作り話 〜季節巡り〜拾捌
気付けば白い部屋にいる
何処なのかわからない
出られないみたいだ
灯りなどないのにほの明るい灯りがある
どのくらいかも分からないが
ずっとここにいる
ある時にわかる
「あ、出られる」と。
何処から下りてきているか分からないような
カーテンのようなものを払い、出てみる
そこは一面何も無い土のような場所だった
誰もいない
何も無い
もう一度戻って見つけた椅子に腰掛ける…
誰かはいたのかもしれない
でも私には誰も見えなかった
いつかも知らない
だけど、ずっと刻まれている
これを覚えている間は…、
いや、ココにこうして生きている間は
例え忘れても思い出す。
触れて感じるから。
だけど…知らないということにしている
遠くであの者か、狼か…声が聴こえる。
その言葉は…
𑁍܀続く𑁍܀
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