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練行足チャートとは?計算方法や欠点、MT4/MT5の設定方法、トレード手法を解説

練行足とは、価格が動くと新しい足が形成される非時系列チャートです。
ローソク足のようでローソク足ではありません。

特にトレンド相場の波形やパターンを分析するのに役立ちます。

ただ、少し変わったチャートなので一体どんな人におすすめなのか、具体的にどのようにトレードに活かせば良いか分からない方も多いでしょう。

そこでこの記事では、練行足チャートの計算方法からメリット・デメリット、MT4/MT5の設定方法、トレード手法をご紹介します。
トレンドが好きなトレーダーにおすすめの分析方法なので、ぜひ参考にしてください。


練行足チャートとは

練行足チャートとは、相場が一定の値幅で動くと、新しい足が形成される非時系列チャートです。
価格が上昇すると「陽線」、反対に価格が下落すると「陰線」で記入されます。
ヒゲが含まれている「ローソク足」に比べて、シンプルで見やすいチャートです。

非時系列チャートとは

非時系列チャートとは、時間の軸を無くして、価格変動のみに焦点を当てる指標です。
一方、時間の経過にあわせて新しい足を形成するものを時系列チャートといいます。

非時系列チャートは、値動きのみに注目したチャートで、時系列チャートに比べて相場の方向性を分析しやすいといった特徴があります。

一目でトレンドの流れが把握できるので、投資の戦略を立てるのに役立ちます。

練行足チャートの計算式

練行足チャートの計算に使用する値は、現在価格とボックスサイズです。

例えば、USD/JPYの現在価格が145.00円で、ボックスサイズを20pipsに設定したとしましょう。
この場合、終値が145.20円を超えると練行足の「陽線」、144.80円を下回ると練行足の「陰線」が作成されます。
たとえ高値で145.20円を超えたとしても、終値で超えていなければ新しい練行足は作成されません。

なお、練行足は横並びで作成されることもないので、注意が必要です。

例えば、上記の続きで145.20円を超えた後に、再び145.00円まで下落しても練行足の「陰線」は作成されません。

144.80円まで下落して初めて、練行足の「陰線」が作成されます。

練行足のメリット

ここでは、練行足のメリットをご紹介します。

  1. トレンドが把握しやすい

  2. 波形やパターンが分かりやすい

  3. 長期取引に向いている

それぞれ詳しく見ていきましょう。

トレンドが把握しやすい

練行足はトレンドが把握しやすいというメリットがあります。
通常のローソク足の場合、ヒゲなどの細かなノイズが気になる方もいるでしょう。

練行足は終値を元に作成されるため、細かなノイズを排除して、大きなトレンドを捉えやすくなります。
ローソク足を細かく分析するトレーダーには向いていませんが、トレンドに沿った取引を行いたい方にとってはおすすめの指標です。

波形やパターンが分かりやすい

練行足はローソク足に比べて、チャートの波形やパターンが分かりやすいです。
相場分析において、ローソク足の細部まで分析する人もいますが、全体的な相場の流れや波形を見てトレードする人もいます。

どちらにもメリットがありますが、トレンド中の押し目買いや戻り売りなど波形を見てトレードするなら、練行足の方が分析しやすいです。

長期取引に向いている

練行足はスイングトレードのような長期取引に適した指標です。
なぜなら、ローソク足の細部よりも、相場全体の波形やパターンを分析するのに利用するからです。

トレンドを予測して、レンジブレイクや押し目買い・戻り売りを狙うのに向いています。
逆に、細かい値動きを観察して、ピンポイントで反発を狙うようなスキャルピングには向いていません。

1回の取引で大きな値幅を狙う長期トレーダーには、練行足の利用がおすすめです。

練行足のデメリット・欠点

練行足にはメリットだけではなく、デメリット・欠点もあります。
主なデメリット・欠点は以下の2つです。

  1. ローソク足の高値・安値が反映されない

  2. ボックスサイズは通貨ペアごとに適正な値の設定が必要

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ローソク足の高値・安値が反映されない

練行足は終値だけで作成されるため、ローソク足の高値・安値が反映されません。
高値・安値はローソク足で作られるヒゲを指します。

上下のヒゲの割合や長さは、戦略を作る際の重要な要素です。

そのため、分析でローソク足のヒゲに注目している人にとっては、使いづらさを感じてしまうでしょう。

ボックスサイズは通貨ペアごとに適正な値の設定が必要

ボックスサイズは通貨ペアごとに、適正な値の設定が必要です。
サイズが小さいと練行足が多すぎになりすぎてしまい、逆にサイズが大きいと細かい分析がしづらくなってしまいます。

通貨ペアごとに適正な値を設定するために、ATRを使うのがおすすめです。
ATRとは、一定期間の値動きから平均的な値幅を算出するテクニカル指標です。

時間の経過とともにボラティリティが自動で変化するため、ボックスのサイズも自動で調整できます。
ただし、ATRはあくまで過去の平均値を算出するテクニカル指標であり、必ずしも最適な値を算出できるとは限りません。

