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FXのサヤ取りとは?違法なの?種類や手法、失敗例、おすすめFX会社を紹介

FXのサヤ取りとは、異なる2つの通貨ペアを両建てして利益を出す取引です。

サヤ取りには為替差益とスワップポイントの2種類があり、比較的リスクが低い取引手法と言われています。
そのため、FX初心者やコツコツ運用していきたい方におすすめの取引方法です。

しかし、リスクが低いと言われているサヤ取りにも、失敗例や注意点はあります。
何も理解せずに挑戦すると、痛い目に遭う可能性が高いので注意が必要です。

この記事では、サヤ取りの違法性や種類、やり方、失敗例、おすすめFX会社をご紹介します。
サヤ取りの失敗例や注意点を理解して、安全にサヤ取りを始めましょう。


サヤ取りとは?

FXにおけるサヤ取りとは、異なる2つの通貨ペアを両建てして利益を出す取引です。
サヤ取りの「サヤ」とは差額を指します。

例えば、ドル円では買いエントリー、ユーロ円では売りエントリーをします。
その後どちらの通貨も上昇して、ドル円は500円の利益、ユーロ円は300円の損失が発生したとすると、合計で200円の利益が獲得できるのです。

つまり、FXにおけるサヤ取りとは、FX取引で差額を利用して低リスクで利益を得る手法を言います。
低リスクで利益を得る手法として、FX初心者から上級者まで、多くの人に人気がある手法の1つです。

サヤ取りの種類とやり方

FXのサヤ取りには大きく分けて2種類あります。

  1. 為替差益を狙う

  2. スワップポイントを狙う

それぞれのサヤ取りでリスクやリターンが異なります。
サヤ取りの種類とそれぞれのやり方について詳しく見ていきましょう。

為替差益を狙う

為替差益を狙うサヤ取りは、異なる2種類の通貨ペアでポジションを買いと売りに分ける取引方法です。
2種類の通貨ペアでの損益差によって利益を狙います。

為替差益を狙ったサヤ取りは、相場が急変動しても大きな損失を負わないというメリットがあります。

サヤ取りでは買いと売りどちらのポジションも保有します。
つまり、片方のポジションで10万円の損失が発生している場合、もう片方のポジションは10万円の利益が出ているのです。

全く異なる通貨ペアではなく、相関性のある通貨ペアを選ぶことで、相場によっては大きな利益が期待できます。

■為替差益を狙ったサヤ取りのやり方

続いて、為替差益を狙ったサヤ取りのやり方をご紹介します。

今回は、相関性のあるドル円とユーロ円を使います。
相関性のある通貨ペアを選ぶことで、両建てした際に片方のポジションで利益を出せる可能性が高いからです。

  1. ドル円が120円の時に買い(1万通貨)エントリーをする

  2. ユーロ円が130円の時に売り(1万通貨)エントリーをする

  3. ドル円が125円の時に決済する

  4. ユーロ円が133円の時に決済する

これによって、ドル円では5円の利益、ユーロ円では3円の損失が発生します。
結果的に、2万円(2円 × 1万通貨)の利益が獲得できます。

必ず合計で利益が出ていることが大切です。
片方で利益が出ていても、もう片方にその利益以上の損失が発生すると、合計で損失になります。

スワップポイントを狙う

スワップポイントを狙うサヤ取りは、2つのFX業者を使い、同じ通貨のスワップポイントの差を利用した取引方法です。
スワップポイントは、金利の高い通貨を売り、金利の高い通貨を買った場合に利益が発生します。

為替差益と比べて狙える利益は小さいですが、その分リスクも低いのがスワップポイントの特徴です。
さらに、価格変動の影響を受けずに、高確率で稼げるという魅力もあります。

ただし、FX業者によっては、複数口座や業者を跨いだ両建てが禁止になっているところもあります。
もしもスワップ狙いのサヤ取りを行う場合は、事前に各FX業者の利用規約を確認しましょう。

■スワップポイントを狙ったサヤ取りのやり方

では具体的に、スワップポイントを狙ったサヤ取りのやり方をご紹介します。

  1. 2つのFX業者の口座を開設する(今回は例としてA社とB社)

  2. A社でEUR/GBPの買いエントリーをする

  3. B社でEUR/GBPの売りエントリーをする

A社の買いスワップは-53円で、B社の売りスワップは161円です。
つまり、161円から53円を引いた108円/日が利益になります。
為替の価格変動を気にする必要がないので、相場を見る時間が少ない人におすすめの取引方法です。

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サヤ取りの失敗例

FXのサヤ取りは比較的リスクが低い手法として有名ですが、必ず成功するわけではありません。
実際にサヤ取りで失敗するケースもあるので、しっかり理解しておくことが大切です。

