平安ステークス 2021 出走予定馬:サクラアリュール&武豊騎手想定

第28回 平安ステークス(GIII)出走予定馬展望

日程:2021年5月22日(土)
コース:中京ダ1900m

予想用・出走予定馬一

平安ステークス2021の予想用・出走予定馬一覧

サクラアリュール(武豊騎手想定)

 昨年の中京1900mで行われたシリウスステークスで2着と存在感を見せていたサクラアリュールが武豊とのコンビで平安ステークスに出走予定だ。ここ2走はオープン特別で3着を連続もワンパンチ足りない部分も。名手とのコンビ継続で詰めの甘さを補い切れるか?

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 シリウスSに関しては正直かなりかみ合ったかなという面はある。ただ、もともと府中でもそうだが坂の登りでの動きがいい馬なので中京というコースそのものは適性的にフィットしていると思う。後は高速ダートで質的にどうかという点やね。シリウスSの時も良だが時計自体は結構出やすかったと思うし、その中ではやや物足りない面もある。カフェファラオも1周コースではパフォーマンスを落とすからね。

シリウスS(GIII)2着

中京ダ1900m良 16頭1枠2番
風向き:南1.6m/s(大府市)
1:57.9(+0.1) 48.6-50.4 H^2
7.2 - 11.0 - 10.9 - 13.1 - 12.8 - 12.4 - 13.0 - 12.7 - 12.3 - 12.4

 5走前のシリウスS2着から振り返りたい。この時はかなり上手く乗られたなとは思うが、それでも要所の抜け出し方はサクラアリュールの良いところを見せてくれたかなと。風は南からなので3角地点が完全追い風となるが1.6m/s程度なのでそこまでの影響はなかっただろうと。

 2番枠からまずまずのスタート、坂スタートで二の足はイマイチだが積極的に促されて中団の内に入り込む。道中も中団内でというところで前がペースを少し落としてきたので3角手前でじわっと取り付いて3角。3~4角でも3列目の内から2列目の内を拾う形で押し上げて完璧に進路を取って先頭列まで押し上げて直線。序盤でそのまましぶとく抜け出しここで先頭に立つが外からカフェファラオが食らいつく。L1でクビ差ほどのリードを捕え切られて3/4差2着。

 かなりかみ合ったなというのは3~4角と最序盤かな。ゲートはまずまずだったが二の足が遅くてどうしても追走に苦労してた。ペースも速かったからそこは仕方ないが、それでも枠が良くて中団内まで持って行けたしその後は3角手前で前がペースダウンしてくれた。こうなると差は詰まるがスペースが無くなってくるので仕掛けを待たされるリスクがあるが、ここで3~4角で2列目の内のスペースが空いたのでそこを拾いながら4角出口でその勢いのまま進路を作り切って先頭にまで押し上げた。ここがラップ的に落ちていることを考えても最短距離でかつスムーズに中弛みに巻き込まれずにナチュラルに押し上げて勢いをもって直線入りの坂の登りに入ってきたと。正直これ以上ないぐらいには嵌った中で坂の登りでの加速が得意なサクラアリュールの良さを引き出してきたけどカフェファラオには捕え切られた。全体のレベルとして考えるとダノンスプレンダーやエイコーンはそこそこやれているし、カフェファラオは適性面での比較が難しいので除くとしても、思っていたほど低レベルではない。ただ、それでもかなり嵌ったしハイレベルではないからね。ここをそんなに高く評価するのは危険だろうと。

名古屋城S(OP)3着

中京ダ1800m不 15頭6枠10番
風向き:南南東4.4m/s(大府市15:30)
1:50.6(+1.3) 48.1-49.4 H^1
12.6 - 11.2 - 12.5 - 11.8 - 11.8 - 12.2 - 12.6 - 12.2 - 12.4

 2走前の名古屋城Sでは3着。悪くはないんだがテーオーケインズとの比較でみるとかなり離されてしまったのでこの辺やね。ペースは1.3でハイペース、向こう正面でペースが上がってというようなところで仕掛けが早い流れではあったが後方から最後までジリっとなだれ込んできたのは一定の評価。それでも差はあったかな。風は南南東で4.4m/sとそれなりの風。3~4角が追い風となっている。

