シルクロードステークス 2022 出走予定馬:メイケイエール&池添騎手想定

第27回 シルクロードステークス(GIII)出走予定馬展望

日程:2022年1月30日(日)
コース:中京芝1200m

メイケイエール(池添騎手想定)

 素質の高さと気性の脆さを同居させているメイケイエールがシルクロードステークスに出走予定だ。前走のスプリンターズステークスでは何とかコントロールしつつ中団外から正攻法で4着と1200m路線で目途を立てる内容となった。初めての左回りがカギだが、折り合いを克服して復活の重賞制覇と行きたい。

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 前走のスプリンターズSでは我慢させつつ何とか外に誘導しきった感じだが、パトロールを見ても最初からかなりコントロールに苦労していた。メイケイエールのネックなのは折り合いが酷い馬なのにゲートが下手な点なんだよね。だから枠次第ではしんどいしこの馬だけの問題でもなくなるぐらいには暴れるからねえ。

チューリップ賞(GII)1着

阪神芝外1600m良 12頭1枠1番
風向き:北6.9m/s(豊中市15:40)
1:33.8 47.7-46.1 S^2
12.9 - 11.6 - 11.8 - 11.4 - 11.3 - 11.0 - 11.5 - 12.3

 まずは4走前のチューリップ賞勝ちから振り返りたい。まあ直近でとなると馬券に絡めているのがこのレースになるしという感じやね。阪神のマイル戦でペースはかなりのスロー、そこからのL3最速で4角地点。風は北からなので3~4角中間地点が完全追い風になる。

 1番枠からまずまずのスタートだがコントロールしながら入る。道中もペースが落ち着いてしまって我慢しながら入ってもジェットスキー状態で暴走、外の福永シャーレイポピーが空けてくれて何とか進路を確保してハナを奪って気分よく。3~4角でも最短距離でのびのびと走らせて3/4差ほどで直線。じょお版でそこから追われて外のストゥーティらに並ばれる。L1でこれは振り切るが、内から伸びてきたエリザベスタワーに並ばれて抵抗しての同着勝利。

 正直マイルは長いっていうか気性的に無理。内枠を引いてこれだとホント前が空けてくれないと…福永が難しいと判断して空けてくれたけど、正直レースとして使っちゃいけないレベルの気性難だったからね。勝つには勝ったけど、正直豊も最初からコントロールしてこの感じだと難しいってのが率直な評価になっちゃっただろうね。気性面ではかなりの問題があるというのはこの時点でも今更、というぐらいだけどマイルは気性的に無理やね。ここもレベル的にはさほどだし、他馬に結構な不利を与えてスムーズに運ばせてもらってのものだからね。GIだとまず空けてもらえないし。まだゲートが良ければ気分よくってのもできるけど、ゲートが上手くはないしここではまだ出た方だからね。でも出ない方に合わせないとコントロールできないし。

キーンランドC(GIII)7着

札幌芝1200m良 16頭3枠5番
風向き:西南西5.6m/s(札幌市15:40)
1:09.4(+0.3) 34.0-35.1 H^2
12.3 - 10.7 - 11.0 - 11.5 - 11.6 - 12.0

 2走前のキーンランドCではハナを切る形になったのだが、ここでは明確に甘くなった。ここは良い感じで入れたので意外に甘かったなというのが印象かな。ペースはかなりのハイ、ラップ的にも完全なる前傾ラップ。風は西南西なので3角地点が完全向かい風になる。

 5番枠からやや出負け、そこから前を取って行こうとするが包まれながら。それでも何とか捌き切ってハナを取り切る。割とスムーズに3~4角でも最短距離を通してコントロールしながらだが、4角で外からカイザーメランジェに並ばれて追われて直線。序盤で左手前に換えるが抵抗しきれず半馬身ほど前に出られて2番手。L1はカイザーメランジェ比較だと踏ん張っていたがそれでも外の各馬に呑まれての7着完敗。

 ここは割とスムーズに自分の形で気分良く運べたと思うんだけど…結果的に前半で脚を使って甘くなってしまったと考える方が良いのかな。ペースとしてはかなりのハイで前半型なのは明確。その流れで楽には行けたけど実はオーバーペース気味だったという解釈になる。まあ気性的に1200が良いといっても、1400で自身平均ぐらいで良さが出ていた馬だし。案外こういうタイプってバランス的には無理が利かないとかそういう馬もいるので判断が難しい。ただそうなると安定しづらいよね。特に時計が掛かる馬場だと気分よく行ってハイペースバランスになって甘くなるリスクが出てくる。

スプリンターズS(GI)4着

中山芝外1200m良 16頭3枠6番
風向き:東南東2.6m/s(船橋市15:40)
1:07.8(+0.7) 33.3-33.8 M
11.7 - 10.6 - 11.0 - 11.1 - 11.3 - 11.4

 前走のスプリンターズSでは淡々とした流れだがそれでも高速馬場でもありこれでも平均ペースで収まっている。風は東南東からなので3~4角中間地点が完全追い風。

 6番枠から出負けして後方から。コントロールに最序盤から苦労するいつも通りの入り方で、ブレーキしつつ何とか外に誘導して3角で押し上げていく。そのまま4角でもロスがありながらも中団外でくらいついて直線。序盤でしばらくして左手前に換えるがジリジリ。ただL1の坂の登りでもなだれ込んで4着を確保したという結果。

 正直4着といっても2着争いからも2馬身半も遅れているので、内容的には完敗ではある。ただ相手関係を考えてもキーンランドCよりは明確に内容は良い。これは高速馬場で質が求められて追走にちょっと苦労するというか、この馬比較でそこまで押し上げるほど前が遅くなかったという感じ。そのバランスで入って後半もある程度ロングスプリントを維持してきての4着というイメージかな。なので、意外と前半型じゃないかもしれない。逆に言えば気性的に超前向きなんだけどそれで前傾ラップまで入ってしまうと甘くなるリスクが出てくると思う。もちろん馬場次第な面はあるんだけど、現状1200m戦なら力のいる馬場より高速馬場の方が競馬はしやすそうなのは気性面かな。とはいえ、それで気性的に内内でロスなくとかは難しいので、どうしても外から外からとなるか途中から逃げて進められるかのパターンしかないのがね。

シルクロードステークス2022への展望

 今回は初めての左回りになるけど、正直これはやってみないとわからない。ただ、気になるのはとにかく折り合いどころかブレーキしながらでも押し上げてしまう気性面の脆さと、それなら逃げれば…というのを難しくさせるゲートの下手さ。そして逃げられたとして気分よく行ってもハイペースバランスで甘くなったキーンランドC。ここがメイケイエールのネックな状況なのかなと。スプリンターズSみたいに高速馬場で速度が求められればそこまで劇的に押し上げるほどにはならないし、むしろ中盤のロングスプリントはロスを考えれば素材的にはグループAぐらいは期待できると思う。

 問題は、それを内内でコントロールしながら引き出すにはリスクが大きすぎるという点。包まれると力んでどうしたって暴走してしまっている。中京1200で今の馬場だとどうしても絶対的にはそこまで前半3Fも速くならない可能性が高いし、34-34ぐらいとなったときに前半で出負け気味から掛かってしまうと仮定して、外枠でそのままスピードに乗って突っ込んで3~4角下りでコントロールが利くとは思えずオーバーペースのリスクも出てくる。また中団で包まれてとなると暴走して…というリスクも出てくる。後は池添が2度目の騎乗でどこまで手のうちに入れてくるかだが…まだまだ信用しない方が良いと思っている。


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