ここでは、サヤ取りの失敗例3選をご紹介します。

  1. 両建ては損失が2倍になるリスクがある

  2. 片方のポジションまたは口座がロスカットされる

  3. スワップポイントの差額が縮小

それぞれ詳しく見ていきましょう。

両建ては損失が2倍になるリスクがある

為替差益のサヤ取りでは、「買い」と「売り」のポジションをそれぞれ持つため、最悪の場合、損失が2倍になります。
同じ通貨ペアで取引をして、同じタイミングでエントリーと決済をすれば、損失が2倍になるということはありません。

しかし、異なる通貨ペアだといくら相関性があるとはいえ、どんな動きをするかは予測できないので、十分注意が必要です。

例えば、ドル円で買いエントリー、ユーロ円で売りエントリーをしたとします。
円を軸に動けば、うまくサヤ取りできますが、ドルやユーロを軸に動いた場合、全く逆の動きをする可能性があります。

その結果、ドル円が下落、ユーロ円が上昇して損失が2倍になってしまうのです。

片方のポジションまたは口座がロスカットされる

両建て手法では、片方のポジションまたは口座がロスカットされるケースがあります。
ロスカットされるのは、含み損が大きくなり、証拠金維持率が足りなくなったからです。

特に少ない資金で両建てをすると、少しの為替変動によってロスカットされる可能性が高まります。
ロスカットされると片方のポジションが強制決済されてしまい、サヤ取り失敗です。

スワップポイントの差額が縮小

スワップポイントの差額が縮小してしまう失敗です。
FX業者によってスワップポイントが大きく変動することもあります。

スワップポイントの差額が縮小すると、サヤ取りによる利益も小さくなります。
最悪の場合、スワップポイントの差額が逆転して、マイナススワップによる損失が発生する可能性があるのです。

サヤ取りをするときの注意点

ここでは、サヤ取りをするときの注意点をご紹介します。
主な注意点は以下の5つです。

  1. 両建てを禁止しているFX業者もある

  2. 大きな利益が期待できない

  3. メキシコペソなど高金利通貨のスワップ変動

  4. 相場の急変動によって大きな損失が発生する可能性がある

  5. スリッページの発生リスクがある

サヤ取りの注意点を理解せずに取引すると、痛い目に遭う可能性があるので注意しましょう。

両建てを禁止しているFX業者もある

両建てを禁止しているFX業者もあるので注意しましょう。
サヤ取りでは、基本的に異なる通貨ペアで取引するので問題ないですが、誤って同じ通貨ペアで両建てをしてしまうと、規約違反に該当してしまいます。

最悪の場合、利益没収や口座凍結となるリスクもあるので注意が必要です。
FX業者によって禁止している両建てが異なるので、しっかり確認しておきましょう。

大きな利益が期待できない

サヤ取りは低リスクで取引できるメリットがありますが、裏を返せば大きな利益が期待できないというデメリットがあります。
そのため、FXで大きな利益を狙いたい人には、あまりおすすめできません。

一方、利益は小さくても良いから手堅く運用したい方におすすめの取引方法です。

メキシコペソなど高金利通貨のスワップ変動

スワップポイントは、毎日変動しています。
特にメキシコペソや南アフリカランドなどの高金利通貨は、スワップ狙いの投資家に人気がありますが、スワップの変動も激しいです。

スワップポイント狙いのサヤ取りは基本的に放置しますが、放置しすぎるとスワップ変動によって毎日損失が発生しているということも十分考えられます。
エントリーを行ったら、定期的にスワップポイントの状況を確認しましょう。

スワップ変動によって利益が期待できない場合は、他の通貨ペアに切り替える方が良いでしょう。

相場の急変動によって大きな損失が発生する可能性がある

為替差益を狙ったサヤ取りでは、相場の急変によって大きな損失が発生する可能性があります。

サヤ取りでは、相関性のある通貨ペアで取引するため、どちらかの国の政治や経済状況の影響を受けやすいです。
特に経済指標などによって失敗するケースが多いので、毎日の経済指標は必ずチェックしましょう。

スリッページの発生リスクがある

FX取引にはスリッページの発生リスクがあります。
スリッページとは、注文をした価格と実際に約定された価格がズレることです。

例えば、ドル円が120.000円の時に買い注文を入れたとします。
通常であれば、注文を入れた価格で約定されるはずですが、スリッページが発生すると120.050円と少し不利な価格で注文されてしまうのです。

スリッページの対策は難しいので、多少のズレを許容できるように、できるだけ広いサヤを狙いましょう。

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