競馬:タニノミッション@新馬戦回顧

新馬戦10/20(土)

東京芝1600m良
1:36.8 50.2-46.6 S^4
13.1 - 11.9 - 12.4 - 12.8 - 12.9 - 11.5 - 11.0 - 11.2

 ウオッカの仔タニノミッションが制した新馬戦を注目。内容的には3.6と超超スローからのギアチェンジを伴い、高いレベルでトップスピードの質が要求された、と後半勝負に特化した一戦。新馬戦によくありがちなレースだけど、ウオッカの仔がこの展開で強かったというところに意義があると思う。ウオッカの仔ってこれまでもあんまり反応がいいタイプがいなかったからね。

1着02タニノミッション(モレイラ)

 好発から無理はせずに控えて2列目のポケット。ペースはドスローで序盤は流石に鞍上を引っ張るような感じで進めていくが、途中でしっかりと折り合って前に1馬身半ほどのスペースを置けるぐらい。3~4角でも我慢して先頭列が広がっている中で仕掛けを待たされて直線。序盤で進路を外に探るが前が急激に加速している中でも置かれない。L2の坂の上りで進路を取り切って追い出されるとすっと反応、L1は一気に伸びて最後は流した。

 ラップ推移的には正直この日はかなり速いラップが出ていたし、超高速に近い馬場でペースもS^4レベルに遅い。その中では5Rの新馬戦やアイビーSも含めてそこまで速いラップというほどではない。この馬自身は10秒台に入っている区間はありそうだけど(多分L2区間は10秒台)、ひとまずレースラップとしては破格というほどではない。ただし、この馬の上り3Fが33.4と遅めなのはL3地点の11.5で進路を探して動けなかったからで、11.5が遅くさせているということになる。この馬としては2F戦に近いし、L1で相当切れてそこから抑えて余力もあったからね。あのまま出し切っていたらどうだったかというのは楽しみの一つで上がりだけならもっと速かったと思う。最後抑えたのも抜け出す瞬間で手前を換えたときに少し内に刺さったというのもあるかな。この辺は解消してほしい材料だけど新馬なのでこれからでしょう。

父がInvincible Spiritでグリーンデザート経由のダンジグ系と、イメージとしては切れる印象はあんまりない。またウオッカ産駒自体が割とTS持続やポテンシャルに偏った馬が多い印象で、タニノフランケルなんかもロンスパで良さが出たり、タニノアーバンシーなんかも速い上がりで勝負するタイプではなく前目で粘り込んでってタイプ。ここにきていい意味でウオッカ産駒らしくない馬が出てきた。一気に加速できるギアチェンジを持っているのは今後に向けて良い材料。今の段階ではまだ有力馬の一頭という見方だけど、ウオッカの仔というカテゴリーで考えれば得意とは言えない終いだけの競馬に高いレベルで底をみせなかったのだから、期待しても良いんじゃないかなと。

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