有馬記念 2020 出走予定馬:モズベッロ&田辺騎手想定

第65回 有馬記念(GI)出走予定馬展望

日程:2020年12月27日(日)
コース:中山芝内2500m

予想用・出走予定馬一覧

有馬1

モズベッロ(田辺騎手想定)

 今年は日経新春杯を制し、宝塚記念でも3着と健闘したモズベッロが有馬記念に出走予定だ。中山2500mの日経賞でも中団外から正攻法でしぶとく差し込んできただけに、ここでも不気味さは十分にある。グランプリの舞台でしぶとさを活かして再度穴馬券を演出となるか?

※この記事はnote,ブログ無料公開対象です

 宝塚記念は3着なんだけど、正直実質的には消耗戦という中で上手く脚を引き出せたというのはある。ただ前半のパワー型基礎スピードを求められた方が安定するのかな。日経賞も悪くはないし直線で当てられ続けていたのでかわいそうだったけど、今回ミッキースワローがここに入ったとしてどうなのか?という面は出てくる。宝塚みたいにタイトな方がチャンスはあったかもしれないねと。

日経新春杯(GII)1着

京都芝外2400m良 14頭4枠6番
2:26.9 61.6-60.3 S^1
12.6 - 11.2 - 11.9 - 12.9 - 13.0 - 12.9 - 12.1 - 12.8 - 12.2 - 11.8 - 11.7 - 11.8

 まずは4走前の日経新春杯勝ちから振り返りたい。ここはレースの内容的には強い競馬だったけど、レースレベルには少し恵まれたというところはあるかな。ペースは1.3でスロー、当時は良馬場でも時計が掛っていた1月京都という中で後半4Fで12秒前後と見れば基本的にはポテンシャル戦とみていいのかなと。

 6番枠からやや出負け、そこから様子を見つつ中団馬群の中目から好位の内に進路を取って進めていく。道中も好位の内内で我慢しながらレースを展開。向こう正面でプリンスオブペスカが動いたところで前が少しペースアップするが、中団の内目で我慢する形で少しここで差が広がる。3~4角で中団内から中目に進路を取ってそのまま4角出口で外に誘導して3列目で直線。序盤で3列目からスッと伸びてきてここで一気に逃げ馬を捕えて半馬身差ほど出る。L1でそのまま内に切っての2馬身半差完勝。

 ちょっと噛み合った点が一点と面白いなと思った点が一点。前者はやはり先に外からプリンスオブペスカが動いて行ったことで前の仕掛けが少し速くなったし3角手前の登りでペースダウンしてとちょっと前の馬にとってはラップの変動が大きかったかなと。そこで内内で我慢したという形を取れたし、前が自然と3角手前で落ちてきたのでここを無理なく運べたのは大きかった。後者はL2の切れやね。このレースはラップ的に見ればポテンシャル戦ではあるが、L2が11.7と最速ラップのここで2馬身半ほどあった差を一気に詰めてきた。恐らく11.3ぐらいは踏めていると思うので、2段階加速的な競馬をこの馬はしてきたんじゃないかなと。その点ではL2で明確に各馬と違いを作れた点は評価したい。ここは全体のレベルが微妙でレッドレオンやエーティーラッセンといった所が上位だしね。

日経賞(GII)2着

中山芝内2500m良 14頭6枠10番
2:33.1(+0.2) 61.9-59.7 S^2
6.9 - 11.2 - 11.7 - 12.9 - 12.6 - 13.2 - 12.7 - 12.0 - 11.3 - 11.8 - 12.4 - 11.7 - 12.5

 3走前の日経賞ではミッキースワローに敗れた。まあここは正直直線での接触が長引いていたし多少かわいそうなところはあったと思う。ペースはかなりのスローからのL5最速で11.3と一気に上がって3~4角で緩んでのL2最速11.7。疑似的な2段階加速となっていて、その中で3~4角の緩みで上手く外から動けたのはあるが、結構しぶとく伸びてきたかなと。

 10番枠からやや出負け、そこから様子を見ながら序盤は無理せず中団やや後方で進めて内目に入れてスタンド前ではレッドレオンの後ろぐらいから進めていく。道中も後方内で前にスペースを作りながら、先に外から動いて行ったミッキースワローの後ろをついて行く形で3角。3~4角でペースダウンしているところでミッキーが上がっ育後ろから押し上げ4角でと外に回して直線。序盤でしぶとく伸びるが、ラストまでミッキーに当てられるような形で追いづらいところもあっての2着。

