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ヒマラヤ山麓クル地方の伝統織ショール(本物)3500円のワケ
ヒマラヤ山麓クル地方の大判の伝統織ショールを買った。3500円で。なお、本物である。
ウソだぁ、とか、しょぼいんじゃないか、とかは杞憂である。たっぷりとした大判のショールで、両端の部分に繊細な縞模様がアクセントを添えている、優れたデザインのものだ。
じゃぁ、現地の人を買い叩いたんだろう、Amazonで適当な柄の薄いショール1枚買うにもそれぐらいする、と考えるかもしれない。
それも否である。答えは、素材にアクリルを使っていて、雑貨屋さんが直接作ってもらって買い付けているからだ。
アクリルを使っていても、現地の人が伝統の織り方で作っている。本物のクルショールなわけだ。
もちろんその地方のヤギや羊の毛を紡いで織って作った方が、より本物のクルショールと言えるだろう。しかしそれでは、お値段がこの3倍ではとてもきかないと思われる。下手すると一桁違うんじゃないか。
しかしアクリルならこの値段で作れる上に、洗っても縮まず、丈夫である。安いから日常遣いに気軽に使えるし、多くの人に届くだろう。
そうすれば、現地の人も潤うし、伝統技法を廃れさせずにすむ。買い手にも、生産者にも、社会にも良い、「三方良し」(あるいはwin-win)な商品だなと最初に見て思った。
本ウールのものはウールのもので、富裕層が買うだろうし、それも残っていくだろう。しかし、一般消費者にも「本物」をお手頃価格で届ける。そこの販路を拓いてくれたことを、一般消費者としてありがたく思うのだ。
普通のショールを買う値段で、ヒマラヤ山麓クル地方の本物の伝統織ショールが手に入る。作っている人も、織り方も、伝統のままだ。そこには物語があるし、ロマンがある。
ショールを見るたびに私はクル地方の人々のことを考え、彼らの生活の糧に貢献できたのを嬉しく思いながら纏うだろう。そういう物語やそこに付随する満足は、通常は高価なお金を出さないと買えない。それが他のショールと同じ値段で手に入る。画期的なことだと思う。
今はヒマラヤ山麓とはいえ、本ウールを手で紡ぐより、アクリル素材の方が楽に安く手に入るだろう。それを伝統の織り方で織る。現実的な話だと思う。現代風にアレンジした、伝統のショール。こういうものが多く世に出ていけば、買い手も、作り手も、多くの人が潤うのに、と思うのだ。このショールがたくさん売れれば良い。
これから寒くなっていく季節、ショールが要り用と考えているならば。こんな本物のクルショールなどいかがだろうか。
なお、この雑貨屋さんは、やたら面白いものが山のようにあるので、他にもいろいろ楽しめると思う。オススメだ。
インドのライムピクルス、「アチャール」なども必食である。
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