京都牝馬ステークス 2021 出走予定馬:ビッククインバイオ&武豊騎手想定

第71回 京都牝馬ステークス(GIII)出走予定馬展望

日程:2021年2月20日(土)
コース:阪神芝内1400m

予想用・出走予定馬一覧

京都牝馬ステークス2021の予想用・出走予定馬一覧

ビッククインバイオ(武豊騎手想定)

 昨年は奥多摩ステークスで先行策からしっかりと勝ち切ってオープン入りを果たしたビッククインバイオが武豊とのコンビで京都牝馬ステークスに出走予定だ。オープン入り後は悪くはないものの踏ん張り切れずの結果が続いている。得意の1400mに距離を戻して重賞の壁も打ち破りたい。

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 1400mの距離というのは良いと思うのだが阪神1400がどうかやね。基礎スピード勝負でどうかというのはあるね。カリオストロとかイベリスとかがいるわけで、前半型で淡々ととなったときにやれるのかどうかやね。どちらかと言うと一息入れたいタイプだからなあ。

奥多摩S(3C)1着

東京芝1400m良 18頭5枠10番
1:21.7 35.8-34.0 S^2
12.6 - 11.3 - 11.9 - 11.9 - 11.3 - 11.0 - 11.7

 3走前の奥多摩S勝ちのイメージが強いかな。というか東京1400で良い位置からスッと一足でというイメージなのは確か。ここは1.8でかなりのスローからのL2最速で11.0。しっかりとここで抜け出してきている。

 10番枠からまずまずのスタートを切ってそこからコントロールしながら2列目の外でという競馬。道中もドスローだがしっかりと折り合って前を意識しながら3角。3~4角でも2列目外で少しロスがありながらも仕掛けを待って2列目で直線。序盤で馬なりで楽々先頭列付近。L2でクビ差から一気に先頭に立ってここで1馬身ほどのリード。L1で後続の差し込みも問題とせずの半馬身差勝利。

 まずはこのイメージかな。ペースをコントロールするために3番手で無理をせずに入ってしっかりと流れを落としつつ、そこからの加速では馬なりでスーッと動いてきたわけでね。後半でしっかりとギアチェンジを活かしつつトップスピードの質も前目から高いレベルで引き出せる。L1は落としているけど、良い位置でこの一足を引き出してくるので強い。ただし、逆に言えばやはりある程度息を入れてこそこの加速の一足というのは活きてくることが多いので、阪神1400みたいに淡々とした流れになりがちな条件がフィットするかどうかやね。

ニューイヤーS(L)7着

中山芝外1600m良 16頭6枠11番
1:33.5(+0.3) 46.7-46.5 M
12.4 - 11.4 - 11.4 - 11.5 - 11.7 - 11.8 - 11.2 - 11.8

 前走のニューイヤーSでは7着と完敗を喫している。ペース自体は平均だが3~4角で少し息が入ってのL2最速のパターン。ある程度の流れから一足を要求される競馬だったのでさほど悪くない展開だったし、実際見せ場も少しあったがL1は甘かった。この辺は距離もあるし減速地点の上り坂で甘くなったかもというのはあるかな。

 11番枠から好発を決めて、そこから内外の様子を見て無理はせずに2列目の外目で進めていく。ただ道中内に入り込むことが難しく、何とか3角手前で下げきって単独の3番手という位置で3角。3~4角で前もペースを上げない中で結局内は諦めて外から進出、4角では楽な手ごたえでスーッと2列目から半馬身差ほどのリードに詰めて直線。序盤でスッと出て半馬身差ほどで先頭に立ってくる。しかしL1で甘くなったところを各馬に襲われての7着。

 最終的に7着だったんだ…という感じの負け方で、0.3差が示しているようにそんなに悪くない。L2の加速の地点では先頭に立っているようにここからの流れでスッと一足を使ってきたのは間違いない。ただし、加速過程、最速地点までは良いが減速に入ると甘くなるし、マイルだとどうしても末脚の絶対量で上回ってくる馬がいるので一足で抜けてというだけではちょっと足りなかった。加えて言えば減速地点での坂は甘くなるかもしれんね。この辺が府中巧者というか、加速していく過程で上り坂が来るほうが得意なんだと思う。

