マイラーズカップ 2021 出走予定馬:エアスピネル&鮫島駿騎手想定

第52回 マイラーズカップ(GII)出走予定馬展望

日程:2021年4月25日(日)
コース:阪神芝外1600m

予想用・出走予定馬一

マイラーズカップ2021の予想用・出走予定馬一覧

エアスピネル(鮫島駿騎手想定)

 もともと芝のマイルチャンピオンシップで2着の実績もある実力馬エアスピネルがマイラーズカップに出走予定だ。芝でスランプに陥りダートに転向してフェブラリーステークスでも2着とまたもGIタイトルに届かなかった。再度の芝マイル戦、ここで活路を拓いてなんとしても安田記念に向かいたい。

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 正直手が出ちゃいそうだなあ…もちろんエアスピネルが全盛期の芝の走りを見せられれば大本命間違いないんだけどね…。ただ相手関係的にかなり楽だと思うし、地雷っぽくても他にこれといっていないという難しいレースだからね…。

フェブラリーS(GI)2着

東京ダ1600m良 16頭5枠10番
風向き:東南東2.3m/s(府中市16:00)
1:34.5(+0.1) 46.5-47.9 H^1
12.5 - 10.8 - 11.4 - 11.8 - 12.0 - 11.9 - 11.9 - 12.1

 前走のフェブラリーS2着から振り返ろう。ダート戦ではあるが、ひとまずこういう競馬でしっかりと結果を出してきたというのは確かだろう。ペースは1.4でハイ、道中よどみなく進んで割と淡々とという競馬。東南東なので4角で追い風、HSでもほぼ追い風といっていいだろう。

 10番枠から五分のスタート、そこから促しつつだが序盤はそこまで入っていけずに中団馬群の中で進めていく。道中も中団の中目で追走しながら、前がかなり飛ばしている中で少し後退して後方内目で進めて3角。3角で前のスペースが空いている中でそのスペースを上手く詰めながら中団に押し上げて直線。序盤ですぐに3列目からL2でしぶとく伸びて2列目、L1でここから抜け出し粘るカフェファラオに3/4まで詰めていくが2着まで。

 まあもちろんダートなのでという注釈はつくのだが、激流に中団で乗ってうまく内内で進めながら我慢を利かせて要所でさばいてきたなという感じ。厳しい流れになって基礎スピードが求められても一足を使えるという強みはダートでも見せていたし、それこそプロキオンSの2着なんかもそうだが基礎スピードをそれなりに求められて良さが出たと。芝でもそういう傾向を見せていただけに、ダートがフィットしたというのはあるかもしれない。個人的には全体のペースが上がってしまったほうがいいと思うので、超高速化は今のエアスピネルにはよくないかな…という感覚ではあるんだよね。

マイルCS(GI)2着

京都芝外1600m稍 18頭6枠11番
風向き:北西5.4m/s(京都市16:00)
1:33.8(+0.0) 46.7-47.1 M
12.2 - 10.8 - 11.6 - 12.1 - 11.9 - 11.5 - 11.6 - 12.1

 4年前になってしまうがマイルCS2着の内容を振り返っておきたい。この時は稍重で時計もかかっていてヤヤタフな馬場状態。ペースも平均からL3最速でも11.5という程度。ここでムーアが一気に仕掛けて抜け出した直後を上手くペルシアンナイトに狙われた。風向きは北西5.4m/sで結構強め、3~4角中間で大体向かい風になる。

 11番枠から五分のスタート、そこから押しながらの追走で中団の中目でまずは様子を見ていく。道中も積極的に促しながら追走で中団の中目のスペースを拾いながら3角。3~4角でもなるべく内目でここで風を避けながら直線で外に誘導。序盤で一気に仕掛けて4列目から一気に伸びてここで先頭に立ってくる。ただ一気に伸びたので後ろのスペースが広がりそこを上手くペルシアンナイトに拾われて最後は甘くなったところをハナ差で捕え切られた。

