(オーバーサーティーではなく、オンサーティ)ということでギリギリ許されそうなことを始めてみようと思った。

その一つが、Meet-upイベントへの参加だった。
外国人向けのものが多いが、とにかく出会いを求めてパーティをするという概念がずっと苦手だった。
友達はなるもので、作るものではない。という謎のポリシーの元、目的と手段の混合なような気がしていたからだ。

先週の金曜日始めてイベントに参加してみた。
結果、まあまあ楽しかった。

自分の事業の宣伝やナンパ目的…という層も一定数いるものの、
留学で日本に来たばかりで友達を作りたい若い学生の子や、仕事の視野を広げたいため、色々な人と話したいのだという人もいた。

運命的な出会い(恋愛だけではなく、ビジネスの拡大や、ヒントが得られる相手を含む)は当然期待をしていた訳ではないのだけれど
きっとどこかでまた会ったりどこかで名前を見たりしたらああ、あの時の。くらいで話は弾みそうだとは思った。
世界は想像する以上に繋がっていて、特にこの狭い東京で外向的に活動をする人とはまたどこかで出会う可能性が高い。

まあ期待値の問題かなあと思った。当たり前だけど。

誰とでも話を弾ませることができる人、初めましてが好きな人、寂しい夜を過ごさないように誰かといたい人、ビジネスや趣味の集客をしたい人
こう言った人たちは実に楽しそうだった。

私も、人間観察が趣味なので、楽しかった。
電車に乗ることが鬱防止、と聞いたことがあるが
自分の世界だけが全てじゃない、社会には色んな人がいて色んな生き方があって、私意外とちゃんと生きてるじゃん
そう思えることで社会との距離を縮めるのだという。
私も、同じ職場以外で普段同世代がどんな生き方をしてるのか知りたかったので、純粋に面白かった。

生き様に正解はないよなあと思えるから。

帰り際、韓国人留学生の男の子が「僕は必ず日本で漫画を描いて有名になります。その時まで」と声をかけてくれた。
心から頑張ってね、と思った。話したのは一瞬だったけれど、今後の人生で彼の名前でなくても日本で韓国の漫画の話題になった時きっと彼のことを思い出すだろう。
心の底から初めましての方の幸せを願えただけでも価値ある夜だった。

一期一会の意味はきっと、そういうこと。
将来、何かのきっかけでその人のことを思い出して、ポジティブな気持ちになれるなら
それも人生の資産と言えるのだと思う。

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