ターコイズS(GIII)5着

中山芝外1600m良 16頭2枠4番
1:35.0(+0.4) 46.5-48.1 H^2
12.0 - 11.3 - 11.2 - 12.0 - 11.8 - 12.1 - 11.9 - 12.3

 2走前のターコイズSの判断が難しいね。時計が掛かる馬場状態で1.6とかなりのハイ。これをスマイルカナが押し切る中でこちらは少し甘くなった。ただ距離の問題もあるしハイペースが悪かったのかどうか?というのはちょっと難しいところはある。

 4番枠から好発を決めて様子を見ながら楽にハナを取れそうだったが、外から一気にトロワゼトワルが来たので控えてコントロールして好位の内に収めていく。道中も3列目で前にがっつりスペースをキープしながら無理のない位置で3角に入っていく。そのまま3~4角では前の広大なスペースを活かして最短距離を通しながら余裕をもって直線。序盤で2列目の中目にというところで少し窮屈になるが捌いてくる。L1の坂の登りで伸びきれずにジリジリとなって5着完敗。

 まあひとまず減速地点で坂がない方が良い感覚ではあるかな。これは阪神ではちょっと気になる材料。ただ、このペースでそこまで無理せず入っていたとはいえ、ややハイに近いバランスで自身で走っているからね。その点を考えるとある程度バランス的に流れても対応はしてきそう。もちろん時計が掛かる中でのものだし、例えば5走前の相模湖特別勝ちなんかでも稍重の東京1400で35.6-35.3と平均で先行策から押し切っている。ただバランス的な話で、質的に絶対的に基礎スピードが求められているわけではないので今の軽い阪神1400で34秒前後の入りになって淀みなく進んだときに良さが出るかどうかやね。このターコイズSは相手関係を考えても悪くは無いと思うが、マイルはちょっと長いなというのとL1の坂がカギやね。

京都牝馬ステークス2021への展望

 まあひとまず今の阪神1400で良馬場の高速状態、というのを前提にしたときに、基礎スピードの質を求められて単調な流れでこの馬の良さが出るかどうか?というのが一点気になる所かな。阪神競馬場付近は日曜までずっと晴れる予報なので、基本的には先週の馬場から大きく変わってくる可能性は低い。前目内目が結構有利だなとは思うが、その分だけ激流になる可能性が高い。この馬としては別に逃げ馬というわけではないので激流なら無理はしなくていいだろうが、今回のメンバー構成だとそこまで簡単にいい位置を取れるかな?取ったとして阪神1400特有の淡々とした基礎スピード戦でタメが利かない場合に?というのが感覚としてはある。阪神1400と東京1400は求められる適性が違うし、ビッククインバイオの場合は緩めての一足勝負のほうが合っている印象なので緩まないことのほうが多い阪神1400はリスキーではあるね。20秒台の時計が出ていないし、あまり速いラップを連続できるイメージがないからね。

 後は豊の問題。まだまだ本調子ではないと思うし、バランスを求められる馬は良いと思うが気性的に前掛かり気味の馬なのでコントロールしながらいい位置を阪神1400のスピーディな流れで上手く収められるかやね。この辺が危ういから今年の豊はポジショニングで難しいことが多いと思っている。急性腰痛から急激に元通りということは無いと思うし、そら豊からすれば万全と言うだろうが判断するのは騎乗の内容で考えたい。現時点ではまだまだコントロールで苦労している印象だし、動き出しの時の姿勢もちょっと腰が高い印象はある。良い頃の豊の状態ではないと思っているので、こういう気性の馬を阪神1400で今の豊で?という不安もあるかな。まあ人気的には微妙なところだし、阪神1400でも一息入ることはある。L1減速だと坂の登りで馬が甘くなる傾向ではあるけど1400ならという面もあるので。押さえるかどうかのラインで考えたい。

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