大阪杯 2020 レース回顧・結果

大阪杯2020のレース回顧・結果

阪神芝内2000m良
1:58.4 60.4-58.0 S^2
12.9 - 11.7 - 12.3 - 11.9 - 11.6 - 12.1 - 11.7 - 11.3 - 11.2 - 11.7

展開分析・総評 

 時計は想定に近いがやや遅め、ペースバランスは想定に近い。ただ、前にいた馬が全然違ったという。

 まあ言いたくないけど、スタートして終わったなとは思っていたので特に何の感想も無いかな。正直言って、前半でどの位置を取っているかというだけの競馬になったと思う。だからまあ逃げたら面白そうな馬を狙ったというスタンス自体はそんなに悪くはなかったかな。結局今はギャンブルの選択が全部ダメな方向になっているという感じ。まあここから脱却しないと仕方がないわけで、こちらとしては諦めずに頑張るしかない。悪い時ってのは全部が悪い方向に行くし、どこかできっかけを作るしかない。とりあえず日曜夜はちょっと競馬から離れたいな…。コメント等も頂けましたら、明日に返信いたします。まあ正直ちょっと辛い。あまり考えすぎても良いことはない。バランス一つで崩れるのが競馬だし、悪い時もあるわぐらい開き直らんと仕方がない。毎年この時期のGIは調子が悪いから、ダービーに向けて上げていくしかないわ(今年は重賞も非常に良くないので余計にしんどいが)。

 豊は多分行こうとしたと思うけど、スタートの段階でなんか変な走りになっていたので控えたんだと思う。まあなんにせよあの時点で終わった。ただ、外の各馬があそこまで内に切り込めるとは思っていなかったのでちょっと予想外だったかな。ただ、外から前目内目を取ろうとした騎手たちを褒めるべきだと思うし、北村友一はあの枠からしっかりと外過ぎない位置を取れたというあたりは成長しているし、今は川田よりよほど当てになるわ。GI勝って急に覚醒してきた感はある。全体の評価はこんなところかな。馬の差自体はそこまでなかったと思っているし、カデナが突っ込んできているぐらいだからね。3~4角のコース取りが重要なんだってことは改めて分かったけど、誰がそこを通すかを当てないとあんまり意味がないわ…。正直競馬から一瞬離れたいぐらいには騎手にちょっと何やってるかわからない奴が多すぎてしんどい。まあ毎回春のGIシーズンって毎年桜花賞ぐらいまでは調子が悪いから、いちいち気にし過ぎないで行きたいわ。今年は例年と比べて重賞全体の調子が悪いから余計にしんどいんだけど。結局真面目に分析したところで鞍上が台無しにすることも多々あるから、それでいちいち神経を壊していたらこんな仕事はできないからね…。騎手を絞っていく、徹底することで調子を上げていきたい。

1着05ラッキーライラック(M.デムーロ)

 好発を切ってハナをうかがうぐらいだが外のダノンが行ったので行かせて2列目ポケットと絶好位。道中も2列目で進めていくが、途中でジナンボーが絡んで前が少し離していく中で離れた3番手で実質的に超スローぐらいで楽に3角。3~4角でも前にスペースを保ちながらダノンの後ろ。4角でも持ったままで最短距離を完璧に通して直線。序盤で先頭列の2頭が壁で待たされるがL1で2列目から捌いて外から伸びていたクロノジェネシスを捕えて完勝。

 まあ力の要る馬場でのロングスプリント的な競馬になったと思うが、エリ女でも見せたように後半特化で圧倒してきたのがここでも最高の形で噛み合ったという評価で良いと思う。2列目の内に楽々と入っていけたし、外からダノンが行き切ってくれたのも大きかったが、ジナンボーが引き上げたことでスペースを広く持てて3~4角をスペースを詰めて加速しながら最短距離で通せている。L2では少し待たされたけどある程度現実的に力の要る馬場でのロングスプリント適性が抜群に高いので最後は末脚の絶対量で勝ち切れたと。まあ、正直そんなに突き抜けたわけではないし、毎年大阪杯は3~4角の立ち回り次第のところが大きい。ラップ的にもこの馬にとっては最高の形になって最短距離だったからね。まあ緩い流れの内に前を取れて、それでいて実質超スローで脚を残せて速いラップを要求された。エリ女そのまんまとまではいわないけど、それに近い展開になった中での結果と見て良いと思う。L2の地点で進路があれば突き抜けていたかもしれんけどね。距離に関してはこれぐらいのほうが良いのかな。後半特化のほうが明確に良いね。ミルコもイタリアがああいう状況なだけに、これで希望をという形になればいいんだけどね。ミルコらしくない、じっと我慢して勝利をもぎ取ったな…。

