採用がうまい企業とは? パート2
前回は採用がうまい企業の1回目として「ペルソナ設定編」をお届けしました。採用における前段階の部分であるペルソナの設定を中心とした採用戦略の部分について見てきました。詳細は下記をご覧下さい。
今回は第2回目として「アプローチ編」をお届けします。
実際にペルソナ設定をした人材を具体的にどのように魅力づけしてアプローチをしていくのかなどの戦術の部分となります。
経営トップが選考に主体的に関与している
採用がうまい企業は、例外なく経営トップが採用に主体的に関与しています。前回述べたようなペルソナ設定や採用計画などの戦略に関わる部分は当然ですが、応募者へのアプローチという点においても積極的に関与しているのが採用がうまい企業の特徴です。
具体的には、
経営トップが自ら面接で会社や仕事をアピールし、応募者を口説く
ということです。
ここでのポイントは1対1で直接、応募者とコミュニケーションをとるということです。
会社説明会やセミナー、あるいは企業のHPなどで経営トップが採用におけるメッセージを出しているケースは多いと思いますが、そのような1対多数のコミュニケーションではなく、1対1の双方向のコミュニケーションが大事なのです。
例えば、採用がうまい企業は面接の中で応募者のポテンシャルを感じ、本来の求人ポジションではないポジションで採用する、ということも行っています。これこそ、経営トップが自ら面接を実施することで可能になる例と言えるでしょう。
また、経営トップが選考に積極的に関与することで企業の採用に対する姿勢(=本気度)が伝わる
という点も重要です。
経営トップが自ら会社や仕事を語ることで、応募者は企業のリアルな熱意や本気度を感じ、共感をしていくものです。
採用がうまい企業のトップはこの事をとてもよく理解しています。
選考プロセスが適切
次のポイントは、選考プロセスについてです。これは選考回数のことではありません。例えば、面接は1回がいいという類の話でもありません。
具体的には、
想定される採用ターゲットに合わせた選考プロセスが組まれている
ということです。
例えば、40代以上の技術職を採用するというケースを考えてみましょう。私が実際に経験したケースなのですが、このケースにおいてある応募者は面接前の適性検査で見送りになってしまいました。もちろん、企業としては社風へのフィット感や人物タイプなどを見るために適性検査を実施したのだと思います。
しかし、本来の求められる仕事における技術的なスキル(例えば資格など)についてはしっかりと保有をしており、私が面談した際の印象では、人柄やコミュニケーション能力、今までの実績などは申し分ない方でした。
せめて面接でお会いいただければ結果が違ったかも知れないと思うような方でした。(実際、この方はこちらの企業のライバル企業へ転職されました)
ここでお伝えしたいことは適性検査は不要だということではなく、対象となる人(今回は40代後半でかつ技術職の方)やポジション、仕事内容などによって本当にこれが必要な選考プロセスだったのか?という点です。
これが20代のポテンシャル採用でかつ大量に募集をしないといけない場合、あるいは実務経験がない学生を見極めていかないといけない新卒採用などにおいては、適性検査はとても有効なツールです。しかし、ある程度その分野における実務経験を持っており、即戦力としてのスキルがある方の採用において、適性検査はどの程度有効なのか?という点については、改めて検討してみる必要があると思います。
今回のケースで言えば、適性検査ではなくて、技術力を見るための技術試験などの試験の導入はアリだと思いますし、実際にそのような事を導入している企業もあります。
他の例では、
最初の1次面接の段階で社長が登場するというケースもよくあります。
先ほど述べた、経営トップの想いを最初に伝えていくことで、応募者も当該企業に前向きになっている状態を創った上で、選考を進めていくことが可能となるとてもうまいパターンだと思います。
以上、いつくかの例を見てきましたが、大事な点は選考プロセスが対象者に対して適切であるかどうか、ということです。この点は応募者の志望意欲にも大きく関わってくるという点は是非、認識をしておくといいでしょう。
選考の結果が早い
最後のポイントは、選考のスピードです。エントリー後の書類選考の結果から始まり、数回の面接や内定などの各フェーズの全てにおいて、この「スピード」は最も大事な点です。
これは企業の採用におけるスタンスが最もはっきりと如実に現れる部分です。つまり、選考を自社の都合で考えているのか?、それとも応募者の事を考えているのか?という企業姿勢が最もはっきりと出ます。
規模の大小を問わず、書類選考や面接の結果が出るのに3日以上かかる場合は、明らかに選考が自社の都合になっています。レジュメや面接をジャッジできない人が選考プロセスに関わっていないかどうか、判断する人の階層の多さ、部門間の連携などの点を改めて点検してみる必要があります。
一方で、応募者の事を考えている企業は、必ず3日以内に(早ければその場で)結果を出してくれます。その方が企業姿勢を応募者にアピールできるということを知っているからです。
以上まとめると採用がうまい企業の特徴としては以下の点がしっかりと設計されており、何よりも応募者とのコミュニケーションを大事にした「アプローチ」をしているという点が最も重要なことではないかと思います。
弊社、カタリストエージェントではこのような採用における成功事例やノウハウを豊富に保有しております。それらを踏まえて選考プロセスの設計についてもアドバイスをさせていただくことが可能です。
是非、採用についてお困りのことがありましたら弊社までお気軽にご相談下さい。
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