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作り話 〜季節巡り〜弐拾弐

「お前はもうわかっているのだろう?」

白い大きな狼がこちらをじっと見て言う。
その狼の言葉が幾度も身体中を駆け巡る。

「…はい。」

ようやく絞り出すように答えた。

「ならば、ここでこの者と問答をする必要は無いだろう。」

静かに狼はそう言った。

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「あなたは、今までずっと見てきている方。
よくご存知でいらっしゃいます。この話は
今の1度だけではないことも…わたしが…
を選び続けていることも…。」

すると、鳥居の上の者は笑い出す。

「そうだ、お前は何故そんな思いをしながら
ヒトを選ぶ?」

と、真面目な顔で言う。

「今のわたしは何故こんなに苦しいのに感情があり、考えているのだろうと思っておりました。しかし、それは…ここから先は貴方様がよくご存知のこと…ですから言いません。もし、次に同じ様にどうするのかを問われたら、わたしは…わたしは、ヒトを選ぶことは出来ないかもしれない。しかし、これをわかることができて良かったと思うております。」

と、目を見て言うと、あの者はじっと見て言う。

「では、その上で次にまた同じ問いをするとしよう。」

そう言ったあと、あの者が呟くように言った言葉があったが、わたしは静かに目を閉じた。

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            ✿*続く…かも✿*

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