2着12クロノジェネシス(北村友)

 やや出負け、そこから促しながら先行策を徹底、前半は掛かりながらだが2列目の外まで持って行く。そこからは前2頭が離していく中で落ち着けてラッキーライラックに近い位置で離れた2,3列目というところ。3~4角でも一つ外から4角でジナンボーの外に出して勝ちに行って楽な手ごたえで直線。序盤で追われてからの伸びは地味だがそれでも2番手に上がる。L1で伸びきりたかったが内からラッキーに抜け出され食らいつくも半馬身差2着まで。

 まあラッキーが完璧に立ち回ったことを考えると3角では一つ外、4角では二つ外を通して勝ちに行った。ラップ的にはそこまで速いというほどではないが、馬場を考えるとロングスプリントのギアは求められていると思う。ここでL2-1と最後まで脚を使ってきたというのはこれまでにないかな。秋華賞にせよ京都記念にせよタフな馬場で明確な有酸素運動。今回は微妙なところだが、準無酸素運動状態であるロングスプリントの展開だったと思う。スローの段階で縦の位置は完璧だったと思うし、そこからの後半勝負で位置取りのアドバンテージはあったにせよL1まで結構食らいついてラッキーから半馬身差だったからね。成長の度合いを認める必要はあると思う。個人的にはタフな馬場での有酸素運動状態で強い馬だという認識はもちろんあるので、本来なら今回のようなスローからある程度速いラップを要求される大阪杯の傾向よりは、6月末である程度時計が掛かって流れる宝塚記念のほうがフィットしやすいと思っているので、恐らくここに出れば本命を打つと思う。今回は縦の位置を外枠から拘って取った北村友一の騎乗も褒めないといけないし、馬の成長もあったという感じの強い2着かな。

3着08ダノンキングリー(横山典)

 まずまずのスタート、様子を見ながら進めていたが、途中でハナを主張し主導権。道中でジナンボーが絡んできたので3番手以下を少し離しながら進めて3角。この辺りで各馬がとりついてきたので徐々に仕掛けながら4角でジナンボーとともに先頭列で直線。序盤でしぶとく脚を使ってここでジナンボーは引き離して3/4差ほどリード。L1で捌いたラッキー、さらに外から伸びてきたクロノに差されての3着。

 ん~、まあこういう選択もありだったとは思う。まあ結果的に外枠にいたダノンが内に入り込んでスペースを作ってくれたので外目の先行勢が内に入り込む余地が生まれたというのはあるかな。ラッキーはともかくクロノが上手く2列目の一つ外程度で収まれたのは前半のこの馬の動きが大きかったとは思う。逃げてはいたがスローペースだし、そこから徐々に加速しながらL2で一足は使ってきた。ただ、インパクトとしては2列目にいた牝馬2頭に少し見劣ったし逃げたことも影響した可能性はある。それと、やはり時計が標準には掛かっていたというのも影響したんじゃないかな。毎日王冠で見せた究極レベルのロングスプリントは超高速馬場だったからこそのものに感じた。中山記念は悪くなかったけど最短距離を通して前を目標にしながら押し上げられたという面もある。まあそれでもラッキーとの比較で見るとあっさり交わされてしまったし、というところで物足りなさは残るかな。返す返すも去年の天皇賞秋に出ていればというのはあるんだけどね。アーモンドアイは手ごわいにせよもうちょっと器が測れたんだけど。まあ今の時点ではロングスプリントでも高速馬場で効率が良いタイプ、力の要る馬場だと甘くなるのがちょっと早く高いレベルではインパクトが落ちる。狙うなら超高速馬場かな。

