毎日杯 2020 レース回顧・結果

毎日杯2020のレース回顧・結果

阪神芝外1800m稍
1:47.9 47.3-48.3 H^1
12.9 - 11.1 - 11.4 - 11.9 - 12.3 - 12.1 - 11.7 - 12.1 - 12.4

展開分析・総評

 思ったよりもペースが速くなったのと、思ったよりも時計が掛かったなというところで評価がちょっと難しいね。ただ、正直同日の君子蘭賞のほうがラップ的には優秀なので現時点での評価は何とも言い難い。あまりハイペース適性が高い馬がいなかったのかも?とも考えている。L2最速で11.7程度、後半はポテンシャル面を求められている。前半の基礎スピードを最優先で求められたが、正直全体のレベルは疑問があるかな。

1着08サトノインプレッサ(武豊)

 出負けして最後方からの競馬となる。道中も最後方で我慢しながら3角では最内を通す。徐々に取り付いて4角でも最内を完璧に通して直線で中。序盤でダノンアレーの後ろから我慢しつつだがアルジャンナに閉められかける。しかしこれを捌き切るとL1の伸びは一番で3/4差完勝。

 結果的にちょうどいい位置にいたのと、3~4角で完璧に最内を立ち回ってきたというのは大きいかな。L3最速11.7なので4角の地点でのロスはある程度は響いていたと思うし、そこまで脚を温存しながら直線では前が失速するところを上手く捌いて伸びてきたという感じ。展開的にもフィットしていたが、馬としてもここ2走同様に渋って時計が少しかかる中で最速11.7程度で済んだというのも良い条件だったのかなと思う。ただ、時計的にはそこまでのインパクトはないし、ラップ推移として見てもちょっと物足りない。ここで楽に勝ち切れたのは相手や展開、騎乗に恵まれたのかなという感覚。

2着02アルジャンナ(ヒューイットソン)

 五分のスタートから2列目の内に収めていく。道中もペースが速いので無理はせずに一つ下げて3列目、中団で3角。3~4角で中団の中目に持って行ってダノンアレーの後ろで追走、4角で手が動いてダノンの外に出して直線。序盤でそこから追われるが内からサトノインプレッサが来たので閉めに掛かって2列目。L1でそこからサトノが捌いてきてこれに交わされ食らいつくも3/4差2着まで。

 3着以下とは明確に差をつけたんだけど、結局ラストは甘くなってしまった。走破時計とラップとのバランスで見ても平凡な内容で、2着といっても個人的にパフォーマンスは落としてきているとみている。なので、現時点ではハイペースで基礎スピードを求められないほうが良いと思うし、今回はそこである程度流れに乗って脚を使ってしまった感じになる。1800はちょっと忙しいなというのが正直なところで、このペースで前が押し切れなかったレベルなので2着にはこれたけど…という感じかな。今の時点では後方待機で脚を温存、エンジンの掛かりが悪いというところをフォローするように早めに仕掛ける形が理想かなと思う。が、コントレイルにあそこまで千切られた以上クラシック戦線では足りない。

3着05ダノンアレー(福永)

 好発を切ってハナを主張。ただ、最内から一気にアーヴィントが来たので控えて番手でコントロール。最終的に外のメイショウラツワンがハナを取り切ったので3番手で3角に。3~4角でも前のアーヴィントを見ながら外から手が動いて4角で3列目付近で直線。序盤ですぐに2番手に上がってメイショウラツワンとの差は詰めてくるが外のアルジャンナに並ばれる。L1で捌いたサトノに交わされアルジャンナにも2馬身半差の3着

 ん~まあこういう展開ならと思っていたけど、それでもいまいちだったかな。3着にこれたのはやはりペースが上がって基礎スピードを求められた面はあるし、その結果後半で速いラップを求められなかったからね。L3の4角地点で外からの競馬になったので多少のロスはあったと思うけど、それでも上位2頭に明確に離されてしまったからね。こうなるとまだちょっと難しいかな。上位とはちょっと差があるし、時計・ラップ的に見ても内容が平凡。

4着07メイショウラツワン(浜中俊)

 まずまずのスタート、押して二の足をつけながら先行して、最終的に内2頭を外から交わしてハナを取っての3角となる。3~4角では2馬身ほどリードを取って4角で手が動いて仕掛けながら2馬身差ほどで直線。序盤で追われて踏ん張ってまだ先頭をキープも1馬身差に縮まる。L1では甘くなって後続に差されての4着完敗。

 まあこのラップでもL2までは先頭に立てていたというぐらいなので、その辺りは少し恵まれた面はあると思う。直線L2地点まではこの馬のラップがレースラップだが、直線入りの段階で結構減速していたからね。L1は明確に甘くなってしまったしね。まあ見せ場は作ったんだけど、ペースを引き上げてもこの感じだとワンパンチというかツーパンチほど足りないかな…

5着10メイショウダジン(幸)

 やや出負け、促されていたが前には行けず後方からの競馬となる。道中も後方2番手ぐらいで進め、3角では最後方。そのまま中目を通しながら直線で大外。序盤でジリジリとした伸び、L1でバテた馬を交わしてくる程度の5着完敗。

 まあ前には行けなかったけど結果的にそこで脚を温存できるペースだったし、直線では抜け出した馬ですら減速ラップ。下がってきた馬を拾う程度の伸びではあったので正直これといって評価するというのが難しい内容ではあったかな。1:48.9という走破時計とペースを考えても平凡だったからね。まあここはこういう展開で脚を使えなかった馬が多かった中で、一番後ろから脚を温存できたのが大きいとみるほうが良いと思う。これで芝に目途というのはまだ早いかもしれない。前にも行けそうになかったし。

6着06ストーンリッジ(岩田望)

 やや出負け、そこからリカバー気味に脚を使って前を取ろうとするがここで折り合いを意識してコントロール。そのまま好位列からさらに下がって中団。3~4角でもポジションを下げて気が付けば後方。直線でアルジャンナの後ろから追われて一瞬は反応するがL1で甘くなって失速した。

 この馬場でこのペースだとどのみち簡単ではなかったと思っているけど、岩田息子はまだまだ下手だなというのを痛感させられた。まあ2年目だし仕方ない。ただ、やはりだめな騎手ってのは速い地点で脚を使って息を入れられるところでポジションを落としすぎる。前半が速い中で出負けして前を取って脚を使ったのに気が付けば後方というのが一番よくないからね。使える脚が一瞬しかないタイプなので、アルジャンナより前を取らないと厳しい。もちろん今回はハイペースなのでそれで脚を使ってしまう可能性は高かったけど、それでもリスクを背負った以上はポジションをキープする努力をしてほしかった。出負けして割り切って最初から後方とかなら全然いいんだけどね。そのあたりのバランスを考えて乗れるようになればいいと思う。まあ2年目だから皮肉ではなく割とマジで買った自分が悪いし反省するしかない。馬は一瞬は反応できたけど、このレベルで考えるとやっぱりスローのほうが良いんだろうな。

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