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伝説の雑誌「イカプラス」ができるまで その1

謎に出版社を経営していたこともあるので、どうやってそんなことができていたのか誕生の秘話を書き残します。

全然関係ないですが、いまNHK杯フィギアで女子シングルでララ・ナキ・グットマンが「イカゲーム」をイメージした演技をしています。なんかいろんな事は偶然であり必然であるのを感じますね。参考までに、私は釣りの趣味はないですし、イカは数少ない嫌いな食べ物です。

たしか2010年くらいの出来事。携帯電話の広告事業が伸びていたので、広告営業の募集をかけて面接をしている中に、出版業界出身の方が来てくれました。普段から仕事の話というよりは人柄を知るために雑談的なことが多いのですが、経歴があまり見たことないものだったので、いろいろ質問してしまいました。「この経歴なら雑誌の編集の仕事のが良いのでは?」「なんで広告の営業になっちゃうんですか?」みたいな話をしていたところ、「もう釣りの雑誌は需要が減って、広告もそこまで伸びないので、、、」みたいな話になったのですが、ふと私の頭の中で、今自分のやっているチラシの仕事って印刷会社にたくさん発注していて、印刷物の物量を増やすことで価格交渉できるなとひらめきます。雑誌って印刷物の集合体なのでこれはもしかと思い、「ちなみにどんな感じの売上とかだったの」という話を聞くと、当時2億少しくらいの売り上げの当社に対し、雑誌1冊だけで1億近い数字が出ていたという話をしてくれます。えっそんなんならやってみたいと思って、少し詳しい事業の数字を組み立てて教えてと伝えて、プラン持ってきてもらいました。そしたら年間売上1.2億円。まぁ、今冷静に考えれば、「その数字って10年くらい前ですよね、それがなくなってきたから、本人広告の会社に来たんだよね」っていうのがすっかり抜けているのが私らしいともいえるところ。

ジャーやってみようということで、何をしたらいいのか聞いて、順に進めることとなりました。まずはどんな状況かを教えてもらいます。
1.本の流通は、取次といわれる日版とトーハンという会社が抑えています、そこに認められないと本屋に流通することはありません
2.本自体は、委託販売なので売れ残りは返ってきます。
なるほど、まずはそしたら、まずは流通網の確保しなくてはいうことで、知人のつてで、大手取次の方を紹介してもらいます。まだ若い方でしたが、企画を話したら「面白いですね、それならいけるじゃないですか?地域のやつなら支店で決裁できるとおもいますよ」てな感じのことを教えてもらいます。じゃーやるぞーということで、編集2名を雇用し、制作はケータイの広告の隙間を活用して制作体制つくり、企画書作って持ち込みました。

前述の方に企画を出したところ、「いやぁどうも新規の決済は東京みたいです、、、。」編集長たちは寝耳に水、「えってことは、普通に新規の出版企画を持ち込むってこと、これは無理です」って報告が私に上がります。とはいえ、業界の常識を知らない私は、「まぁそんなこと言っても企画の提案先は聞いたんだしやってみましょう。できないことはないですよ」ってのんきな返答をしつつ、東京まで企画のプレゼン行ってもらいました。話はきちんと聞いてくれて、それなりの評価ではあったみたいですが、なにせ、出版したこともない名古屋の小さな広告代理店からの企画、編集長たちは無理だろーなーって思っていたようです。その後1週間たち、2週間たち連絡ありません。その間も実際の企画編集業務は続きます。私もとりあえずできることはないかということで、知ってる人に今こんなこと出版のことをやってる話しまくってどっかルート見つけて実現しようってしてたのだと思います。

そして1月ほどたったところでふらっと企画が通った報告きました。できなさそうだと思っていたからうれしかったですね。で、無事にTOPのイカプラス1号が2010年秋に発行されます。名前のインパクトもあれば東海地方のイカ釣り専門雑誌という超ニッチ、しばらくはどこへ行っても私はイカプラスの人と呼ばれていました(笑)このイカプラスというネーミングは副編集長が付けてくれたのですが、確か「イカ道」とか漢字の入ったザ男の趣味みたいなネーミングの中に混ざっていたので、瞬時にこれって決まったのですが、後日どうしてこの案でた?と聞いたら、「ラブプラス」というアニメ好きの人向けのゲームが好きでそれにひっかっけましたという、、、、、、。またこのころは謎の「イカ娘」というアニメが出たり結構いろいろ楽しめました。

まあ強烈なインパクトを私の人生に作ってくれた編集チームに感謝です。
出版の奇跡の秘密は、その2にて。

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