4着11カデナ(鮫島駿)

 出負けして最後方から内のスペースにもぐりこむという感じ。道中も後方2番手で進めて最内に絞る。3~4角で徐々に加速する流れでワグネリアンの後ろから最内を立ち回って直線で中目を見ながら。序盤で完全に壁になるが最内にもぐり込む。L1でそのまま前のスペースを詰める感じで伸び始めて4着確保。

 まあ2着争い2頭からは一列遅れたものの、後半の決め手に関して言えばメンバー中でも一番だった。3~4角でタイトに立ち回れたというのは大きかったと思うし、基本的に大阪杯の好走パターン。なのでまあ、例年の傾向通りだったとは思う。後半型の競馬でここまでやれたのは一つ大きな収穫。トップスピードは質的には求められていないけど、標準馬場でのロングスプリントではあったと思うし、最短距離を通したとはいえこれだけのインパクトがあったからね。距離を延ばしてもとは思うが、ゲートがどうしたってまずい馬。ある程度現実的な位置で競馬ができればと思うが、そういう意味では距離を延ばすメリットがあまりない。良い位置を取れないからこそ諦めて最内に拘れたというのもあるからね。

5着04ワグネリアン(福永)

 まずまずのスタート、そこから出して行って先行策をというところでラッキーが控えたので3列目、ここで少し掛かり気味になる。2角過ぎでも少し手綱を引いていてドスローで掛かり気味。3~4角では3列目内でも中団というような感じになり、最短距離を通して直線で追われる。序盤で追われるが反応がいまいち。L1では内からカデナに交わされてなだれ込むだけの5着完敗。

 掛かったのが多少影響したかもしれないが、ドスローの流れなのでこれはある程度仕方がない。結果的に4角の地点で後ろのほうになったのと、後半速いラップを踏むところで反応が鈍くなった。L1で伸びきれていないし、内容が良くないというところからも普通に劣化しつつあるかなと思う。ノーザンファームの生産馬は牝馬は割と古馬になって成長するが、牡馬はタイマーが発動しやすい。特にこのワグネリアンはディープ産駒なので顕著なのかもしれないけど、ロングスプリント適性もそこそこ高いし馬場もある程度幅を持っている馬のはず。これでここまで完敗だったのは本当に不満。まあ掛かった面というのはあるけど、正直ダービー馬とかもうマカヒキで価値を落としまくってるから。種牡馬価値の低い牡馬にノーザンは本気を出さないんじゃないかとすら思うようになってきたわ。マカヒキにせよサトノダイヤモンドにせよレイデオロにせよ劣化が酷い。ノーザン牡馬を古馬になって追いかけすぎるのは危険だと思う。馬の適性とかを考えてもちょっと異常なぐらいパフォーマンスが下降線になる馬が多いわ。

7着03ブラストワンピース(川田)

 まずまずのスタート、そこから押しながら進めていくがワグネリアンが前に入ってきたので中団、そこから包まれてしまって中団馬群の中で進める形。道中もスローでコントロールしながら。3角で外を回してぶん回して直線で失速した。

 川田馬鹿じゃねーかと思いながら見てた。去年の大阪杯見てなかったのかなというぐらいちょっと馬鹿だなと。大外ぶん回してどうにかなる状況ではなかったからね。あそこで内で包まれても我慢するしかない。実際あの仕掛けで内目の馬のアシストしちゃってるから。まあ、あの位置になってしまったし、ロードが行く想定だったので内のスペースがもうちょいあるかなと思っていたが、ワグネリアンに前に入られてその前にいたラッキーがペースダウンした時点で苦しかったかな。前半のポジショニングがああなってしまったし、難しい形になったのは間違いない。が、流石に3~4角大外ぶん回したときはおいおいマジかと。多分騎乗技術が良いから勝率が高いんだな。でも全く競馬観がないから結局のところGIみたいに複雑になると途端に勝率が低くなる。結果はともかくとして、あの位置になった以上3~4角は我慢するしかないわ。どうせロード豊が仕掛けただろうし。

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