「さっきまでの熱意はどこへ？」
ミエルはじっと目を細め、私の手を狙っている。
ゆっくりと前足を伸ばし、確実に獲物を仕留めるための準備を整えている…
「これは…本気でいくしかない…！」
一瞬の隙をついて、ミエルが私の手をホールド！
鋭い牙を立てるその瞬間、まるで狩りをする猛獣のような気迫！
「捕まえたにゃ！！ もう離さないにゃ！！」
がっちりホールドしながら、前足でグイッと引き寄せる。
まるで「もう逃がさないぞ」とでも言いたげな目つきだ。
「この手は…私のものにゃ…」
突然、ミエルがスッと手を離し、座り直す。
さっきまでの必死の攻防はどこへやら、急に冷静な顔に。
「ふぅ…何をしてたんだろう…。」
気まずそうに視線をそらし、まるで「最初から何もなかった」ような雰囲気。
私の手はぽつんと残される。
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