ベルリン、「あ、サウナに行こう。」

春夏秋冬、とにかく関係なく、なんとなくドヨーンとした気分になった時、リラックスしたい時、ふ、と思いつく。

「あ、サウナに行こう。」

そんな時は、同じくクロイツベルグの端にあるTempodromのベースメント部分にあるLiquidromというちょっと近未来的異空間サウナに向かう。

Liquidromにはスチームサウナ、フィンランド式サウナ(90度)、ヒマラヤソルトサウナ、ケロの木パノラマサウナ(70度くらい)がある。それからわすれてはいけない死海プール。言わずもがな、プカプカと水の上に浮かぶことが出来て、Liquidromの名物とも言える。プールではDJがチルサウンドをプレイしていて何時間でも過ごしたい。

ベルリンだけではなく、ヨーロッパのサウナは基本素っ裸で、男女区別なく同じスペースで過ごす。「混浴」という感覚ともまた違う響き。ベルリンは特にFKK(Freikörperkultur)という自然回帰的ヌーディズム運動が盛んだったこともあり、裸になることに対して抵抗感ゼロ。なんでサウナに行ったら性別とか関係なく同じスペースでパーっと裸になって過ごすので、解放感が本当に半端ない。

Liquidromではフィンランド式サウナで1時間に1度、Aufgussというセレモニーが行われて、スタッフの一人サウナマイスターがスペシャルブレンドのアロマオイルの入った水とウチワとタオルを持ってやってきて、サウナ室内のアツアツの石にアロマ水をかけてサウナ室を香りのいいスチームでいっぱいに満たし、そのスチームを含んだ熱風をタオルとウチワで室内に満遍なく煽ってくれる。思わず「オォォォ」とみんなから声が上がる。セレモニーは5分ほどで、終わるとアイスキューブが回ってきたり、泥やヨーグルトのフェイスマスクが回ってきたり。ただし、セレモニー中は出入りが出来ない。

そのほか、チルアウトスペースでは中庭の見える大きな窓に面してバーカウンターがあったり、リクライニングチェアが置いてあって持参したバスローブに包まりながら思い思いの時間が過ごせる。

お値段は2時間で約20ユーロ。ただしプールでリラックスしたりする時間を考えると4時間がスタンダード。

マッサージなどのサービスもあり。いつも時間がなくて受けたことがないんだけれど、こちらもなかなか素敵。

サウナに行く時は水をたくさん持って行くんだけれど、水を飲んだ分、汗をかいて、そしてサウナにいた分、持参したタオルがかなり重くなって帰りは結構荷物が重くなる。だけど体が軽くなって、お肌もすべすべ、ほんのりとした疲れが心地よい放心状態になる。ひとり、または友達と一緒に、または恋人と一緒に思い思いの時間を過ごす。ちょっと素敵な空間である。


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