[典礼] 聖霊降臨の主日

本日はカトリック教会典礼暦、聖霊降臨の主日でした。

ちょうど復活の主日から50日目にあたる本日をもって、長かった2015年の復活節も、ようやくおわりを告げることになります。

この聖霊降臨祭はまた、「五旬(ごじゅん)祭」あるいは「ペンテコステ」とも呼ばれますが、いずれも「50」という数字に由来する名称です。

本日は、イエスなき後の、弟子達の集まりにおいて、はじめて聖霊が降った出来事を記念するものであり、この出来事をもってキリスト教会が世に誕生したと云われています。

それゆえ聖霊降臨の主日は、教会の誕生日であり、わたしたちクリスチャンにとっては、とても意義深い、祝福された一日となっています。

そのような重要な出来事が起きたときの状況を、聖書は次のように活写しています。

「五旬祭の日が来て、一同が一つになって集まっていると、突然、激しい風が吹いて来るような音が天から聞こえ、彼らが座っていた家中に響いた。

そして、炎のような舌が分かれ分かれに現れ、一人一人の上にとどまった。

すると、一同は聖霊に満たされ、霊が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話しだした。

さて、エルサレムには天下のあらゆる国から帰って来た、信心深いユダヤ人が住んでいたが、この物音に大勢の人が集まってきた。

そして、だれもかれも、自分の故郷の言葉が話されているのを聞いて、あっけにとられてしまった。

人々は驚き怪しんで言った。「話をしているこの人たちは、皆ガリラヤの人ではないか。どうしてわたしたちは、めいめいが生まれた故郷の言葉を聞くのだろうか。・・・」」(使徒言行録第2章1-8節)

その日には、公衆の面前で、何か非常に不思議な、奇跡的な現象が起きたことが伝わってきます。

そしてその時以後、使徒たちをはじめとして、殉教すら厭(いと)わない程の、福音宣教者たちが陸続として誕生することになります。

以来、約2000年の時を越えて、世界中を駆け巡った福音のバトンを受け取ったのが、わたしたち現代に生きるキリスト者であると言うことができましょう。

その福音の灯火(ともしび)を絶やすことなく、私たちが受けた賜物を、さらに次世代に委(ゆだ)ねることによって、地の塩、世の光、そして人類の結び目である、自分たちのささやかな役割を果たしていければ幸いであると思います。

 

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