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人材紹介会社の介在価値とは? レジュメ添削編

皆さん、こんにちは。カタリストエージェントの勝田です。
先日、ビズリーチが生成AIを活用して、職務経歴書の自動作成サービスを開始するとの発表がありました。詳細は下記、日経新聞の記事をご覧ください。<日本経済新聞2023年7月7日掲載>

記事によると、最短30秒程度で350文字以上の経歴書をつくり、時間と手間を減らせ、試験導入時の検証では新機能で経歴書を更新した会員は企業からの面談の誘いが4割多くなった、とのことです。

具体的には、職種、ポジション、ミッション、業務領域の4項目について入力するだけで、すぐに職務経歴書を作れるサービスのようです。


スキルの可視化ということ

今回の新サービス発表の場でビズリーチの酒井哲也社長は「自分自身のスキルの言語化、可視化は転職の壁になっていた」と語り、AIによってキャリア選択の可能性を広げられる点に期待を示されています。

今まで私も数多くの個人の方と面談をして転職相談やキャリアアドバイスを行なってきましたが、特に、転職が初めての方やあるいは逆に大変多くの企業を渡り歩いて来られた方から職務経歴書の書き方についてアドバイスを求められるということがとても多くあります。その中で多いケースは「何を書いていいか分からない」ということです。

そのような時にこのようなサービスがあれば、少なくとも自分のスキルを可視化することができるので今までの経験の振り返りにもなりますし、それでスカウトメールが4割も増えるのであればこのサービスは大変、画期的と言えるのではないでしょうか?

但し、このようなサービスの利用が増えれば増えるほど同じような経験やスキルがアピールされることになる可能性がある点は注意が必要でしょう。

特に、同じ業界で同じようなポジションで仕事をし(例えば課長職や部長職など)、同じような成果を上げてきたようなケースを考えれば、いくらAIを活用したとしてもかなり類似した職務経歴書が生成されてしまうことがある点は認識をしておく必要があると思います。

一方でこのようなサービスが新たに開発されると今までレジュメ添削などのサービスを提供してきた人材紹介会社の役割は今後はどうなっていくのでしょうか?

レジュメ添削サービスは二極化していく?

以前、私は「レジュメ添削について考える」という内容で記事を投稿したことがあります。詳細は下記をご覧ください。

そこでは、弊社の取り組みとして、求職者の方の「強み」を引き出し、それを職務経歴書に盛り込んでいくという内容をお伝えさせて頂きました。

特に、本人も自覚していない強みを様々な角度からアドバイスをしていくことで求職者自身が強みを認識していく過程をお手伝いすることがエージェントとしての大事な仕事なのではないかと思っています。

今回ご紹介したAIによる職務経歴書の自動生成サービスなどが出てくると各転職エージェントが公開しているような職務経歴書のサンプルの提供やそれにもどづく内容のチェック(ひどい場合は誤字脱字程度のチェック)程度であれば今後はほとんど価値を生まなくなっていくでしょう。

弊社としては、しっかりと求職者の方の「強み」に向き合いながら、かつそれぞれの応募企業にとってどのような点が活かせるのか?というところまでご本人をしっかりとナビゲートしていくことに引き続き注力をしていきたいと思います。

この一人一人に対する「個別性」の対応こそ人材紹介会社のレジュメ添削における介在価値なのではないかと考えています。

今回は前回に続き、「人材紹介会社の介在価値」についてレジュメ添削という観点から考えてみました。

AIがどんどん進歩していくにつれて、なんでも「便利で簡単に」という方向に世の中が進んでいくのはある意味間違いないと思います。だからこそ、より本質的なことに価値が生まれてくるのではないかと弊社は考えています。

ここまでお読み頂き、ありがとうございました。また次回作もご期待ください。

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