高松宮記念 2021 出走予定馬:モズスーパーフレア&松若騎手想定

第51回 高松宮記念(GI)出走予定馬展望

日程:2021年3月28日(日)
コース:中京芝1200m

予想用・出走予定馬一覧

高松宮記念2021の予想用・出走予定馬一覧

モズスーパーフレア(松若騎手想定)

 昨年は繰り上げでのGI初制覇となったモズスーパーフレアが連覇を懸けて高松宮記念に出走予定だ。クリノガウディーとの叩き合いにわずかに見劣っての繰り上げ勝利だけに、今年はゴール板を真っ先に駆け抜けて正真正銘の勝利と行きたいところ。前哨戦で大崩れも逃げ馬の宿命、マイペースに持ち込んで1200最強を証明したい。

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 今回はレシステンシアが厄介な存在になりそうだが、それでも1200での基礎スピードの質ではこちらのほうが上のはずでハナを主張は出来ると思う。後は淡々とした流れに持ち込むのか、それとも昨年のように息を入れるかだろう。強敵が揃ったけど先週の中京が逃げ天国だったことも含めて自分でレースを作れる強みはやはり侮れない。

高松宮記念(GI)1着

中京芝1200m重 18頭8枠16番
1:08.7 34.2-34.5 M
12.1 - 10.8 - 11.3 - 11.4 - 11.2 - 11.9

 5走前、昨年の高松宮記念勝ちから振り返りたい。重馬場で時計も掛かっていたのと、西からの風4.2m(近くの大府市のものだが)ぐらいの風が吹いていたと思われる。これはHS向かい風、BSが追い風に近い状況。その中でハナを主張しつつもペースを平均にコントロールして直線で再加速の一足を使った形になる。

 16番枠から好発を決めて二の足の違いをもってハナを主張し主導権を取り切る。そこからは3馬身ほどリードを取っていたがじわっとペースダウンして3角。3~4角では徐々に向かい風に変わっていく中でペースをコントロールして息を入れながら後続の押し上げを待って2馬身ほどのリードで直線で追い出す。序盤で再加速のラップを踏むがクリノガウディーには一気に差を詰められて1馬身差のリードに詰まる。L1ではクリノが内に依れてきてここで降着案件、最後は前に出られてハナ差の2位入線も繰り上げでの勝利となった。

 まあ負けはしたがひとまずモズスーパーフレアの良さのひとつが出たかなと思っている。馬場も重い中で楽にハナを取り切るゲート、特に二の足の速さが優秀で楽々単騎に近い形まで持っていけた。淡々とした形でも強い馬だが、タフな馬場でもあって無理はせずにペースをコントロールしてきた。4角がもろに向かい風になる状況だったと思うので、ここでスピードをコントロールしたことで空気抵抗をできるだけ小さくして直線での加速の脚も引き出してきたと。もともと流れた中での一足も使える馬だったが、この流れでそれを引き出して粘り込むところまできた。もちろんクリノガウディーに加速の地点でかなり差を詰められているので、あまり緩めすぎると坂加速の一足の鋭さで見劣る可能性はある。特に今回はグランアレグリアこそ不在だが、昨年より層は厚いと思っているのでこの辺りは結構悩ましいところやね。正直言えばこの形はモズにとってのベストではないんじゃないかなと。まあでもこうやってレースを楽に支配できる前半のポジショニングセンスが持ち味だし、L2での加速もできるのでそういった総合的なセンスも持っている。

スプリンターズS(GI)10着

中山芝外1200m良 16頭1枠2番
1:09.3(+1.0) 32.8-35.5 H^3
11.9 - 10.1 - 10.8 - 11.5 - 11.9 - 12.1

 3走前のスプリンターズSでは時計が掛かる馬場の中で流石に激流過ぎたかなと思う。ややタフな馬場だったとは思っているが、それでも正直走破時計は平凡だったと思う。2.7で超ハイ、ラップ推移を見てもわかるようにかなり減速が早い。この時の風が南南西で1.2m(船橋16:00)で、HSで完全に追い風、BSは向かい風に近い。その中でと考えると前半部分での速度の出し過ぎは空気抵抗的に多少響いているかもしれないね。1.2m/s程度なので何ともだが。

