エプソムカップ 2021 出走予定馬:マイラプソディ&武豊騎手想定

第38回 エプソムカップ(GIII)出走予定馬展望

日程:2021年6月14日(日)
コース:東京芝1800m

予想用・出走予定馬一

エプソムカップ2021の予想用・出走予定馬一覧

マイラプソディ(武豊騎手想定)

 前走の都大路ステークスでようやく馬券に絡んで復調のきっかけを掴んだマイラプソディが武豊とのコンビでエプソムカップに出走予定だ。昨年はクラシック戦線で期待されたものの完全に裏切る結果となってしまった。もちろん今年こそという気持ちも強く出るが、まずは足元をしっかりと固めて反撃への準備を整えたい。

※この記事はnote,ブログ無料公開対象です。

 ん~東京1800でどうなんだろう…という馬その2やね。前走の中京2000では前目を取って割としっかりと伸びてきたのでその点での成長は認めたいところ。ショウナンバルディを撃破しているというのは個人的にはちょっと面白いなとは思うんだけど…。まあ冷静に成長しているのかどうかを見極めたいね。

都大路S(L)2着

中京芝2000m良 11頭6枠8番
風向き:南南東6.1m/s(大府市15:40)
1:59.6 61.3-58.2 S^3
13.1 - 11.3 - 12.2 - 12.3 - 12.4 - 11.9 - 11.8 - 11.4 - 11.2 - 11.9

 前走の中京2000m戦だった都大路Sは個人的には結構好感を持っている。流石にこれで府中1800でとなると前半部分がこんなに楽ではないだろうが、良い位置から思ったより動いたかな。ペースは超スローでそこから後半は2段階加速に近く向こう正面で11秒台に入ってから4角で11.4、L2の直線前半坂の登りで11.2。まあ4角の地点である程度の速度に乗っていたのもあるが、これでショウナンバルディを捕えたのは個人的には思ったよりこの形でやれたな、という印象。風は南南西なので3角地点が完全追い風、HSでは左前方からの向かい風気味という感じ。

 8番枠から五分のスタート、坂スタートで序盤は様子を見ながら好位の外目ぐらいで進めていく。最終的にはじわっとその中から3列目の外でという感じでじわっとポジを上げ、向こう正面で逃げ馬に取り付きつつ2列目の外で3角に入る。3~4角で番手のマウントゴールドに対してじわっと仕掛けつつ4角でペースがさらに上がったところで割と楽に追走して2列目外。序盤で1馬身ちょっとの差があったショウナンバルディに対して流石に差を詰めるところまではいかず3番手。L1で抜け出すマウントゴールドに食らいつきつつ粘るショウナンをハナ差交わし、突っ込んできたカセドラルベルをハナ差振り切ったちょうどのタイミングで2着だった。

 まあ目立つ競馬というほどではなかったけど、こういう競馬もできるんだなという点での収穫はあった。ただ、やはり突き詰めるとこの展開でスパッと切れるほどの脚は使えていない。ラストでバテ差すほどのインパクトもなかったので、相手関係は選ぶと思う。ショウナンバルディは良い脚は一瞬なのでこれに対して食らいつけたのは良かったし、ラストで捕えてきたのでメンバー次第では重賞でもやれるかなというめどは立ててきたかなと。ただ、決定的な武器はないし、それなら前受けでいい位置から一足を鋭く確実に使えるショウナンバルディの方が嵌め込みやすいし、こちらはどの地点でもそこそこやれたという程度で外からのカセドラルベルのバテ差しに脅かされたからね。質も量もそこそこで武器と言い切るほどには…マウントゴールドには完敗なわけでね。坂スタートからペースが超スローで落ち着いた中で前を取れたというのもあるし、このポジションを1800で普通に流れたときにどこまで取れるか。

大阪城S(L)5着

阪神芝外1800m良 16頭7枠14番
風向き:東3.6m/s(豊中市15;40)
1:46.3(+0.2) 47.8-46.0 S^2
12.7 - 11.3 - 11.7 - 12.1 - 12.3 - 11.9 - 11.3 - 11.0 - 11.8

 2走前の大阪城Sでは5着と悪くはないがヒンドゥタイムズ辺りには完敗という内容。まあロスもそれなりにはあったけど、トップスピード戦ではちょっと切れ負けしているのが現状ではあると思う。ペースは1.8でかなりのスロー、そこからのL2最速で11.0と速いラップを求められた。風向きは東からなので阪神ならHSがほぼ追い風といってしまっていいだろう。

