アイビスサマーダッシュ 2021 出走予定馬:ビリーバー&杉原騎手想定

第21回 アイビスサマーダッシュ(GIII)出走予定馬展望

日程:2021年7月25日(日)
コース:新潟芝直1000m

予想用・出走予定馬一

アイビスサマーダッシュ2021の予想用・出走予定馬一覧

ビリーバー(杉原騎手想定)

 昨年のアイビスサマーダッシュでは3着と新潟1000の実績を持つビリーバーが今年もアイビスサマーダッシュに出走予定だ。ただ、今年はやや物足りない競馬が続いていて、二桁着順が多く新潟1000の韋駄天Sでも7着とふがいない結果。持ち直して鋭い末脚を発揮しきれるか。

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 ちょい穴枠として気になっているのはビリーバーかな。この馬の場合は基本的に速いラップを踏みたい方なので力の要る馬場よりは高速馬場の方が良いという認識がある。近走の内容が悪いと言っても韋駄天Sは極端な状況だったしパラダイスSは後ろすぎた。噛み合えばの条件付きだがこのレベルならヒモ穴で一考の余地ありかな。

アイビスサマーダッシュ(GIII)3着

新潟芝直1000m良 18頭6枠12番
風向き:北北東1.1m/s(新潟市15:50)
0:54.5 21.7-22.4 H^1
11.7 - 10.0 - 10.4 - 10.8 - 11.6

 まずは昨年のアイビスサマーダッシュから振り返っておきたい。良馬場だったが雨の影響が少しあった状況。それでも開催序盤で普通に高速馬場状態だったと。ペースはややハイで単調な減速ラップを踏んできている。その中で最後にしぶとく伸びてライオンボスらに襲い掛かっての時計差なしの3着は結構侮れないなと。風向きは北北東からなので終始追い風に近い形。

 12番枠からやや出負け、そこから二の足も遅くて序盤は中団列の後ろぐらいから。道中は無理をせずに前に壁を作りながらで後方2列目付近からL3辺りで押し上げにかかり、ちょうどメイショウカズヒメが内に切ってきたので外目のスペースが広がるところを上手く拾って風よけしつつライオンボス・ジョーカナチャンの後ろ。そこからL1でライオンボスの内に切って最後はアタマ・クビまで接近しての3着。

 この馬の上がりが32.0というところから考えても前半より後半型の競馬にもってきて速いラップを後半で踏んできたという形になると。個人的にはこういうタイプの馬は馬場が軽い方が良い。前半でペースが上がったとしても後半で速いラップを踏むことでタイムを詰めてくるタイプだろうと。なので今年も馬場というか天気予報とにらめっこして考えたい一頭だなと思っている。逆に言えば前半でパワー型基礎スピードを求められて消耗すれば結構崩れるタイプなので、その辺も色々と考えながら進めたい。1400の方が安定するのは前半で無理せず入れることが多いからというのがあるし、1000で噛み合ったのも直線コースで坂スタートだから意外と上がり切りにくいというのもあると思う。

韋駄天S(OP)7着

新潟芝直1000m稍 16頭1枠2番
風向き:西南西5.1m/s(新潟市15:20)
0:57.4(+0.9) 22.3-23.3 H^1
12.0 - 10.3 - 10.9 - 11.3 - 12.0

 2走前の韋駄天Sでは7着と敗れてしまったが、そんなに悪くはないと思う。まあそれでも負けすぎだけど、状況があまりよくなかったと。稍重でもかなり時計が掛かっていたし、そこで速いラップを踏み切れなかったという感覚かな。風も向かい風の状況で5.1m/sとやや強めだった。

 2番枠からまずまずのスタートだったが伸びあがるような感じになったのと窮屈になったので下げきって外にもっていく感じ。そこからは後方馬群の中目のスペースを拾いながらL3で進路が取れたので出し切るが向かい風を受けつつの競馬になる。そのままラストまで内から伸びてきたがジリジリなだれ込むまでの7着完敗。

 結果的に上手く外ラチに近いところまで持ってきたけど、途中からは中目の進路を取るしかなかったし壁を外してからは向かい風を受ける形になったと思う。また、タフな馬場だったのでどうしても後半は消耗気味になったしこの馬の良さである軽い馬場での後半のトップスピードの質がどうしても削がれる競馬になったかなと。その辺を踏まえてもラストまで伸びきれなかったのは仕方がないと思うし、前半もゲート自体はまずまず良かったが二の足の地点で内の馬にカットされてという感じにもなったのでちょっと難しかったかなと。まあ悪くはないし、高速馬場の方が良いのでこの辺が上手く噛み合えばという怖さはあると思う。

パラダイスS(L)3着

東京芝1400m良 16頭1枠1番
風向き:西1.2m/s(府中市15:30)
1:22.2(+0.9) 36.2-33.2 S^3
12.5 - 11.6 - 12.1 - 11.9 - 11.1 - 10.6 - 11.5

 前走のパラダイスSでは13着と大敗だが、そもそも直線だけの競馬なので位置取りが悪いといかんともしがたい競馬だった。ペースは3秒でドスロー、そこからのL2最速で10.6とかなり速いラップを求められた。上がり最速自体はそこまで評価しないけど、こういう脚を使えるというのが本質的にはビリーバーの良さではあると思う。風は西からなのでHSがもろに向かい風になるが1.2m/s程度なので誤差の範囲だと思う。

 1番枠から出遅れて最後方近くからとなってしまう。そこからも最後方で進めているが、前がペースを上げてくれない中で我慢しながら3~4角でも上がらず、最後方列で直線。序盤でそこから進路を大外に誘導してL2最速地点で外からジリジリ伸びるがまだ最後方列。そこからラストまで食らいついてという中での13着。

 まあここまで極限の上がり勝負だと全馬が33秒前後を遣えてしまうので、どうしても質的に決定的な差を生み出しにくくなる。この馬自身はラストでジリっと詰めているし加速過程でも食らいつけているが、そもそも位置取りが絶望的過ぎて話にならなかった。ゲートはうまい方ではないがそれでもここまで出遅れるのは珍しいし、このゲートだとアイビスでも厳しいと思う。この辺は最低でも大きく遅れない程度には出てくれないと困るね。ただ、高速馬場なら後半のトップスピードの質を高めてこれる馬なので、条件としては開幕週で時計勝負になりやすくそこまで前傾のバランスになりにくいアイビスは相性的にもいいとは思う。とにかくゲートやね。

アイビスサマーダッシュ2021への展望

 もう少しメンバーレベルがまともなら流石にどうかな?とは思うんだけど、まず昨年の時点でライオンボスと比較してもそう差のない競馬ができていたわけでね。高速馬場で後半に余力を残せる状況なら鋭さを引き出せるというのは見せているし、あとは早い段階で外ラチ沿いに持ってこれれば、自然と前に有力馬が固まるのが新潟の1000なので運びやすいというのはある。

 もちろん枠や風向き次第ではあるけど、風向きでいうならやはり後ろからになる可能性が高いので向かい風となった方が壁の有効性が高くなる分だけ良さが出やすいと思う。その辺を意識して当日は予想したいところやね。そもそも今回はオープンレベルの馬が少なくて、回避馬が出なければ半数近くが格上挑戦で参戦する馬となっているわけでね。その中では重賞で勝ち負けに近いレベルのパフォーマンスを見せられているビリーバーは警戒しておいて損はないと思う。ここ2走も敗因ははっきりとしているので、出遅れ過ぎずに運べれば。ヒモ穴で考えているが枠の並びや風向き次第では強く狙う可能性も残しておきたい。

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