DQ11 幸せを断ち切る強さを持った男、ロウ
ネタバレありにつき、未プレイの方はご注意ください。
シルビア、マルティナ、カミュの追加ストーリーを終え、ついにロウ編までたどり着きました。追加ストーリー4編、これ人によっては1時間くらいで終わらせてしまうボリュームなのですが、じっくり味わっているので時間がかかります。
1日のやるべきことを終えてスイッチを起動するころには眠さが襲ってくるという情けない体になってしまいました。学校行って、部活やって、それからでも一晩中ゲームをプレイできた中学高校時代、無敵でした。
■幻のユグノア城
ロウはその名のとおり老人です。勇者軍団の中で唯一のおじいちゃんキャラ。あの猛者たちと一緒に旅をしているだけでもかなり立派なのですが、このロウさん実はユグノア王国の元王様なのです。
王様感を感じさせない振る舞いで癒し系じいちゃんとして若者たちを導いてくれていたのですが、この追加ストーリではその彼が王様だった時代を垣間見ることができます。
王の姿で目覚めたロウ。ここはロウの夢の世界です。舞台は魔王に襲われる前のユグノア城、ここではなぜかバニーガールに先導されます。この世界では娘婿のアーウィン、娘のエレノア、孫の勇者、城の衛兵たち、みな健在です。
アーウィンが城の衛兵だったのは意外でした。
王女殿下のため鍛え上げたこの剣・・・
そして揺るぎなきこの思いの強さは
世に並び立つ者なしと自負しております!
王であるロウに、娘のエレノアとの婚約を願い出るシーンでのセリフ。
誠実な男だということが伝わってきます。
そのあとも孫が生まれるシーン、自分の誕生日を孫が祝ってくれるシーンと次々と幸せな場面が続きます。
このあとユグノア城に訪れる悲劇。プレイヤーはそれを知っているので、この幸せなシーンも切なさだけが残ります。
それでも生きている頃のエレノアやアーウィンに会えてよかった。なぜかそんな気持ちになるから不思議です。
プレイヤーですら、いつまでも浸かっていたいこの幸せな世界。
それでもロウは自分の使命を思い出し、断ち切る決断をします。
・・・今 わしに必要なのは甘い夢の世界ではなく
魔王を倒すための強さだということを。
さすが元ユグノア国王。
そしてロウの師であるニマ大師が登場。ロウに夢をみせていたのはバニーの姿に扮したニマ大師だったのです。
幸せとは時におのれの歩みを引き止める
何よりも手強いカセとなるもの。よくぞそれを断ち切った。
このセリフは相当深いです。この一言を聞くためにこの追加ストーリーがあると言っても過言ではありません。胸に刻み込みました。
そして、ニマ大師の懐からお尻たたき棒登場。
まさに緊張と緩和。こういうところはドラクエらしくて安心できます。
無事にニマ大師を撃破。バニーちゃんの姿があまりにも似合っていたことをロウに指摘されたニマ大師。
「まあ、あたいも若い頃はいろいろとね・・・」
このセリフが気になりますが、いよいよ本来のメインストーリーへ戻ります。
どんな冒険が待っているかと思えば、まさかの魚目線からのスタート。
主人公は魚になっていたのです。
これは想定外の中の想定外。
どうやって勇者の姿に戻るのか、どんな仲間との再会が待ち受けているのか。楽しみしかありません。