 14番枠から五分のスタート、そこから序盤は様子を見ながらじわっと促して好位の一角に入っていく感じで、最終的には好位列の外目で前にブレステイキングを入れてコントロール。3角ではアフリカンゴールド脳後ろを通しながら3列目で直線に入ってくる。序盤でその後ろから外に誘導して追われて2列目付近までは来る。L1でそのままじりじりと伸びるが前は捕えられず、外のロードマイウェイに差されての5着とややパンチを欠いた。

 まあもちろんこれではちょっと足りないなという競馬で、ワンターンの1800という点では府中の1800と条件は近いし速いラップを求められた中で鋭さで足りず、L1のバテ差しでも物足りず。このあたりを踏まえても相手関係で恵まれないとワンターンでとなると後半のトップスピードの質的に苦労するかな。まあここでもそんなに無理なく前目を取れていたので、前半部分は3歳時に比べて成長してきた部分はあるんだけど、後半の素材面でそこまでのものを見せられていない以上、もうワンランク前半を詰めてこないと簡単ではないだろうな…という印象。

共同通信杯(GIII)4着

東京芝1800m稍 9頭8枠8番
風向き:北北東1.8m/s(府中15:50)
1:50.3(+0.7) 50.5-46.4 S^4
13.2 - 11.9 - 12.5 - 12.9 - 12.7 - 12.1 - 11.2 - 11.4 - 11.7

 個人的に気になるのは共同通信杯の惨敗やね。これはここまで伸びないとは…ってのは感じたかな。東京1800でも共同通信杯は特にこういうことが多い印象なんだけど、要所での加速で動いていけなかった。ペースは超超スローでL3最速11.2という程度。前が出し抜いてこちらは何もできなかった。北北東なので3角地点が向かい風というのもあってコーナーの段階でペースが落ち着いてそこからの加速というのも影響したか。1.8m/s程度なので弱めの風なんだけどね。

 8番枠から五分のスタート、そこからコントロールしながら後方に下げて進めていく。道中も折り合いを意識しながら団子状態の後方2番手ぐらいで3角。3~4角で後方外からじわっとブレーキを外しつつ4角で前のフィリオアレグロの後ろからでぐちで大外に出す。序盤で追い出されてから反応しつつL2で伸びるかな?というところでジリジリで前2頭に突き放されてしまう。ラストはフィリオアレグロとの叩き合いで離れた3着争いもハナ差で見劣った。

 これが意外だったのが要所の反応もそこまで目立たなかったにせよ、むしろL2以降の減速ラップで離されてしまったことかな。絶対量的に良いものを見せていた印象だったんだけど、後ろから動こうとしてジリジリからラストまで良いところがなかったというのは驚いた。L1で3着は確保できると思っていたので、あの位置からフィリオアレグロも捕え切れなかったのはかなり悲観的に見たかな。府中があまり合わない印象と、やはり無酸素運動をそこまで維持するのは得意ではないね。

エプソムカップ2021への展望

 恐らく今回は穴人気(単勝5~6番人気ぐらいかな)すると思っているけど、そこまでの魅力は感じない一頭かな。ここ2走で徐々に良くなってはいるけど、突き詰めてみてもやはり無酸素運動が求められてトップスピードの質やロングスプリントといった部分でのインパクトは乏しい。前走の都大路Sでは超スローの中で前を取ってそこそこ頑張ったし、ショウナンバルディを撃破できたのなら一定レベルにはあると思っている。ただスローで前を取れて良い位置からという形できわどく2着ではあったし、量的にも質的にもインパクトは残せなかった。坂スタートで超スローと良い位置を取れたのも大きかったと思う。

 個人的には今回も楽に前を取れるかどうかというのは考えないといけないかな。大阪城Sでもシンプルなスローからのトップスピード戦ではジリジリで終いも明確に差を詰めるというところまでいかなかった。意外と前半はゲートも悪くないし二の足もまだ余裕があるかなという感じ。基礎スピードの質に関してはまだそういうレース自体を試していないので未知数だが、期待をかけるなら前半部分で詰めることが前提になると思う。仮にスローで好位ぐらいで運んだらどの地点でもジリっと伸びずばてずでなだれ込んでというぐらいの期待しかできないかな。今回はギアチェンジを伴うトップスピード戦やロングスプリント戦で面白い馬が少なくないからね…。ここでは正直あまり食指が動かないかな。

ここから先は

0字
この記事のみ ¥ 100

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?