ローズステークス 2021 出走予定馬:クールキャット&ルメール騎手想定
第39回 ローズステークス(GII)出走予定馬展望
日程:2021年9月19日(日)
コース:中京芝2000m
予想用・出走予定馬一覧
クールキャット(ルメール騎手想定)
フローラステークスではルメールの手で鮮やかに好位から抜け出したクールキャットがローズステークスに出走予定だ。オークスでは武豊とのコンビで果敢に逃げの手を打ったが失速。再びルメールの手に戻って2000mの舞台、ここで本領発揮と行きたい。
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タイプ的には前哨戦の緩い流れの方が良いというのと、中京2000なので東京と同じく坂の登りでの加速が求められやすいという点で、フィットする可能性は高い。坂スタートでポンと出られればだが…
フローラS(GII)1着
東京芝2000m良 17頭8枠15番
風向き:北東2.0m/s(府中市15:50)
1:59.4 60.2-59.2 S^1
12.5 - 11.4 - 11.3 - 12.1 - 12.9 - 12.8 - 12.6 - 11.3 - 11.0 - 11.5
フローラS勝ちから振り返りたい。東京の2000m戦でペースはややスローという程度。前半3Fが35.2なのでまあまあ速いがここでアンフィニドールが単騎で引っ張っていた部分が大きい。そしてこれが中盤で無意味に緩めたので実質的にはもっとスローだと思う。そこからの3F勝負なので直線ヨーイドンでギアチェンジを求められている。風は北東からなので3角地点が完全向かい風になる。
15番枠から五分のスタート、そこから軽く促しつつで先行争いだが外のアンフィニドールが主張したのでそれを行かせて好位の外で折り合いを意識。道中も前が単騎の流れで好位4列目の外で進めて前がペースを落とす中で自然と差を詰め3角。3~4角でも3列目の外ぐらいで余裕を持って追走しながら直線。序盤ですぐに伸び始めて先頭列付近まで来る。L1でそのまま先頭に立ってクビ差ほど出ると、ラストで縋ってくるスライリーを振り払って1馬身差の勝利。
まあ後半の総合力の高さをしっかりと見せてきたというところで良いと思う。2000mで五分のスタートだったが、アンフィニドール以外は入りの3Fは恐らくそこまで速くなくてこの馬自身でも36.8であの位置を取れたというのは一つあったかな。スローでゆったり運んで直線で加速、ここで上り坂がある中でしっかりと前との差を詰めてきたし、ラストまで末脚が鈍らなかった。ユーバーレーベンをしっかり撃破できているのは好感。もちろんいい位置を取れていたから射程圏で運べてそして捕え切れたわけで、そこまで劇的に切れる、L1で突き抜けるというほどでもなかったので最序盤の位置取りは重要になると思う。この辺が今回はポイントになるかな。ただ中京2000も基本的にはL2最速になりやすく坂の登りでの加速が求められるケースが多い。そこへの対応力は既に見せていると思うので、良い位置を取ってスローで直線坂での加速となれば勝負になってくるだろうね。
オークス(GI)14着
東京芝2400m良 18頭3枠5番
風向き:南4.7m/s(府中市15:40)
2:26.2(+1.7) 59.9-59.4 M
12.5 - 11.1 - 11.8 - 12.3 - 12.2 - 12.6 - 12.6 - 12.4 - 12.1 - 11.3 - 11.7 - 11.9
前走のオークスではしっかりとハナを切ってという競馬でレースを作っていった。前半はそこそこ速かったが中盤で息を入れてという形での平均ペースで進めたものの、甘くなった。L3最速で仕掛けが早かったのもあるかな。風は南風なので3~4角中間地点が完全追い風。
5番枠からまずまずのスタートを切って、そこから軽く進めながらハナ争い。最終的に外からソダシが掛かり気味に来たのでこちらも軽く促す感じでハナを主張し取り切る。コーナーの地点ではまだそこまで緩めなかったが向こう正面でソダシが下がったところでペースを落としにかかる。3~4角でもコントロールして仕掛けを待つ形で直線に入りたかったが、2列目勢が一気に4角で来たので出口で仕掛けて1馬身ちょっとの差に広げる。しかしL2で甘くなると2列目に下がる形、ラストは失速した。
