セントウルステークス 2021 出走予定馬:レッドアンシェル&武豊騎手想定
第35回 セントウルステークス(GII)出走予定馬展望
日程:2021年9月12日(日)
コース:中京芝1200m
予想用・出走予定馬一覧
レッドアンシェル(武豊騎手想定)
昨年の北九州記念でGI馬モズスーパーフレアを撃破したレッドアンシェルが武豊とのコンビでセントウルステークスに出走予定だ。春は高松の木や面での18着と殿負けを喫したが、前走の北九州記念で5着といくらか復調の兆しを見せてきた。ひと叩きして本番前に賞金を加算できるか。
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前走の北九州記念は休み明けだったし目標は先かなというところで一定のレベルでは走ってきたと思う。もちろん相手は更に強化されるのでもう一段上げてこないといけないが、叩き良化型だとは思うので楽しみの方が強めかな。
北九州記念(GIII)1着
小倉芝1200m稍 18頭2枠4番
風向き:東1.5m/s(空港北町15:30)
1:07.8 32.4-35.4 H^3
11.5 - 10.3 - 10.6 - 11.2 - 11.7 - 12.5
まずは昨年の北九州記念勝ちから見ていきたい。小倉の1200m戦で稍重、モズが激流を作ったというのもあるが3秒の超ハイとなっている。ラップ推移的に見ても明確に減速ラップを踏んでいてラストは12.5と大きく落とした。この中で中団内内最短距離を通してしっかりと突き抜けた。風は東からなので4角地点が完全向かい風。
4番枠からやや出負け、そこから様子を見ながら促しつつでまずは中団の内目に入る。序盤は無理をせずに中団の内目でスペースを意識しつつ、3角で最内からじわっと差を詰めて上手くトゥラヴェスーラの後ろを取り、4角で最内を維持してトゥラヴェスーラの後ろから出口で外。序盤でしぶとく伸びてトゥラヴェスーラに並びかけて3列目、L1で前が落ちたところで一気に捕えての1馬身3/4差完勝だった。
最短距離を完璧にというのはあったが、それでもモズを相手に2馬身近くの差をつけているというのは流石で、噛み合えばこういう基礎スピード戦で真価を発揮してきたと。これまでのイメージで、レッドアンシェルは割と後半型で速い上がりを使ってくる印象だったんだが、ここで激流の流れに良さが出てきたし幅広く適性を秘めている馬だと思う。それだけに、崩れるときに予想外に崩れるので評価が難しいところはあるかな。この北九州記念はその前にCBC賞を使っていたということもあったし2走目、3走目あたりでいつも結果を出してきていると。今回も叩いての2走目なのでその点での期待は持てるかもしれない。3着もアウィルアウェイなので基礎スピード戦としてはやはりある程度ハイレベルと言っていいと思う。
高松宮記念(GI)18着
中京芝1200m重 18頭1枠2番
風向き:南東5.8m/s(大府市15:40)
1:11.3(+2.1) 34.1-35.1 H^1
12.2 - 10.7 - 11.2 - 11.5 - 11.6 - 12.0
今年の宮記念では重馬場で時計も掛かっていたというのはあったのだが、それにしても18着と惨敗。休み明け初戦で挑んだというのもあるにせよ…負けすぎ。ペースはややハイで道中も淡々とした流れ。好位の内内で積極的にというのもあったが…風は南東からなので4角地点が完全追い風だが、関係ないほど負けたかな。
2番枠から五分のスタート、そこから押して追走しつつ好位の内目で進めていく。3角手前でダノンファンタジーが前に入ってきたのでそれを見ながら3列目の内。4角でもダノンファンタジーの後ろで内を狙いながら直線でモズの後ろ。序盤で追い出されて内からだが全く伸びない。いいところなく失速した。
