統率者で《囚人のジレンマ》をどう使う?
はじめに:囚人のジレンマとは?
《囚人のジレンマ》は『カルロフ邸殺人事件』の統率者デッキに収録された、統率者戦向けの火力ソーサリーです。
ゲーム理論において名前が知られているジレンマですが、まさにそのままの効果でカード化されました。
5マナの本体火力ソーサリーで、
「各対戦相手に4点火力」
「各対戦相手に8点火力」
「一部の対戦相手に12点火力」
のいずれかを、対戦相手の秘密裏の選択によって決定します。
ちょっとしたミニゲーム要素がある呪文ですね。
4マナの《焦熱の合流点》が各対戦相手に6点のモードを選べるので、コスト対効果で言えば「4点火力」のモードになるとやや力不足といったところでしょうか。
今回は、統率者戦において《囚人のジレンマ》をどのように使うか、考えてみます。
1:単純に火力として
本家「囚人のジレンマ」の詳細はwikipedia記事を参照いただくとして。
ざっくり説明すると、以下のようになります。
(1) 相手が【黙秘】の場合
自分【黙秘】+相手【黙秘】→4点
自分【密告】+相手【黙秘】→0点
つまり、この場合は【密告】が得になります。
(2) 相手が【密告】の場合
自分【黙秘】+相手【密告】→12点
自分【密告】+相手【密告】→8点
よって、この場合も【密告】がまだマシです。
全員が「自分の最適」よりも「全体の最適」を考えて協力しない限り、この選択は「各対戦相手に8点」に着地しがちです。
よほど優しいプレイヤーが「ライフに余裕あるから……」と【黙秘】を選んでくれる、あるいは仕組みを把握できなかったプレイヤーが適当に【黙秘】を選ぶ可能性はありますが、おおむね全員が【密告】を選ぶでしょう。
先ほどコスト対効果の話をしましたが、5マナで8点はけっこう高性能。
積極的にダメージを狙う戦略ならば、ただのミニゲームには収まらないカードです。
そしてこのカードは、フラッシュバックを持つ点が素晴らしい。
最初の選択で仕組みを把握できなかったプレイヤーも、2回目は理解した上で選択に臨めます。
「さっきは全員が【密告】で8点も食らったよな」
「もうオレは裏切らないぞ」
「みなさん、わかっていますよね」
……
「「「せーの、【密告】!!!」」」
対戦相手同士のやり取りを高みの見物するだけではなく、カード1枚で合計16点の火力となれば相当なパフォーマンスと言えるでしょう。
2:カードを組み合わせて
《囚人のジレンマ》と組み合わせるカードとして考えられるのは、まずダメージ増加でしょう。
代表的なのは《擾乱のドミヌス、ソルフィ厶》や《朱地洞の族長、トーブラン》など。
8点が16点、フラッシュバックで32点になるなら、さすがに選択も慎重にならざるを得ません。
「優しくてライフに余裕がある人」も、1回で24点ともなると話が変わってくるでしょう。
さらに楽しい(恐ろしい)ミニゲームになるはずです。
他には、ダメージを別のメリットに変えるカードもあります。
いずれのデッキも《焦熱の合流点》を採用している、あるいは大いに検討したことでしょう。
1マナ増えるとはいえ、ダメージが3人合わせて6点増えるなら、検討の余地があるのでは?
(※《永遠衆、ネヘブ》の場合は、能力で出した赤マナでフラッシュバックまで狙えます)
もちろん、対戦相手は大いに悩むこと間違いなし。
全員で【黙秘】を選ばないと確実にメチャクチャなことになりますが、誰かが裏切らないとは限らない……。
おわりに
《囚人のジレンマ》の性能について、あらためてまとめです。
5マナとやや重い呪文ではありますが、多くの場合で「各対戦相手に8点ダメージ」となります。
さらにフラッシュバックも持つため、総合的に見ると、実はなかなか強力です。
残念ながら(あるいは幸いなことに)1vs1の対戦では5マナ4点とイマイチな性能ですが、そのおかげで値上がりしにくそうなのは嬉しいポイントかもしれません。
火力で決着するデッキは少数派ですが、そういった戦略のデッキでは試してみる価値があるのではないでしょうか。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?