【※無料公開】函館記念 2022 出走予定馬:フェアリーポルカ&武豊騎手想定

第58回 函館記念(GIII)出走予定馬展望

日程:2022年7月17日(日)
コース:函館芝2000m

函館記念2022の予想用・出走予定馬一覧

フェアリーポルカ(武豊騎手想定)

 牝馬中距離重賞戦線で安定した走りを見せているフェアリーポルカが武豊とのコンビで函館記念に出走予定だ。重賞2勝の実績を持つ実力馬だが、勝利からは2年以上見放されている。名手とのコンビで復活を果たすことができるか。

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 まあ流石に良いころと比べると一段落ちる内容が続いているので、強く推せるかどうかは何とも。ただ条件的には良いと思うし、こういう道悪での豊の運びは個人的には警戒しておきたい要素はあるね。

中山牝馬S(GIII)1着

中山芝内1800m不 16頭2枠3番
風向き:南南西2.1m/s(船橋市15:50)
1:50.2 49.0-49.4 M
12.7 - 12.0 - 12.3 - 12.0 - 11.8 - 11.6 - 12.2 - 12.3 - 13.3

 まずは2020年の中山牝馬S勝ちから振り返りたい。かなりの大雪での不良馬場、ペースは平均。中盤が速くL4最速で11.6。ここからは消耗する形になっていて、その中で好位からしぶとく抜け出しての勝利だった。パワー型基礎スピードとポテンシャルのバランスを求められた一戦。風は南南西からなので3角地点が完全向かい風でHSは追い風と言っていい。

 3番枠からまずまずのスタートを切ってそこから促しつつ好位の内目で収めていく。道中もある程度縦長だが前に上手くスペースを作りながら好位の内で脚を温存しつつ向こう正面でのペースアップでも無理はしない。3~4角でも好位列の中目で前のコントラチェックを見ながら4角で外目に誘導して楽な感じで3列目までくる。序盤でそこから左手前、すっと伸びて2列目3番手まで上がる。L1の坂の登りで抜け出して前のリュヌルージュを競り落としての3/4差の勝利。

 L1の消耗が顕著だったが、そこでしっかりとばてずに抜け出すことができているのは好感。雪が降り続けて視界も悪い中での不良馬場、かなり時計もかかっていたが、その中でバランスよく好位からポテンシャルで抜け出してきたなという評価になる。まあこの一戦だけでなく、昨年の中山牝馬Sでも不良のタフな馬場で捲って消耗せずにランブリングアレーから0.1差の3着まで踏ん張っているように、基本的にタフな馬場での有酸素運動の競馬が合っているタイプだと思う。脚の使いどころが難しい印象でもあるが、単調な競馬の方が結果を出せているので今回も不気味さは十分にある。もちろん、今年の2走が物足りない中で6歳牝馬で状態面がどうなのか?という問題は出てくるが。適性面では不気味さは十分にあると言えるだろう。

福島記念(GIII)7着

福島芝2000m良 16頭8枠15番
風向き:南西1.6m/s(福島市15:20)
2:00.5(+1.3) 57.3-61.9 H^5
11.9 - 10.8 - 10.9 - 11.9 - 11.8 - 11.9 - 12.4 - 12.4 - 12.1 - 13.1

 4走前の福島記念では7着と悪くはないが上位とは少し差があった。特に今回出てくるアラタが3着と考えるとこれから0.6差というのはちょっと痛いかな。良馬場ではあるが時計は掛かっていてタフな馬場状態だったし、その中で極端なハイペース。好位で進んでちょっとしんどかったかもしれないが、それでも物足りない部分は確か。風は南西からなので3角地点が完全向かい風、HSは追い風と言っていい。

 15番枠から五分のスタート、外枠でもあり軽く促しつつ流れには乗っていくがそこまで前にはついていかない。最終的には上手く集団の一番前、という感じで内を確保して前4頭からは離れて進める。そのまま向こう正面でも仕掛けを待ちつつ広大に広がった前のスペースを活かして3角は最短距離で入る。そのまま4角でも前のスペースを最短距離で通して詰めながら3~4番手が外に行ったのでその内のスペースを拾いつつ内から馬場の良い中目を選択。序盤で左手前、そこから追われてそれなりには頑張るが外の伸びが良くジリジリ下がる。L1でもばててはいないがジリジリと下がる感じでの7着。