 2番枠から五分のスタート、二の足の違いで楽々ハナを取り切るのだが、外からビアンフェが執拗に絡んできたので激流の流れに入ってしまう形。3~4角では踏ん張って出口でビアンフェを引き離して1馬身ちょっとの差で直線。序盤ではまだ踏ん張っていたが、L1で3/4差のリードも一気に外差しのグランアレグリアらに交わされ10着に沈んだ。

 まあここは正直時計的にはイマイチだと思っているが、かなり時計が掛かっている中で32.8は流石に厳しいわと思って見ていた。高速馬場なら32.3ぐらいでガンガンに行っても良かったと思うが、少なくとも当時は標準よりは重かったので、その馬場であそこまで競られて激流でとなってしまうと崩れても仕方ないかなと。ただ風という点で考えれば一昨年好走したスプリンターズSも同じ南南西の風が吹いていたことを考えると、多分風はそんなに影響していなかったと思う。となると馬場が重い中で少し飛ばし過ぎたとシンプルに考えるべきかな。

シルクロードS(GIII)17着

中京芝1200m良 18頭7枠15番
1:09.7(+1.4) 33.7-34.6 H^1
12.1 - 10.4 - 11.2 - 11.3 - 11.6 - 11.7

 前走のシルクロードSでは17着と惨敗を喫してしまった。ここでも外枠から積極的にハナを取り切ったが失速してしまった感じ。ペースは1秒程度のハイなのでそこまで厳しくなかったはずだし、ラップ的にも淀みなく進めているが…。この時の風向きが西北西で3.7m/sで、HSでは向かい風気味、4角地点でもろに向かい風という形。宮記念を勝った時よりはきついかなという程度の風だったが。

 15番枠から好発、楽にハナを主張して主導権を取り切る。道中も割と楽な感じで進めて3角。3~4角でコントロールしつつ馬場の良い外目に誘導しながら4角も持ったままで直線。ただ序盤で追い出されて反応できずに内から来るセイウンコウセイあたりにも並ばれて先頭を譲る。L1では失速した。

 L2で再加速まで持って行く余力がなかったと思う。3~4角で向かい風を受けながら速度をもって入ってしまったのもあるかもしれんが、それでも宮記念で強かったことを考えてもL2の地点でここまであっさりセイウンコウセイに並ばれたのは嫌やね。スプリンターズSは敗因として激流に乗り過ぎたというのは間違いないと思っているけど、このシルクロードSに関して言えばここまで崩れるような条件、ペースではなかったと思うし。そうなると流石に評価を少し落として入った方が良いのかなと感じる。もともと本番型で前哨戦で微妙でも本番で仕上げてくるイメージではあるが、それでも本番以外でここまで崩れることは無かったからね…。

高松宮記念2021への展望

 まあ難しいところだけど、結論から言えばやはり昨年春ほどの出来と比べると少しパフォーマンスを落としているというケースが多く感じるので、個人的には評価を下げて入りたい一頭かなと思う。昨年はタフな馬場の中でコントロールしながらL2最速の形で逃げきりを図った。あの時はクリノガウディーの乾坤一擲の加速で前に出られたけど、今回は総合的に見ても強敵が多いと思う。グランアレグリアはいない代わりにレシステンシアや香港スプリントを勝って地力強化の感が強いダノンスマッシュといった所が参戦してくる。サウンドキアラやダノンファンタジー辺りも厄介で、結構全体のレベルは高くなると思うんだよね。

 もちろん二の足の速さは相変わらずなので怖さはあるけど、中京1200の場合基礎スピードでゴリゴリにというのがどうしても難しいところがあるからね。自分の形で強い競馬をしたのが大体中山の1200で下り坂でスピードに乗ってそのままというケースが多く、ベストバウトはオーシャンSを勝った時だと思う。あれが32.3-34.8と超ハイで32.3と高速の入りでそのままナックビーナスを寄せ付けない競馬ができていたからね。ただ、中京は下り坂が中途半端なところにあるので、タフな馬場で3~4角で下りに任せてとなるとL2の坂の地点でしんどくなってしまう印象。高速馬場なら別だが、個人的には基礎スピードを活かす競馬は馬場的にも難しいと思うし、かといってコントロールすれば今年は手強い馬が多い印象。一応現時点では×ぐらいで仮の印を打っておくが、最終的には微妙なところやね。

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