DQ11 魔法使いウラノスの苦悩

ネタバレありにつき、未プレイの方はご注意ください。

デルカダール王に勇者の星の調査を依頼された勇者たち。
デルカコスタ地方の海岸で、意外な人物に遭遇します。ウルノーガの姿で現れた時は驚きましたが、あの預言者が再び登場しました。
現在、最も謎に包まれている人物です。

■勇者の見せたさりげない優しさ
これまでの冒険の端々で登場してきた預言者。彼女が次の目的地を教えてくれます。

・・・わしには見える。
おぬしらが神の使いケトスに乗って天空の民と出会う姿がな。

こちらの世界ではまだケトスも天空の民も未知なる存在。皆が驚くのも自然流れです。

それじゃ行きましょう。
あの空飛ぶクジラに乗って
天空の民ってのに会いにいくわよ!

いつもはシルビアの役だったあの目的地を指差す決めポーズもここではベロニカが担当。ベロニカもやりたかったんだな。もう彼女は何をやっても許される存在。無敵です。

ケトスも天空の民も2度目なのに、はじめてのふりをする勇者の優しさが微笑ましい。こういう時に自己主張のないこの主人公の強みが出ます。

■ミスターポポの無限増殖、癒しのオアシス天空の里
ケトスに乗って魔王ウルノーガに滅ぼされる前の天空の里に到着。
飛び地がいくつも存在する街の作りは、いかにも天空らしく夢があります。ファンタジー全開のこの街は歩いているだけでも楽しいです。

天空の民クーロンがニズゼルファについてひととおり解説。
あちらの世界では唯一の生き残りだったあの子も長老イゴルタプの補佐として活躍してくれます。

ずっと寝ている長老や天空の民のビジュアル。
緊張感のあった命の大樹でのホメロス戦、デルカダール城でのウルノーガ戦、時間をさかのぼってきた苦悩など全てを忘れさせてくれます。この遊び心があってこそ、シリアスなストーリーも引き立ちますね。

目覚めた長老の一言で3本の聖なる苗木を探す旅に。

この者らの目には希望の光が宿っておる。
光を絶やしてはならぬ。

長老の力で時をさかのぼる前と同じ状態まで全員のレベルを回復。このレベルでニズゼルファと互角に戦えるのかはわかりませんが、新たな力も得たみたいでありがたいです。

勇者がいるから邪神が生まれるなどという誤った伝承がよからぬ因縁を生んだ。そなたがその長きにわたる因縁を断ちきるのじゃ。

ベロニカを救ったあとのこの旅の目的が明確になります。

■明かされる伝説の勇者ローシュの最期

ダーハラ湿原の崖
ドゥルダ郷の入り口
バンデルフォン北東の高台

3ヶ所の苗木によって過去の勇者たちの冒険が少しだけ明らかになります。

そしてまたもや困った時の預言者登場。ニズゼルファに挑むにはケトスの覚醒が必要だということを教えてくれます。

賢者セニカの記憶を読み解くための最後の鍵はベロニカとセーニャ。
預言者のチカラで、子供の姿をしていたベロニカがついに本来の姿に戻ります。

二人のチカラで現れた導きの木から、過去の勇者たちの冒険の結末を知ります。

勇者ローシュは仲間である魔法使いウラノスの裏切りにより命を落とした。
ウラノスは邪神ニズゼルファのエネルギーを吸い取り、悪しき存在となった。
セニカのチカラで邪神ニズゼルファを空へ封印。
勇者を救おうと過去に戻ろうとした賢者セニカ、しかしその力では時のオーブは壊せず失敗。
「もう一度ローシュに会いたかった」という強い想いが彼女を時の番人へと姿を変えた。

今まで謎だったほとんど全てのことがここで明らかになります。
そして最大の謎、預言者は一体何者なのかもここで明かされます。

預言者の正体はウラノスでした。
そしてウルノーガはウラノスだったこともここで明かされます。

ウラノス→ウルノーガ
魔法使い→魔導師

ヒントは十分すぎるほどあるのですが、気づきませんでした。
ウルノーガに残っていた善意が預言者としてのウラノスを生み出した。だから預言者の姿がウルノーガに見えたんですね。納得です。

邪神にそそのかされ仲間を殺してしまったウラノスに後悔がないはずがない。預言者となりこれまで勇者たちを導いてきた彼もまた、過ぎ去りし時を求めて旅をしていたのでしょう。

時の賢者は命の大樹の北にて
勇者の訪れを待つ。
神の民のチカラを借りかの地を目指せ。
勇者よ。
どうか邪神を討ち果たし
この長き戦いに終止符を打ってくれ。

預言者ウラノスの願いでもある「導き」に従い、忘れられた塔を目指します。

ホメロスにしろ、ウラノスにしろ、人が闇に落ちるのには必ず理由があり、ただの弱さとして片付けるのは人間に対する冒涜なのかなと個人的には思います。
それこそ神話の時代から人類の課題として描かれてきた闇落ち。このドラクエ11をプレイしながら、深いテーマだなと認識を改めました。


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モトイワ
ありがとうございます。有意義なことに使います。