 ちょうどいい位置で入れたとは思うし、3~4角でのコース取りもバランス的に良かったと思う。パンサラッサが普通に内を通して圧勝しているわけで内の馬場が悪かったというほどでもないだろう。その中では上手く立ち回ったし前半の位置取りも含めて基礎スピードで勝負したが、後半のポテンシャルで後続に差されていることを考えるとちょっと差があるかなという内容。良馬場でとなるとこの流れで前を取ってもワンパンチ欠けるな、という印象だし実際ここ2走から自分のリズムで入ってもポテンシャルそのものを引き上げるところまでは微妙かなと。まあ正直言って下降線の可能性も考えつつ、2000はちょっと長いんじゃないかなってのがこの一戦での感想でもある。だから道悪なりで何らかの後押しは欲しい馬。

福島牝馬S(GIII)8着

福島芝1800m良 16頭2枠3番
風向き:北西8.1m/s(福島市15:30)
1:47.7(+0.7) 46.8-48.4 H^2
12.2 - 10.7 - 12.1 - 11.8 - 11.8 - 12.0 - 12.4 - 11.8 - 12.2

 前走の福島牝馬Sでは8着と微妙。しかも後方からの競馬となっている。ただそれ自体はかなりのハイペースなので問題ないし、実際アナザーリリックは後方から勝ち切っているからね。風は北西からなので4角地点が完全向かい風。

 3番枠から五分のスタート、そこから促しつつだが結構先行争いが激化していたし内で包まれていたので中団内から1~2角で最終的に後方に下がる感じで進める。道中も後方内内で我慢して特に動かず3角。3角では外から各馬が上がっていく中でワンテンポ遅れて最後方付近から4角で馬群の中目に突っ込んで直線。序盤で左手前で追われてジリジリ。L1手前で右手前に戻すが徐々に伸びあぐねて最後は8着完敗。

 まあ動くべきタイミングは逸していたけど、それでも動いたところでラストの伸びが甘くなっている以上何ともならなかっただろうなというのが正直なところ。良馬場とはいえそこまで軽い馬場では無いし前も結構ハイペースで運んでいたからね。あそこで動かなかった以上勝ち負けとかは無いにせよ、そこで温存した分L1は伸びてこないといけない。馬の方がこの展開で伸び切れなかったなというのはちょっと物足りない。ただ、これまでの実績を見ても基本的に道悪で後半が消耗しているか、ハイペースで消耗しているかのどちらかで結果が出ているし、なおかつある程度の位置を取れる馬だったと。今回はそこで苦しくなって、温存して後半型の競馬に持ち込んだけどそれで弾ける馬ではないってことだとは思う。余力を持って後半を迎えたところでインパクトを残せないタイプだと思う。中山マイルで安定するのもその辺だろうなと。マイルは本来若干忙しいけど流れ切ってくれるので消耗すればなだれ込める感じ。それが道悪の1800でピタッと噛み合う感じ。

函館記念2022への展望

 まあヒモで拾うかどうかのラインを超えることは無いが、若干の怖さはある。ここ2走は物足りないけど、そもそも後半型の競馬にし過ぎた。ターコイズSが控えて結果が出たので恐らくそれで後ろからにとなったんだけど、ターコイズSは中山マイルだし45.4-47.4とかなり流れたから中団でも自身で35.4-35.6と平均のバランス、他も削がれたから良かった。ここ2走は自身の3-3Fで見ても顕著にスローバランスだからこういう形では良さが出にくい。その点では敗因はそれなりにあると思うし、3走前のターコイズSの感じからもまだそこまで顕著に劣化した可能性は低いんじゃないかなと。状態面は追い切りを見てからだけど、そこまで気にしていない。

 敢えて言えばやっぱり2000はちょっと長いかもしれないなと。もともと中山マイルで単調で競馬がしやすくてジリっぽく雪崩れ込む競馬ができていた。それがタフな馬場の1800だと前半も楽になるしそのうえで他の馬も消耗するのでそこで相対的にしぶとさが活きて条件的に嵌った感じはあるんだよね。1800がベスト距離だろうというのは感じる部分なので、恐らく道悪でそこは良いとしても2000mで今回のメンツでどうかやね。高いレベルではちょっと足りないなというのは感じる馬なので、道悪で消耗する競馬でハイペースにでもなり切れば良いが、福島記念の感じからはやはりアラタより上の評価をというのは難しい、という感じやね。なので×で押さえるかどうか…というラインで考えたい。こういう馬場の豊は個人的には要警戒だと思っているので。

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