キュレイターなんです。
誰が。
私が。
不登校で全然いかなかった大学ですが、単位ぎりぎりで「学芸員」の資格をいただいたのです。
「学芸員」ってなんじゃというと、日本の法律で、博物館・美術館には絶対一人以上配置しないといけない人なんです。
「学芸員」はキュレイターとも呼ばれます。英語にするといきなりカッコいいです。
一見、就職にすごく有利に見えますが、
①学芸員には定年がない
②新しい美術館・博物館はそうポンポンできるものではない
③美術大学以外でも結構とれちゃう資格である
ので、全く就職活動には役立ちませんでした。
まぁ、自分でずっと研究や勉強を続けている方なら使い物になるでしょうけれど、資格だけ取って何もしてないんで、仕事にはなりませんね。
全くの無駄になっていないところは、趣味でやっている展示イベントでしょうか。
なんだかんだ言って基礎は勉強はしているので、ど素人の展示よりはマシという程度ではありますが。
「展示」を見る目は素人さんよりはあるので展覧会などに出かけますと、作品より展示の仕方をジロジロ見ていたりする時があります。
最近は音声ガイドのせいか、無駄な人だまりとかできる場合が多くて、「学芸員、なんか、うまいこと考えんかい!」と思ったり。
壁面や展示作品でうまく誘導している展示も見かけるので、残念な展示はほんとに残念。むっちゃ自己満足感しかないこともしばしばあります。
うまい誘導の展示の場合、学芸員さんの作家へのリスペクトが伝わってきて、打ち震えてしまうことも。
なんというか、展示は愛なんですよね。
観る方への愛しかり、作家への愛しかり。
はるか昔のバブル前後は展示を運営する企業も多く、相当面白い、いい展示が多かったんですが、最近は保守的な印象です。企業主催の展示とかすっかりなくなっちゃったし。
カルチャーやファッションは、最近は厳しい目で見られて不自由になりました。
でも、こんな時代だからこそ、大事なんじゃないかなぁと思います。