 10番枠からやや出負け、そこから序盤は無理をせずに最後方からの競馬となる。道中も最後方の位置から進めるが、向こう正面で前が引き上げて縦長となる中で最後方列で追走しながら中目から3角に入る。3~4角でも最後方列の中目から少しポジションを押し上げつつ後方馬群の中に突っ込んで直線。序盤で何とか捌きつつ中団の外目まで押し上げるが前とは決定的な差。L1でもじりじりとなだれ込んでグレートタイムとの離れた3番手争いをクビ差で制しての3着。

 序盤から無理はしなかったといっても最後方に下がってしまうぐらいなので前半の基礎スピード面で質的に苦労したなというのはあるかな。高速ダート出入りの3Fが38.6はやはり遅いし、中盤でペースが上がってしまったのでラップの緩みで取り付けなかったのでどうしても脚を使って追走しなければならなかったと。その割にはラストまでしぶとく脚を使えているけど、上位2頭とは明確に差があったしこういう競馬では難しいという内容になったと思う。シンプルに言えば本質的に1800は短いと。

ブリリアントS(L)3着

東京ダ2100m良 16頭5枠9番
風向き:南2.2m/s(府中市15:00)
2:10.3(+0.7) 62.1-61.2 S^1
7.0 - 11.1 - 12.5 - 12.6 - 12.6 - 12.6 - 12.4 - 12.0 - 12.0 - 12.3 - 12.5

 前走のブリリアントSでは得意の東京2100で流石の安定感は見せた。ややスローからのL4最速で12.0と後半はポテンシャル戦でそれなりに差し込んできた。とはいえ、やはり位置取りが悪すぎて末脚で鋭さを見せても届く位置にいない。これがやはり突き詰めれば最大の問題かな。南からなので3~4角中間が追い風。

 9番枠から出負けして最後方付近からの競馬となってしまう。そこから一頭交わして後方2番手で1角へ。向こう正面で外目からじわっと押し上げながら3角で外を選択。このあたりからペースが上がってという中で外からロスを作りつつ中団列の外から並びかけて直線。序盤でそこから追われて反応は良くすぐに好位列までは上がってくる。ただロスがあった分もあり最後はじりじりとなって何とか3着はクビ差で確保した。

 3着といえば3着なんだけど、勝負の舞台という点で考えれば正直遠いなという感覚。やはりゲートが下手で最後方付近からになってしまうとどうしても。ポテンシャルもそれなりにはあるし、ここも4角以降流れた中で外外なのでロスも結構あったがそれでも暴力的な末脚を引き出せない以上あの位置になった時点で難しい。中盤以降もペースがそこまで上がってない中で豊もできる限りのリカバーはしていたけど、それでも3角で外からを選択するしかないとなるとね。

平安ステークス2021への展望

 結論から言うとここでは正直手を出したくないなというのが本音やね。坂の登りでの加速で安定しているし、内でキックバックを受けても問題ないのでそういう点での不安は少ない。ただ、ゲートはかなりの確率で出負けするし、良い位置を取れない可能性がかなり高いのでどこかで押し上げるタイミングが展開上来ないと難しいだろうなと。ここ2走を見ても3着といっても上位とは前半部分で明確に差があるし、今回は相手関係を考えても手強い馬が多い。

 どうしてもシリウスSの2着が印象には来るんだけど、この時はゲートもそこまで悪くなかった中で押して二の足がいまいちでもなんとか中団の内に押し込んだ形。また3~4角で中弛みが起こったが、ここで内からでもスペースが空いたことでスムーズに押し上げて先頭列で直線に入ってきた。これに関しては最大限で噛み合った上での2着だったと思う。レベルは悪くはないけどハイレベルではないと思うし、カフェファラオもワンターンの芝スタート東京マイルで劇的に強くて、1周コースのオールダートかしわ記念で大きくパフォーマンスを落としたからね。内枠を引いてシリウスSの再現通りとなっても今回は結構面白い馬が多いので馬券圏内あるかどうか、というぐらいで考えている。ましてちょっとでも噛み合わなければ後ろからになって直線末脚だけで届くほどのものは見せていないからね。人気が驚くほどなければ内枠で引っ掛けるかもしれんが、消す可能性の方が高い。

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