 パトロールを見てもラストまで結構不利を受けているので、まあこの着差ほどの差はなかったかなとは思う。ただ、それはそれとしてミッキーを目標に外から押し上げながらという形で直線での伸びで圧倒できるほどではなかったというのもあるし、スティッフェリオとの比較で見てもスローのポテンシャル戦としてラストで何とかという形ではあったと。3~4角で外からという競馬は噛み合っていたと思うし、不利は考慮に入れるけど後半のポテンシャル面ともう一段の加速でミッキーを一気に交わせるほどの脚はなかったことも不利を受け続けた要因でもある。日経新春杯よりレベルが上がったというのもあるんじゃないかなと。それに、不利を受けなくてミッキーと同レベルのパフォーマンスとして判断しても、ここに入ると相手が手ごわいからね。

宝塚記念(GI)3着

阪神芝内2200m稍 18頭6枠12番
2:15.3(+1.8) 60.0-61.1 H^1
12.3 - 10.9 - 11.4 - 12.7 - 12.7 - 12.4 - 12.4 - 12.4 - 11.9 - 12.1 - 12.3

 前走の宝塚記念では字面のハイペース以上の消耗戦だったとみていいだろうと。これはずっと言ってきているけど、結局千切ったクロノジェネシスが後半を引き上げているわけでね。1.8も離されているのでこの馬としては相当ハイペースなバランスだったと思うし、その中で他の馬も消耗した中で後半を踏ん張れたことが大きかったと思う。有馬も似ているんだけど有馬はそこまで前半からタフに流れないと思うのでその辺やね。

 12番枠から出負けして後方からの競馬となってしまうが、結果的にこれが良かったかも。そのまま後方で脚を温存しつつ進めていく。向こう正面で中団馬群の外に取りついて行く形でリカバー。3~4角でクロノとキセキが動いたタイミングで中団中目から手が動きながら4角で鞭が入って上手く運んで直線。序盤で追われてジリジリと食らいついて3列目になだれ込むと、L1でそこから抜け出ししっかりと単独の3着を確保した。

 まあ3着といえば聞こえは良いんだけど、結局ここは後方で進めて消耗せずに入れたメイショウテンゲン辺りが突っ込んでくる競馬だったといえばそれまでなんだよね。もちろんこちらのほうが現実的な位置取りを取っていたし、キセキやクロノが動いてくれたところでスペースを確保しながら中目と結構良いところを通せたのもあると思う。ただ一番は前半からこの激流で他の馬が脚を削がれている中で、そこまで削がれずに踏ん張れたというところだと思う。有馬で2着だったサートゥルにとっては多分このペースで中団ではちょっと足を使ってしまったんだろうという形で、前半のパワー型基礎スピード面での良さが出たという感じで良いだろうと。とはいっても離された3着であるというところはどうしても言及せざるを得ないけど。

有馬記念2020への展望

 まあ正直言ってオッズ次第やねん…。というか、個人的に前走の宝塚記念3着である程度穴人気しちゃうんだろうなと思って見ていたので、実際某所の予想オッズを見て最低人気とかそういうレベルなら穴目で拾っても良いんじゃないかというところかな。絞るなら選択肢としては削られるし、実際宝塚記念も完全なる有酸素運動戦で結果を出してきたというのは確かだからね。もちろん今回の有馬記念は前半がスローになる可能性を強く考えないといけないと思うし、その中で日経賞のパフォーマンスでとなるとミッキースワロー比較でフィエールマンには苦しいだろうなと思う。今回の条件でポテンシャル戦でのフィエールマン相手に苦しいとなるとスローロンスパではちょっと足りないんだよね。

 宝塚記念も3着といってキセキから0.8差、5馬身差あったわけでこれは決定的と言って良いレベル。クロノが各馬を潰した後に突っ込んでくる要員としても可能性はあるんだけど、ワールドプレミアやペルシアンナイト辺りとの比較で見たときにスローロンスパではどうか?という感じ。まあペルシアンは流石に2500は長いかなとは思うが札幌記念2着が相手関係を考えても結構頑張ったし大野なら明確に3着を狙って最短距離だと思うからね。その辺との比較で見ても3着争いという観点でも可能性的には薄いのかなと。もちろんそれ相応の人気になるのであれば、手を広げてという選択はアリ、という評価かな。現状相当嵌らないとというレベルではあると思うが馬券の可能性自体は立ち回りと展開が最大限噛み合えば。…理想はハイペースやね。

ここから先は

0字

¥ 100

PayPay
PayPayで支払うと抽選でお得

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?