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移り変わる支援者たち⑶担任保育士の個性
わが子が1歳から通い始めた保育所。
2歳の頃、せまい保育室から更なる自由を求めて庭付きの地元の保育所へ転入しました。
キーワード
1.保育士も人間、性格も様々
2.元気で過ごすことが目標ですか?
3.迎えに行くと始まるパニック
4.お家に帰りたくない
1.保育士も人間、性格も様々
当たり前ですが、保育士さんも人間です。性格も癖も考え方も一人一人異なります。
発達障害に関しての理解や知識、経験も人それぞれ。
色々な人がいて、色々なやり方がある。
環境不適応の原因の一つはこんな細かな違いの積み重ねかもしれません。
人が変わればやり方も変わる。資料や言葉で申し送られても噛み砕いて理解するまでにその人のセンスが影響します。
保育所、小学校、中学校、担任が変わる一年ずつの積み重ねがわが子のこれからの人生にずっと関わることになるのです。
わが子に関わった保育士さんも色々な方がいました。何気なく寄り添ってくださる方。自閉症の本を買って読んでくださる方。「みんな同じですよ」と笑顔で言い切る方。一日無事に過ごせればそれでよしとする方etc.....
各先生なりにわが子に対して親切にしてくださいました。加配の先生もつけて頂きました。
それでもわが子の不安は毎日消えることなく、毎日闘っていたのだと思います。
2.元気で過ごすことが目標ですか?
ある保育士の先生は、『毎日元気に楽しく過ごそう』がモットーのような方でした。活発なお子さんは先生と一緒に楽しい日々を送っていたようです。
活発でない不安だらけのわが子はどのように過ごしていたのでしょうか?
ある日迎えに来た保護者の車の中からオモチャを出してほかの子どもたちに自慢したお子さんがいました。保育所にオモチャを持ってくることは禁止です。では、保護者の車の中からオモチャを取り出して自慢するのは如何なものでしょうか?
わが子はその頃オモチャに強いこだわりがあり、ことある事にプレゼントを欲しがっていました。
対策としてはプレゼントの日を決める、その日以外は不用意に物を買い与えない、という約束をしていました。
そこに不意に見せられた『オモチャ』はわが子のパニックトリガーでした。
迎えに行くと駆け寄ってきてその日に見たオモチャが欲しいと訴えました。よくよく話を聞くと上記の刺激が原因だったことがわかりました。
私は無用な刺激を与えないで欲しいと保育所にお願いしました。保護者が迎えに来て大人がそばにいる子どもと保護者の迎えを待っている子どもたちとは状況的に対等ではないと思ったからです。
子ども間の絵柄つきのティッシュ交換やシール交換、キーホルダーなど私物の見せ合いは禁止されていたので、同様の対応を期待していました。
しかし、後日担任の先生は「無理ですね」と答えました。保育所から一歩出た子どもは自由であり制限できないというのが理由でした。
納得できない私はその場で事の違いを訴えましたが通じず。後日発達障害者支援センターの相談員の方に相談しました。
相談員(臨床心理士)の方は『子どもを安易に挑発するべきではない』とアドバイスしてくださいました。そして、自治体を通して保育所に助言してくだいました。
私自身は保育所宛に文書で『考えて欲しいこと』と題して、子どもたちがオモチャ見たさに外部に飛び出す危険性があることや先生方が全く把握していない時に起こっていること、ほかの家庭の事情もふまえてオモチャを見せ合うならば仲の良い家庭同士で行うことが望ましいことを訴えました。
後に職員会議で意見交換がなされ、担任の先生の持論は適切ではないと指摘されたという話を聞きました。担任の先生からは一切話はありませんでした。
3.迎えに行くと始まるパニック
普段からわが子は私が迎えに行くと駆け寄ってきてはギューッとしがみつきました。
一見微笑ましい場面かもしれませんが、実は置き去りにされた怒りや寂しさをぶつけていたのです。
決まって機嫌が悪くなり、頭をこすりつけるようにごね始めました。しばらく抱っこをして落ち着くまで待ち、その日あったことや気持ちを聞いていました。
言葉は話せますが、自分の気持ちを充分に伝えるほどの話術はありません。もどかしい気持ちが大きいほどプチパニックは起こりました。
しかも、私以外の前では絶対パニックを起こさないというわが子なりのルールがありました。全ての感情を私にぶつけることで自身のメンタルコントロールをしていたのかもしれません。
4.お家に帰りたくない
プチパニックが一通り落ち着いてからやっと帰る支度に取り掛かりました。
周りの先生方から「さようなら」と声をかけられても挨拶をするのは私だけ。自分の世界に入っているわが子には遠くからのかけ声は聞こえません。
いちいち先生方にお願いするのも面倒でそこはスルーしていた場面でした。
車に乗ると新たな闘いが始まります。
「ドライブしたい!」と必ず訴えました。気分転換も必要かな?と思い、保育所周辺をグルグル回ってドライブしてから帰りました。
帰ろうとしたのですが、わが子はそれでは満足しませんでした。そのうち「あの家にぶつかって」、「あの家に突っ込んで」と物騒なことを言い始めました。
まだ怒りが治まっていなかったのでしょう。家に帰るより、自分のモヤモヤした気持ちをどうにかしたかったのかもしれません。
結局幼き頃からと変わらず、無理やり連れ帰られることになったのでした。
毎日置いていかれる場所で、どんな思いで毎日を過ごしていたのか、大人の言うことをきいていたのか。毎日のパニックから読みとることしかできませんでした。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
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