ブロックチェーン実装実例を覗く② 結核/ベトナム国立病院(NLH)編
こんにちは、ブロックチェーン技術の実装に魅せられたCat007です!本日も世界の実装事例のご紹介を、公式記事をベースに深堀りしていきたいと思います🐱🌈
今回はハノイにあるベトナム国立肺病院(NLH/National Lung Hospital)で実際に2019年12月から利用されている、結核治療の改善について。まずは公式のTwitter。
前回のユースケースでも出てきた Centiva Lite App というアプリがこちらでも使われているようですね。
ちなみに、ベトナムの結核罹患率は2017年で日本の約10倍だそう。
結核もゲノムレベルで解析されているようで、こちらの記事ではこのように記載されています。
>ベトナム、ハノイ市に広がる第1、第2、第4系統の結核菌の特徴、特に第2系統である北京型株のまん延、伝播状況を新旧両法で正確に把握することができました。
調べるまで知りませんでしたが、結構な社会問題ですね。しかも、型が沢山ある…
さて、dHealth Networkの公式ユースケース記事を読んでみましょう。
どうやら、感染症に対する教育が行き届いておらず、結果的に国の大きな負担になってしまい、dHealthのCentiva Liteの導入に至った模様。
このプロジェクトではWHOの結核治療の遵守しながら、アプリを介して定期的に質問票に記入したり、定期的なフォローアップ相談を行ったりすることで、治療を順守することが目的。
要は、ちゃんと寛解するまで患者さんとお付き合いしながらアプリで医療データ的なコミュニケーションが取れるということかな🤔
通常、結核の治療には抗生剤が使用されますが、こちらのベトナムの事例の背景は、患者さんは楽になると通院を自己判断で辞めてしまい通院しなくなる(感染拡大)ことと、途中まで治療を受けていた患者さん自身に抗生剤耐性ができてしまって、治療をこじらせてしまっているようです。
そこで、NLHはCentiva Lifeを利用し、質問票に記入すると患者はデジタルヘルスポイント(DHP)を受け取ることができる仕組みを導入して、継続的に治療を受ける。
最終目標としては、毎年5,000人の結核患者を含め(?)並行して、さまざまな呼吸器疾患に苦しむ患者にデータ収集を拡張することが期待されています。
公式ではありませんが、海外のクリプト情報サイトには、DHPトークンは、国立肺病院でのX線スキャンなどのサービスを利用するために使用できます。という記事もあります。インセンティブとしてDHPを受け取るのではなく、ウォレットを持つことで各種サービスも受けることが出来るのかな?仕組みとしては十分ありですね。
こちらの記事、アフリカで行われている狂犬病ワクチンや他のプロジェクトのお話も収録されています。公式情報でも発表されているプロジェクトばかりで、情報として信頼できそうです。ご参考まで。
https://crypto.news/dhealths-blockchain-technology-powering-healthcare/
まとめ
現在、日本国内でも様々なアプリで健康データの記録が行われています。ですが、そのデータは有効に活用されているのでしょうか?
想像してみてくださいCentiva Life Appのように、医師にダイレクトに健康データが渡せ臨床研究で2次利用できるアプリと、GAFAが握ったままの健康データ。どちらが合理的でしょうか?
利用者本人の個人データですが、既存のアプリではデータ自体をAppleやGoogleが持っていて、データ自体を医療機関と繋ぐ訳でもなく、有効活用されていない点、転売されても本人にはわからない点が個人的に問題だと思っています。
日本国内では個人の健康/医療データは公共物扱いになるようで、個人がデータを提供しても対価を請求することはできない模様。国によって法律が違うというやつですね。
研究にも使われる価値のある健康データについての問題はこちらの公式日本語記事をご覧ください😊
恐らく、みなさんが想像している以上にdHealthのブロックチェーン技術は様々な意味で実用的で、社会の在りかた、医療の在りかた、個人データの在りかたを覆そうとする、画期的なプロジェクトだと思い観察を続けています🐱✨
まだ、社会実装のイメージが無いブロックチェーン技術ですが、日本もまだ今ならこの新しい波に乗れるんじゃないかな。
先日、日本政府も「骨太の方針2022」を発表していましたよね。Web3、Web3とよく聞きますが、そもそも中央集権を嫌うクリプト(=ブロックチェーン/仮想通貨/非中央集権)界隈。
非中央集権の世界に、なんで中央集権的な国が出てきたのですか?と、思っていました。しかも抽象的なスローガンで中身がわからない。なんだなんだと。税制も法律も整備されていないのに、国策としてWeb3を出してきた。という印象でした。
ですが、こちらの増島先生の記事を拝読し、dHealthがやろうとしていること、Web1、Web2の問題。色々と初心者なりに理解が劇的に進みました。すごくおすすめです。
>政府も「骨太の方針2022」にて、「ブロックチェーン技術を基盤とするNFTやDAOの利用等のWeb3の推進に向けた環境整備の検討を始める」と言及するなど、Web3を戦略的にアプローチするべき課題としてとらえる姿勢を見せています。
めちゃくちゃ熱い有識者の方がいらっしゃると知れただけでも嬉しかった。
こちらのTweetも合わせて深堀りしたいです😊
初心者ですが、知りたいことは全力で首突っ込みます💪✨
🎁公式リンク集🎁
(ディーヘルスネットワーク/dヘルス)
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