
異世界✕ヒットマン・勝手に戦っていたら世界を救ってました
あらすじ
アイスマンで本名はククリンスキーは
今日も依頼を受け、ターゲットの人間がいる
廃墟のビルに潜入する。
愛用の拳銃を構え、階段を上がっていく。
最上階に到着すると片っ端から
部屋を開けるが誰もいない。
ビルを間違えたのか?と
窓の方を見たその瞬間、
ククリンスキーは目を大きく開け
言葉を失った。
そこに大都会の街並みではなく
鬱蒼と木々と小高い丘が見える。
ククリンスキーは異世界にいた
異世界✕ヒットマン
勝手に戦っていたら世界を救ってました
第一話
異世界に来たヒットマン
廃墟のビルから出て辺りを見渡すが、
ここはニューヨークではないことを確信する。
煙がモクモクと空に上がっていることに
気付いたククリンスキーは、煙の上がる方へ
走り出す。森の中を通り過ぎる中、鳥や小動物の鳴き声が聞こえてくる。
今はそんな声を無視して走り続けていると
ひらけた場所に出ると肉眼で村が見える。
息を荒げながら村へと入ると、緑のゴブリンが
村人を襲っていた。
「なんだ、あの化け物は」
隠れることもせず立っていると
一匹のゴブリンがこちらに向かってくる。
咄嗟に拳銃を構え一発、二発と発砲、頭と顔面に
クリーンヒットするが、ほぼ無傷のままで
ククリンスキーに突進してくる。
そのとき、馬に乗った騎士が自分の前に現れると
ゴブリンは足を止める
異世界✕ヒットマン
勝手に戦っていたら世界を救ってました
第ニ話
炎の騎士
「大丈夫かぁ。名もなき民よ」
銀色の鎧をつけた騎士がこちらを一瞥すると
右手に持ったスピアが炎を纏う、ゴブリンは棍棒を振りまわす。
それを避け続けながら一瞬の隙をついて、スピアの一突きが炸裂、鎧を貫き炎が激しく燃えゴブリンが灰になる。
その一連の出来事にただただ驚いていた。
これは夢ではない現実だと、今更気づいたが
騎士は自分を見て、部下に命令する
「コイツを捕まえろ」と
異世界✕ヒットマン
勝手に戦っていたら世界を救ってました
第三話
牢獄と盗賊
ククリンスキーは炎の騎士の部下に捕まる
抵抗する事なく木の檻に入ると、馬車は動き出す。
村人とゴブリンの遺体が散乱している村を後にする
なにもすることもなく眠っていると、馬車が止まると木の檻の扉が開き「おい起きろ。早く立て」と
軽装の兵士がククリンスキーの足を軽く蹴ると、
気怠そうに立ち上がり、兵士数人に警護されながら
石畳の階段を上がる。
ククリンスキーの後ろにも捕らわれた男女がいた
よそ見をしたら兵士が髪を掴んで前を向かせる
赤い巨大な扉が目の前に現れる。左右にいる警備兵が扉を開け、中へと入ると数百メートル先に王様と女王が座っていた。
王様と女王の前に立つと、無理やり両膝をつかせる
「王様、女王様、犯罪者を連れてきました」
遅れて炎の騎士が兵士の隣に立つと、さっき見た
数人の男女を連れてくると「小奴らは、ここらをアジトにして盗みを働いていた盗賊でございます」
盗賊の格好した男がククリンスキーを睨みつける。