中日新聞杯 2020 出走予定馬:グロンディオーズ&ルメール騎手想定
第56回 中日新聞杯(GIII)出走予定馬展望
日程:2020年12月12日(土)
コース:中京芝2000m
予想用・出走予定馬一覧
グロンディオーズ(ルメール騎手想定)
脚部不安から復帰3戦目の六社ステークスで完全復活の勝利を挙げたグロンディオーズが中日新聞杯に出走予定だ。3歳時には新潟2000mの信濃川特別で強い勝ち方をしていただけに、この条件でも鋭さを発揮できれば怖さはある。遅れてきた大器候補が重賞の舞台で躍動するか。
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ここ2走が2200、2400mという中でしぶとく最後まで伸びてきたという形。ただ速いラップを求められない競馬だったのでその辺がカギ。3歳時になるが信濃川特別の内容は良かった。ただこれもレースレベル的にどうだったか?という面はある。現時点ではやや人気が先行している感じはするけどね。
六社S(3C)1着
東京芝2400m稍 16頭5枠10番
2:26.4 60.9-61.7 H^1
13.0 - 11.2 - 12.2 - 12.7 - 11.8 - 11.7 - 12.1 - 12.2 - 12.7 - 12.8 - 11.8 - 12.2
前走の六社S勝ちから振り返りたい。この時は稍重で時計も結構掛かっていてややタフな馬場ではあったと思う(毎日王冠がちょっと出過ぎた感はあるね…)。その中でペースはややハイだがこれは単騎気味に前が引っ張っていく形。離れた4番手で進めてこれを追いかけながらしぶとく捕え切ったという感じ。
10番枠から五分のスタート、そこから促しながらじわっと押し上げて序盤は好位で進めていく。道中も好位の外で進めていくが向こう正面で前がペースを広げていくのを追わずに好位4番手で我慢。3~4角では前との差がかなり開いている状況、4列目一つ外でこれらを追いかけながら直線。序盤で4列目からジリジリと伸びてきて3列目。L2で前が下がってきたところでしぶとく伸びてシロニイとの叩き合いに持ち込む。最後は2頭のマッチレースをねじ伏せてきた。
前半はこの馬の位置で大体1000通過が62秒半ばなので実質はかなりのスローぐらいだと思う。恐らく追いかけていた3角~直線前半ぐらいである程度速いラップを踏んでいてL2-1と減速してきた形で良いだろう。タフな馬場状態の中で後半の素材面でしぶとくいいものを発揮してきたとは思う。ただシロニイが2着というところを踏まえても全体のレベルが高かったのか?といわれると何とも言えない。またタフな馬場で後半のポテンシャル戦的な面もあったからね。天気予報も晴れが続くので、軽い馬場で速いラップをという不安は多少ある。少なくとも復帰戦から3走はいずれも時計が掛る状況で速いラップを踏んでいないからね。
信濃川特別(2C)1着
新潟芝外2000m良 12頭5枠6番
1:58.3 60.8-57.5 S^3
13.1 - 11.3 - 11.6 - 12.3 - 12.5 - 12.5 - 11.7 - 11.1 - 10.7 - 11.5
3歳時に新潟の2000m戦の信濃川特別で先行策から鋭く抜け出して勝利を収めている。ペースは超スローで底からのL2最速10.7。4角のL4から11.7と加速していく形ではあるが直線勝負の割合が大きいレースと言って良いだろう。トップスピード戦。
6番枠からやや出負けしてそこから押して二の足でスッと先行、ドスローでもありリカバーは楽だった。道中も3番手で前2頭を少し離れた位置で追走しながら徐々に詰めて2列目外で3角へ。3~4角で徐々に加速していく中で2列目の中目で追走しながら1馬身差ほどで直線。序盤で軽く追われながらもしぶとく反応して先頭列だが外のメルヴィンカズマの方が序盤は手ごたえが良い。これをL2で少しずつ差をつけて半馬身差からL1で突き放しての3馬身差圧勝。
ここではドスローの上がり勝負という適性が求められたが、ギアチェンジ面は少し鈍かったかも。2着のメルヴィンカズマの方が先に伸びてきていてL2の最速地点終盤ぐらいからグロンディオーズのほうが脚色が良くなってL1では半馬身差ぐらいから3馬身差まで突き放している。スパッと切れたというよりは末脚の絶対量の差を見せたという感じでいいのかなと。ただ、メルヴィンカズマはその後が鳴かず飛ばずといっていいし、上位勢のその後は正直物足りない馬が多い。まあL1の突き抜けが圧巻だったしここでは2枚上だったとは思っているけど、スッと動けたわけではないのでこの辺をどうルメールが乗ってくるかやね。
日本海S(3C)2着
新潟芝内2200m良 16頭8枠16番
2:13.7(+0.1) 59.3-61.8 H^2
12.6 - 10.8 - 10.8 - 12.1 - 13.0 - 12.5 - 12.6 - 12.6 - 12.3 - 12.1 - 12.2
2走前の日本海Sでは新潟内回りの2200m戦らしい流れにはなっている。かなりのハイペースなのだが中盤でペースダウンして仕掛けが遅れる競馬。L2最速で12.1と後半はここが最速。L1も12.2と落ちていないので動き出しの器用さが意外と問われている。
16番枠からまずまずのスタートだが外枠でもあり序盤は難しく内の各馬を見ながら軽く促しつつも中団の外でという形になる。道中も縦長でハイペースという中で上手く中団の中目で追走しながら3角へ。3~4角でも中団馬群の中目で我慢しつつだが4角で手が動いて外に誘導も進路確保で後手を踏んで後方で直線。序盤で追われるが反応が少し遅くなるも徐々に伸びて3列目。L1でしぶとく中目から伸び始めるが先に外から伸びていたソロフレーズに半馬身差までの2着。
3~4角で内目に拘った分だけエンジンの掛かりが悪かったと思う。新潟内はこのパターンが多いんだけど、ペースがこれからじわっと上がっていくというところで後手を踏んでしまっていたからね。4角出口から必死に追っていたけど若干伸び始めにタイムラグがあったのは入り方も良くなかった。ただ、逆に言えばそういう形だとワンテンポ置かれているのでギアチェンジ面はどうしても課題になってくるかなと。3~4角である程度早めの仕掛けでロングスプリント的な方が噛み合いそうな感じはするね。
中日新聞杯2020への展望
まあ判断が難しいところだが、まず前提としてある程度早めの仕掛けで出し切る形のほうが今の時点では良いと思う。3歳時の信濃川特別もL1で抜け出しているようにトップスピードに乗ってからに良さが出ていると見ていいし、前走の六社Sもポテンシャル戦に近いと思うが3~4角で4番手、離れた前を追いかける形になってしぶとく最後まで伸びてきた。速いラップを求められても求められなくても伸び始めが遅い感じなのでギアをスッと上げるような競馬を求められたときにギアチェンジ面での不安は出てくると思う。
それに加えて、ここ2走のレベルをどこまで評価できるのか?という課題も出てくる。日本海Sはタフな流れになったが上位勢は平凡。特にその後割と頑張ったダンスディライトや勝ち上がったヒュミドール辺りは先行していたからね。差し馬天国の競馬になった中でワンテンポ遅れたとはいえL1で違いを作れなかった。正直ルメール騎乗で人気先行している印象は否めないところもあるかな。今回は高速馬場でのロングスプリントならサトノガーネットやボッケリーニといった所が手ごわいと思っているし、ギアチェンジ戦ならそもそも厳しいと思うのでここはあまり狙いたくない一頭にはなるね。
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