豊的にはイメージとしてはもう少し待って出し抜きたかっただろうけど、4角でもう2列目が勝負に来ちゃったからね。ソダシマークでもう少し遅れてくれればって戦略だっただろうけど、あそこで来られたから出口で仕掛けるしかなくてという感じ。そこでの一足は良かったけどこのクラスが相手でL3最速だとL2の減速地点でもう苦しかったからね。距離や前半部分で脚を使ったというのもあるけど、やはり本質的には後半の総合力を上手く活かす形が理想かな。そんなに長くトップスピードを維持できないし、ギアチェンジの高さを活かした方が良い感じはある。前半はゲートをしっかりと出て二の足で余裕を持って運べたし、この速度感で楽にハナを切れたのは収穫かな。もちろん逃げなくてもいい馬だし、前を取って収めることができればやね。
フラワーC(GIII)5着
中山芝内1800m良 16頭3枠5番
風向き:北東2.3m/s(船橋市15:50)
1:49.5(+0.3) 49.7-47.4 S^2
12.6 - 12.2 - 12.6 - 12.3 - 12.1 - 11.6 - 11.8 - 11.8 - 12.2
3走前のフラワーカップがちょっと気になるかな。5着まで追い込んできたように後半のポテンシャルを見せたのは一定の評価をしたい。ただ、中山1800mは中京2000と同じで完全に上り坂スタートになる。なのでここで出負けしているのはあまりいい材料とは言えないかな。かなりのスローからのロンスパでポテンシャル勝負。風向きは北東からなので3角地点で完全追い風となる形。
5番枠から出負けして後方からの競馬となってしまう。序盤は様子を見つつ前にスペースが広がったのでそこを意識しつつ無理せずに中団やや後方までは持って行く。向こう正面でもペースがさほど上がらない中で後方で我慢。3角以降でロンスパとなったが、ここで中目から外に誘導、4角で一気に外に持ち出して後方で直線。序盤でそこから追われるとジリジリとは伸びる。L1で前がばてたところでぐんと伸び始めて最後は4着争いまで突っ込んできての5着。
ユーバーレーベン辺りとの比較だと一列後ろまでだったがそれでも結構差し込んできたからね。後半特化でポテンシャルをという競馬になっても対応してきているので、個人的には距離がダメって感じはしないんだけどなあ。オークスの場合は前半で前に行ったことと、個人的には無酸素運動的な競馬だとそこまで持続できない可能性はある。有酸素運動の競馬で分散する分には…という感じ。まあこういう競馬もできるので無茶をしなければ本来は崩れにくい馬だと思う。が、やはり坂スタートで綺麗に出負けしているので、これは中京の2000でとなったときに気になる要素やね。ポテンシャル戦ならいいけど、仮にスローで3F勝負のL2最速となったときに後ろからだと量的に足りない可能性が高くなる。性能は通用するんだけど、その辺りの方が気になるかな。
ローズステークス2021への展望
端的に言っちゃえばルメール様を信じるかどうかかな。クールキャット自体はここでも十分勝ち負けできる素質を持っているし、後半の総合力が高いので基本的には位置取りを間違えなければ崩れる心配は少ないと思う。特にフローラSで見せているように坂の登りでの加速は得意としているようなので、2列目付近で直線での勝負となれば、今回のメンツでも好勝負が期待できる。もちろんアールドヴィーヴルやタガノパッションといったオークス上位組との比較は出てくるが、良い位置を取ってとなれば中京2000の方が出し切りにくい条件だからね。オークスはL3最速だし2列目の仕掛けのおかげもあった。まあアールドヴィーヴルあたりは坂の登り加速でも動けるタイプだけど、これに対して2,3列ぐらいのポジション差があればトライアルの出し抜きが利く展開なら。
なので、この一足の坂加速の鋭さで抜け出すイメージが欲しいと。そんなに長く無酸素運動を維持できないので、仮にアールドヴィーヴルとの比較で1列ぐらいしかなければ、アカイトリノムスメ相手に結構頑張れていたラストの差し込みはクールキャットだと差されるリスクは出てくる。それでもL2最速の形だったらフローラSでもユーバーレーベンを押し切っているし、まず自分の展開に持ち込めるかどうか。仮にそうならなくてロングスプリントになったとしても3~4角で内目を取れているかどうか。この辺りを重視してみたいね。ポテンシャル戦は適性を見せているので、ロンスパなら気にならないんだけどそれでもスローの段階でいかにいい位置を取っているかは重要だと思う。ルメールで内枠なら強めに狙いたいかな。
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