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異業界への転職で注意したいこと

弊社での注力事業の一つは人材業界向けの人材紹介です。現在、人材業界各社の採用状況はとても活況で特に人材紹介コンサルタント(両面型、RA、CAなどを含む)のニーズはとても高い状況です。
そんな中各社とも優秀な人材を求めて異業界からも積極的に採用をしていることもあり、私も最近は異業界への転職を目指した方の面談をすることが増えてきました。

そこで今回の投稿ではこの異業界への転職において注意したいことについて述べていきたいと思います。

典型的なパターン

この異業界への転職の典型的なパターンは20代〜30代前半位までの比較的若い年齢における最初又は2回目の転職というケースです。

なぜなら、個人及び採用を考える企業双方にとってお互いのニーズが一致するのがこのタイミングだからです。
(40代や50代での異業界への転職も全くないわけではないですが、数が少なく特殊なケースも多いのでここでは上記の若手人材に絞って話を進めます)

具体的には以下のような個人・企業双方にとってのニーズが考えられます。

■個人側のニーズ
・個人としては新卒で入社した会社でほぼ一通りの業務を経験し、その会社における今後のキャリアアップのイメージがほぼ見通せる年代になっている
・周りの同僚や上司の状況をみて、ある程度自分の出世のイメージがつく
※これらの状況を見て、このまま現職の企業に残るよりも転職をした方がいいのではないか?と考える個人が一定数存在するという個人側のニーズ

■企業側のニーズ
・20代から30代前半の年代は社会人経験が数年から10年程度あるので社会人として一定レベルの教育が済んでいる
・一方で仕事の仕方や考え方がまだそれほど凝り固まっておらず、柔軟にこれから対応していくことが可能な年代である
※これらを踏まえて、冒頭の人材業界各社のようにいわゆるこの若手優秀層や第2新卒層をターゲットにした採用を実施している企業が多く、これが企業側のニーズにも大変マッチしているのです。
※今やITやWeb系企業、 SaaS系企業、コンサルティングファームなどの業界もこぞって異業界からも優秀な人材を広く求めています。

 

異業界への転職で陥りがちなこと

このような求人ニーズが活況であると逆に安易に転職を考えがちになるので注意が必要です。
例えば、以下のような観点で転職を判断することが増えてきます。

■年収などの条件で判断
例えばITやコンサルティングファームなどの業界では20代でもかなりの年収条件が提示されます。(20代でも1000万円のオファーは当たり前です)
業界平均だといえば確かにそうなのですが、これは異業界出身者からすれば大変魅力的に映るはずです。

会社の知名度で判断
こちらもよくあるケースですが、転職をする企業の会社の知名度を重視するケースです。新卒時代に入りたかったけど入れなかった企業へのリベンジでチャレンジをするという人もかなりいるのではないかと推察しています。

働き方や福利厚生などで判断
例えば今まで残業や休日出勤が多い企業にいた場合や結婚などによって働き方を変えたい場合など残業時間や福利厚生、働き方などの観点で企業を選んでいくパターンがこちらになります。

 

もちろん、これらの観点で転職を判断することが悪い訳ではありません。
しかし、本当に大事なことはこれら表層的な観点のみで考えるのではなく、「あなたのキャリアに一貫性があるか?」という点を検討することです。

キャリアの一貫性があるか?という観点

異業界への転職はどうしても年収や会社の知名度、働き方といったある種の「条件」に目がいきがちです。それは厳密に言えば異業界における仕事については経験がないのでやってみなければ分からないという不確定な部分がどうしてもあるために現職と比較しやすいこれらの条件を見てしまうということがあると思います。
この点は十分、理解できることですし、先ほども申し上げたようにこれらの点で転職をする事自体を否定はしません。

ただ、考えて欲しい点はもう少し長期的な視点に立って転職を捉えてみるということです。

例えば、新卒で入った会社が不動産会社で、その会社で営業をしている方が最初の転職先として人材紹介のコンサルタントを目指すというケースを考えてみましょう。

■不動産会社営業から人材紹介会社コンサルタントへ転職するケース
実際にこのケースで多いのは私の今までの経験からしても年収というよりは、働き方を変えたいパターン(残業や休日出勤なども含めて)での転職がほとんどです。
この場合、キャリアの一貫性という観点では何が考えられるでしょうか?
答えは「営業」というスキルです。
不動産会社から人材紹介会社に転職をしたとしてもこの方のキャリアにおいて「営業」という点は一貫していると考えることが出来ます。
人材紹介コンサルタントも営業であるということは変わりありません。その意味で業界は違えど営業というキャリアの一貫性が担保されていることになります。

では、次のような場合はどうでしょうか?
■建設会社の施工管理から人材紹介会社コンサルタントへ転職するケース
この場合は前の営業のケースと違って、キャリアという観点では一貫性が弱いということがお分かりだと思います。施工管理という技術者が営業的な人材紹介コンサルタントに転職した場合にやはり求められる経験が大きく異なるからです。
(施工管理でも全く顧客との折衝がないというケースは無いので全く一貫性がないという訳ではないですが弱いと考えられます)

 

弊社、カタリストエージェントからのアドバイス

このようなケースの場合、弊社では長期的な視点に立ってのアドバイスを実施させていただいております。

つまり、今回の転職が前職とどういう繋がりを持つのか?、また、次の転職先が今後の5年、10年先のキャリアにどういう意味合いを与えるのか?という点をじっくりとお話しさせて頂きます。

先ほどの施工管理の方のケースでも大事なのは次のキャリアの5年、10年をどう考えるかで転職先の位置付けや意味合いが変わってくるということです。
例えば、次の5年、10年のキャリアアップイメージや成し遂げたいことを考えて人材業界の経験をすることがその方にとって長期的なキャリア形成に繋がるのであればその観点でフィットする人材業界の会社をご紹介するようにしています。

このように弊社では目先の単なる転職支援ではなく、長期的なキャリア形成における転職の意味づけやサポートをできるだけ行なっています。その時に大事になってくるのが「キャリアの一貫性」という考え方です。

実はこれらを整理してあげることで異業界への転職においても自信を持って飛び込んでいくことができるようになります。長期的な目標やゴールがあるからです。

異業界への転職は「仕事」と「環境」の両方が変わるため、確かに大きなチャレンジとはなりますが、新たなチャンスでもあります。
弊社でもしっかりと伴奏して、新たなチャンスを掴み取れるようにサポートをして参ります。

このような異業界への転職のご相談は是非、弊社までご相談ください。


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