内の馬場が良くなかったという言い訳もモズが結構踏ん張っていたので全くできないし、道悪がダメというのもCBC賞を勝った時が道悪なので説得力に欠ける。休み明けというのに加えて、もともとレッドアンシェルのイメージとして夏に走る感覚ではあるのでもしかしたら冬に一度も使わずにタフな流れになったことで馬にとってしんどかったのかな?というぐらいには負け過ぎなんだよね。レースの流れの中でここまで崩れる要因は無かったと思うし、まあしいて言えばバランス的にちょっと前かなと思うところもあるが、それでも状態の良いころならややハイ程度のバランスでまとめているはずだからね…。ここまで失速したとなると状態面だと思う。
北九州記念(GIII)5着
小倉芝1200m稍 18頭7枠14番
風向き:西2.8m/s(空港北町15:30)
1:08.5(+0.3) 33.2-35.0 H^2
11.7 - 10.6 - 10.9 - 11.2 - 11.7 - 12.1
前走の北九州記念では休み明け初戦として考えればそこそこ走ったなという印象かな。小倉の1200でモズが飛ばしてかなりのハイというのも良かったと思うが、好位の外目で正攻法の競馬でも最後まで食らいついてきたのは流石。風は西からなので4角地点が完全追い風。
14番枠から五分のスタート、そこから軽く促しつつ好位列の外目ぐらいから様子を見つつ進めていく。道中も馬場が悪い中でモズがやや単騎気味というところで少し離れた好位の外から3~4角でも馬場の良い外外を通して前のヨカヨカを目標に4列目付近で直線。序盤でヨカヨカの後ろを通してしぶとく伸びてくるがまだ3列目付近。ラストで外からなだれ込んでくるが決定的な脚は使えずの5着。
まあ昨年に比べればモズ比較でみても捕え切れていないのでパフォーマンスは落としているとは思う。ただ昨年と違って今年は明確に休み明けだったし、休み明け初戦はあまり走らないことを考えても個人的には悪くない5着だなという印象だったかな。58kgを背負っていたことを考えても、3着争いとそんなに差がないならそう悪くない。もちろん、ジャンダルム辺りは出負けして差し込む形になったし噛み合わなかった馬も何頭かいたので、この馬自身ここから叩いて上昇する必要はあるだろうけどね。
セントウルステークス2021への展望
直近では高速馬場で速いラップを踏むという競馬をしていないので何ともだが、過去に鞍馬Sを勝った時に34.3-33.0という後半特化の競馬を2列目内からスムーズにとはいえ 12.5 - 10.9 - 10.9 - 10.9 - 10.9 - 11.2のラップ推移で2馬身半差で突き抜けているように、以前は少なくとも高速馬場でのロングスプリント性能が高いタイプだったと。今週末の愛知は晴れ予報だし恐らく高速馬場の可能性の方が高いだろうと思う。その点では速いラップを維持することが苦にならない傾向を見せていたし、仮にペースが落ち着いたとしても途中のギアの上げ下げが無ければ面白いと思う。以前を見ても器用さが求められない方が良いなとは感じていて、ロングスプリントにせよ基礎スピード戦にせよ、坂の下りでスピードに乗せてという競馬の方が合っている。中京でもその形が噛み合えば面白いだろう。
恐らく賞金的なこともあってここを使う決断をしたと思うんだが、スプリンターズSでも状態面をキープできていれば本来面白い馬だという評価なんだよね。モズを基礎スピード戦で撃破しているという評価はそれなりに指標になるし、今年に関してはちゃんとした状態で使えていない(どちらも休み明け)わけで、変わってくるなら叩き2走目のここかな…という印象だけどね。後はシンプルな競馬になってくれれば…道中の加減速があまりない状況ならという感覚。馬券的にはヒモ穴で狙いたいけど、重い印までとなると前がやりあう保証とできれば南東~南南東方面で3~4角での追い風が欲しい。逆にコーナーで息が入って加速でとなるとあまりよいイメージはないかな。加速で脚を使うと甘くなる印象だし、流れてスピードにゆったりと乗せながら惰性で突っ込みたい。
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