 今更このマイルCSを見返すことになるとは思わなかったけど、感想はやはり同じで一気に反応できるタイプで一気に仕掛けすぎたなあって感じやね。あそこでエアスピネルが一気に動いて4列目から先頭までたってきたので少し反応で遅れるペルシアンナイトにとっては前にスペースをもろに確保できたので競馬がしやすかった。まあ、それはともかく、この馬自身はL3の地点で3馬身ぐらいの差を一気にとらえているので11秒台前半は確実、恐らくL2最速ラップだろう。ある程度タフな馬場で流れた中でこの一足の鋭さを最大限に引き出してくる印象。ボンセルヴィーソなんかも一足を使えるタイプだが、この流れの中で鋭さに関してはトップクラスの馬だったと思うんだけどね。

マイルCS(GI)10着

京都芝外1600m良 18頭7枠14番
風向き:北東0.7m/s(京都市16:00)
1:33.7(+0.4) 47.1-46.2 S^1
12.4 - 11.1 - 11.5 - 12.1 - 11.7 - 11.6 - 11.2 - 11.7

 その次の年の2018年マイルCSでは完敗を喫している。この時は良馬場だがそれでも標準ぐらい。その中でペースはややスローからのL2最速で、少しペースが遅かったというのはあるかな。その中でL2最速でという競馬になったが…。一応風に関してはBSが追い風でHSが向かい風に近いが、

 14番枠からまずまずのスタート、そこから軽く促しつつ中団馬群の中目で入っていく。道中もペースが上がらない中で内目に入り切れず中団外のまま3角に入る。3~4角でもペースが上がってこないが、ここで中団の外からじわっと仕掛けて好位列に一気に取り付いて直線。序盤の最速地点で伸びかけるのだが2列目付近。L1では甘くなっていて最後は一気に後続になだれ込まれて10着と完敗を喫した。

 着差そのものはそこまでないんだけど、結局ここがエアスピネルの甘さの一つではあるんだよね。ここはペースが落ち着いていたのが一つと、結局外枠から内に入れるタイミングがなかったことで3~4角で外から動く形になった。もちろんレースラップ的にはそこまで速くはないが突き詰めれば2段階加速になっているので3~4角でそこそこのラップを外からとなってL2でもう一段の鋭さまでは見せていたが、スローだったことで後続も末脚をあまり削がれなかったと。だからL1でこちらは甘くなってロングスプリント的な足を引き出せる馬たちが内外から襲い掛かる形になったわけでね。基本的に高いレベルでは芝ダートにかかわらず前半の基礎スピードを求められた方がいいタイプの馬だと思う。

マイラーズカップ2021への展望

 まあ正直言って危険な要素も結構あると思う。超高速馬場のトップスピード戦でも一瞬は鋭く脚を使えるけど、どうしてもラストが甘くなるし基本的に本当にいい脚は一瞬しかない。ただ高いレベルでは基礎スピードを求められた中でもそれを引き出せるので戦えるという感覚なのと、時計が掛かる馬場でもあまり削がれない。富士Sとかでも不良馬場の加速でイスラを圧倒していたし、一足を使える条件が広いタイプ。ダートで良さが出たのも力のいる馬場で前傾のペースでも削がれないという部分が作用していたと思う。

 そう考えると、やはりエアスピネルを狙うにしても超高速馬場の阪神マイルはどうだろうか…となっちゃうんだよね。今回メンバー構成的にどこを取っても難しい、という感じのレースなのでエアスピネルに食指が…となるんだけど。過去を見ても超高速でサングレーザーが圧倒したマイラーズCとかでも好位外から伸びが地味だったからね。まあサングレーザーやモズアスコットといった強敵が相手だし、あの頃の出来にあるのであればだがそれも45.8-45.5とハイレベルの平均ペースだったからね。今回はそもそもそういう前半の基礎スピードが求められるようなペースになるかどうか?というのもあるし、スローでとなると…。ただそれでもメンバー構成的に本当に読めない馬が多くて混戦なんだよね。危険な感じもあるんだけど、かなり難しいレースだなあ。とっかかりが少ないレース…。

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