福島牝馬ステークス 2020 出走予定馬:デンコウアンジュ&柴田善騎手想定
第17回 福島牝馬ステークス(GIII)出走予定馬展望
日程:2020年4月25日(土)
コース:福島芝1800m
予想用・出走予定馬一覧
デンコウアンジュ(柴田善騎手想定)
小倉の愛知杯では内からしぶとく伸びて勝利、古豪デンコウアンジュが福島牝馬ステークスに出走予定だ。昨年は外から動いてしっかりと鋭く足を引き出し勝利を収めた舞台。ここは連覇を懸けた一戦、活きのいい4歳勢が中心だが、蹴散らしたい。
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まあどういう展開でも常に強い競馬ができているというのは強み。ただ基本的にはある程度基礎スピードが求められたほうが安定はする。昨年みたいに福島では珍しいトップスピード戦でもやれているように速いラップも踏めるけど、今の馬場なら全体である程度流れたほうが良いかな。
愛知杯(GIII)1着
小倉芝2000m重 16頭3枠5番
2:01.1 60.1-61.0 H^1
12.3 - 11.1 - 11.9 - 12.6 - 12.2 - 12.0 - 12.0 - 12.2 - 12.4 - 12.4
愛知杯勝ちから振り返りたい。今年は変則開催で小倉の2000m戦となり、しかも重馬場で時計がかなり掛かっていた状況。ペースはややハイで進んでいて中盤での緩みもほとんどなく12秒台前半を連続するような感じ。前提としてパワー型の基礎スピードが求められた一戦ではある。
5番枠からまずまずのスタートを切っていたがやはりコントロールしながら控えて最終的には後方内内でという競馬。道中も前が割と引っ張って縦長の中で後方の内目で我慢、アルメリアブルームの後ろで徐々に前との差を詰めながら3角には入ってくる。3角で好位列が凝縮する中で中団の内内で我慢、4角で前のアルメリアが外に行ったのでそのスペースを詰めて3列目内で直線。序盤で進路が無くて苦労するが外に誘導し切って3列目のまま、L1でしぶとく内を伸びてきて最後はしっかりと伸びてクビ差で勝利を収めた。
結果的にではあると思うが上手く進路を取れたので良かった。それと全体ではタイトに流れていたので前も早めにしんどくなった面はあるだろう。これぐらい流れたほうが安定はする。もちろん昨年の福島牝馬S勝ちのようにスローからトップスピード勝負でとなると意外とトップスピード持続力が高い馬なので、そのパターンでの差し切り勝ちも狙える馬ではある。が、ポテンシャル戦となるとどうしても少し甘いところがあるので、ここでも1~4角でロスなく運べたこととある程度前半の基礎スピードを強めに問われたのが良かったと思う。
中山牝馬S(GIII)4着
中山芝内1800m不 16頭3枠5番
1:50.4(+0.2) 49.0-49.4 M
12.7 - 12.0 - 12.3 - 12.0 - 11.8 - 11.6 - 12.2 - 12.3 - 13.3
前走の中山記念でも悪くはないんだが、前半4Fは実はそこまで速くない、というところで後ろからになったのと3角最速という流れで外からの競馬になった。この辺が響いたと思う。自身の3-3Fで38.5-36.7と明確にスローバランスであるように、少し後半のポテンシャルに頼り過ぎた競馬になったと思うし、こうなるとちょっと甘い。
5番枠から五分のスタートを切って、促しつつある程度追走するがやはり中団よりはやや後ろで入っていく。道中も後方で進めていくが、向こう正面で結構縦長の状態となって後方外から3角で押しつつ入っていく。そのまま3~4角で外を回しながら後方3列目ぐらいで直線。序盤でスッと伸びてきて中団ぐらいまでは来る。L1でそこからさらに差を詰めたかったが最後は鈍化気味で内のエスポワールに交わされハナ差で4着となった。
ここで3~4角で終始外というのは流石に響いたと思う。ポテンシャル特化の競馬ではちょっと甘い馬だし、それがペースも上がり切らずに3~4角で結構速いラップを要求されたわけでね。ここでのロスがあったことを考えるとよく突っ込んできていると思う。もう少し前半から流れてくれればよかったと思うんだけど、まあこういうポテンシャル戦に近い競馬でも崩れないのは立派だし、基本的にはこの路線の牝馬限定重賞なら常にチャンスはある馬、という認識かな。
ターコイズS(GIII)6着
中山芝外1600m良 16頭3枠5番
1:32.8(+0.6) 45.4-46.8 H^1
12.4 - 10.5 - 11.0 - 11.5 - 11.9 - 11.8 - 11.1 - 12.0
3走前のターコイズSではコントラチェックがかなりハイレベルの基礎スピード戦に持ち込んだこともあって流れについていけなかった。最後はそれなりに脚を使っているけどマイルでここまで速いペースとなるとこの馬にとっては難しい。基本的にマイルは短いと思っている。
5番枠から五分のスタートを切っていたのだが、やはり押されても進んでいかないのでじわじわと後方に下がってしまう。道中も後方馬群の内目で我慢しながら。3~4角でも縦長の流れで後方馬群の内目から外に一気に誘導して直線。序盤でそこから伸びたかったが地味。L1までそれなりにはなだれ込むがインパクトはなく後ろのフィリアプーラにも差されての6着完敗。
根本的に追走力がないのでどうしても前との差が開いてしまうのが痛い。ここではマイルで45秒台前半という質的に速い流れなのでどうしても後方から前と差が開いてしまっている状況だし、中盤も息が入ったところで外目に進路を取って追い上げているんだけど難しくなってしまう。マイルは中弛みが欲しいタイプで、個人的にはまだ3~4角で取りつくタイミングはあったと思うんだけどそれでも苦しかったかな。
福島牝馬ステークス2020への展望
トップスピード戦でも強い馬だが、1800mがベストの距離なのと1周コースならある程度全体で流れたほうが良い。その点でも福島なら基本的には前半からある程度の流れにはなりやすいのでその点は歓迎材料だろう。まあ昨年みたいなドスローでもトップスピードを引き出せるような馬場・展開ならいいんだが、基本的にはポテンシャル戦になると思ったほうが良いし、中山牝馬Sみたいに上がり切らずに後半ある程度高いレベルでロンスパになると外から正攻法ではちょっと甘くなる。それでも4着だし現時点ではエスポワールとともに最上位の一頭にはなると思う。
馬場が読みにくいが恐らく時計は掛かると思うので、その点では前走の中山牝馬Sみたいなペースが落ち着いてロンスパのパターンになっても最低限はやれるのは大きい。また、福島らしく1角でペースが上がって2角の登りでペースが下がってというところで前半に各馬が消耗してくれれば後ろからしかできないこの馬としては競馬がしやすくなるという点ではやりやすい。流れる前提なら割と信頼しやすい馬だとは思うし、このメンバー構成ならというところはあるかな。フェアリーポルカ辺りは中山牝馬Sが結構強かったので何ともだが、それでも前半のペースが上がればこちらにもチャンスは生まれると思う。斤量差も小さくなるからね。まあ昨年のこのレースや愛知杯がそうだと思っているが、割と楽なメンバー構成の時には勝ち切れる。ただ、やはり古馬牝馬路線ではトップレベルからは見劣る馬なので、この馬が上位人気なら穴目の馬も狙っていきたいとは思う。そういう意味では混戦なのは確か。
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