レンジ相場には適していない

練行足はトレンド相場の波形やパターンを分析するのに適した指標です。
ただ、レンジ相場の分析には適していません。

レンジ相場ではトレンド相場のような波形・パターンを作らないため、練行足の強みを活かせません。
そのためレンジ相場では、練行足を使わずにローソク足での分析がおすすめです。

レンジ相場はローソク足を使って分析を行い、トレンドに転換したタイミングで練行足に切り替えて分析を行いましょう。

MT4/MT5を練行足へ変更・設定する方法

それでは実際に、MT4/MT5を練行足へ変更・設定する方法をご紹介します。

具体的な変更・設定する方法は以下のとおりです。

  1. 練行足インジケーターのダウンロード

  2. 練行足インジケーターのインストール

  3. 練行足の表示方法

練行足インジケーターはMT4/MT5にデフォルトで搭載されていないため、外部からダウンロードする必要があります。
ダウンロード方法も併せて解説しますので、ぜひ参考にしてください。

練行足インジケーターのダウンロード

まずは、練行足インジケーターをダウンロードしていきます。
こちらのリンクから、ダウンロードしてください。

zipファイルで圧縮された状態でダウンロードされるので、解凍しておきましょう。

※ただいまMQL公式の「Renko Chart MT4」が利用できないため、別のインジケーターを紹介しております。

練行足インジケーターのインストール

インジケーターのダウンロードが完了したら、次にMT4/MT5にインストールします。
まずは、MT4/MT5を起動してください。

1.「ファイル」→「データフォルダを開く」→「MQL4」の順にクリック

2.「MQL4」→「Indicators」フォルダに練行足ファイルを移動

これで練行足インジケーターのインストールが完了です。
インジケーターを有効化するために、MT4/MT5を再起動してください。

練行足の表示方法

MT4/MT5を再起動したら、実際に練行足インジケーターを表示していきます。
なお、通常のカスタムインジケーターの表示方法とやり方が異なりますので、ご注意ください。

まずは、練行足を表示したい通貨ペアの「1分足チャート」に先ほどインストールしたインジケーターを挿入します。
「パラメーターの入力」から、ボックスサイズを好みの値に変更してください。
(※ここではデフォルト設定である3.0pipsで設定します。)

ボックスサイズを設定して「OK」をクリックすると、チャート左上に文字が表示されます。

少し見にくいですが「Open Offline GBPUSD, M7 To View Chart」と記載されています。
これは「オフラインチャートのGBPUSD7分足を開くと練行足チャートが表示できる」という意味です。

この文字が確認できたら「ファイル」→「オフラインチャート」を選択してください。
オフラインチャートのリスト内から「GBPUSD,M7」を選んで「開く」をクリックします。

問題なければ、以下のような練行足チャートが表示されるはずです。

なお、筆者がオススメしているFX会社「BigBoss」と「XM」はどちらもMT4/MT5を採用しています!

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練行足を用いたトレード手法

ここでは、練行足を用いたトレード手法をご紹介します。
前述したとおり、練行足はトレンド相場の分析に適した指標です。

  1. ブレイクアウトを狙う

  2. 押し目買い・戻り売りを狙う

「ブレイクアウト」はトレンドの初動を狙い、「押し目買い・戻り売り」はトレンドの中盤から後半にかけてを狙っていきます。
トレンド状況によってトレード手法を使い分けましょう。

ブレイクアウトを狙う

まずは、トレンドの初動である「ブレイクアウト」を狙ったトレード手法をご紹介します。

練行足は、1度トレンド方向が変わると動きが連続しやすいという性質があります。
この性質を上手く使えば、高確率でブレイクアウトのポイントを狙うことができます。

最初に「レジスタンスライン」と「サポートライン」を引きましょう。

練行足が「レジスタンスライン」を上に抜けたら、上昇トレンドへの転換と判断して「買いエントリー」を行います。

逆に練行足が「サポートライン」を下に抜けたら、下降トレンドへの転換と判断して「売りエントリー」を行います。

通常のローソク足だと、余計なノイズに騙されてしまい、エントリーできなかったということもよくあります。
一方、練行足ならシンプルなチャートなので、見やすくトレードの精度を上げられるでしょう。

押し目買い・戻り売りを狙う

続いて、トレンド相場での「押し目買い・戻り売り」を狙ったトレード手法をご紹介します。

まずは上昇トレンド時の「押し目買い」です。
取引を行う条件は以下の2つです。

  1. 練行足陰線が2本以上連続で作成される

  2. その後陽線で反転を確認したら買いエントリー

陰線が作成されている時にエントリーを行うのではなく、しっかり反転を確認してからエントリーを行ってください。

続いて下降トレンド時の「戻り売り」です。
戻り売りの取引条件は「押し目買い」の逆になります。

  1. 練行足陽線が2本以上連続で作成される

  2. その後陰線で反転を確認したら売りエントリー

1度トレンドが形成されると、何度もチャンスが来るので、見逃さないように集中して取引しましょう。


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