ファンタジスタのワイン深掘り vol.1
Dr.von Basserman-Jordan Sauvignon Blanc 2018
昨日の講座でサンプルに使った一本、ドイツ・ファルツの名門生産者、バッサーマン・ヨルダンによるソーヴィニヨン・ブラン。
ドイツなのにソーヴィニヨン・ブラン?って首をひねる方も多いと思いますが、多くはリースリングの畑で、一部でソーヴィニヨン・ブランを栽培しているようです。
まあ、冷涼地向きの品種だし、オーストリアでも結構造っているから別にいいかなと、ただ、ドイツも随分柔軟になったなと思いますね。
テイスティンググラスに注ぐと一瞬あれっ?思うかすかな発泡、ソーヴィニヨン・ブランらしいハーバルな香り、口に含むと気持ち不似合いなフルーティーなアタック。
ロワールのソーヴィニヨン・ブランと比べると、かなり違う方向性のワインな感じ。
一言でいうと酸のバランスのさせ方が違う印象。
酸味の強いワインを、飲みやすくする方法は大きく分けて3つ。
一つ目は甘味でバランスさせる。
ドイツワインのズースレゼルブがまさにこれ。手間も比較的かからず値段も安価。
二つ目は旨味でバランスさせる。
これはアルザスやロワールの手法、当然収量を落とすので、甘味でバランスさせるよりやや値が上がる。
三つ目は泡でバランスさせる。
シャンパーニュがまさにこれ。手間も時間もかかる。
要はこのソーヴィニヨン・ブラン、酸とのバランスのさせ方として、控えめな甘味とかすかな発泡の合わせ技でバランスさせている感じ、なかなか凝った造りですね。