【ハイブリッドワーク体験談 】PC持ち帰りが大変、拘束時間が長い、情報格差が生まれた【前編】
こんにちは。2014年からフルリモート経営をしている株式会社キャスターのPRチーム(広報)モリ&ツボイです。
キャスターでは現在、800人以上の従業員がフルリモートで働いています。
前職までの働き方を調査したところ、出社型が73.7%と多く、リモートワークは11.4%、オフィスワークとリモートワークを組み合わせたハイブリッドワークは13.5%いました。
最近は、アフターコロナでハイブリットワーク型に切り替える企業も多く見られます。今回はハイブリッドワークを経験後、フルリモートのキャスターに入社した3名の方にお話を聞いてみました。
コロナきっかけでハイブリッドワークに
ーー前職では、どんな経緯でハイブリッドワークになったんですか?
Tさん:前職は海外とのやりとりが多い会社だったので、もともとリモートで働く部署でもありましたが、その頃は特にリモートワークしているということを意識してはいませんでした。
コロナが流行り出してから、全社でリモートワークが導入されました。感染者数が多い時は全員がフルリモートをしていましたが、基本的には出社率が70%(週3の分散出社)になるように調整されていました。
Eさん:私は、2019年に新卒で以前勤めていた会社に入社しました。当初は毎日出社していましたが、2020年3月くらいからフルリモートになったんです。そして、緊急事態宣言が明けてから、出社とリモートのハイブリッドワークになりました。
それからは、オフィスにいる人数を減らすことを目的に、3グループに分けて、3日に1回出社する分散出社の体制が取られました。
Kさん:私もコロナがきっかけでした。最初は、保育園や学校が休園になったタイミング。子どもが休園・休校になった母親だけリモートワークしてください、となりました。保育園に通う子どもがいたので、私も対象となりリモートワークをしていました。
ーーママだけがリモートワークの対象だったんですか?
Kさん:そうなんです。子どもがいても男性は対象ではなくて…。
その後、出社している人数を減らすために、子どもがいるいないに関わらず、出社組とリモートワーク組に分かれました。
コロナの状況に応じて全員フルリモートワークになったこともありましたが、最終的には、チームごとに出社日が変わる体制になりました。シフトが出されて、それに合わせて出社・在宅勤務をしていました。
ーー皆さん、ハイブリッドワークを経験したきっかけはコロナによる会社の方針だったんですね。時期や体制の違いはありつつも、どの会社も出社人数を抑えるための「分散出社」を目的にハイブリッドワークを取り入れていた感じですね。
「拘束時間が長くなった」「パソコンの持ち帰りが大変だった」
ーーハイブリッドワークを経験してみてどうでしたか?
Tさん:ハイブリッドワークになってからは、拘束時間が長くなりました。
出社の日でも、仕事が終わっていなければ「在宅でできるよね」となり、帰宅後も仕事をする状況になってしまい...。子どもがいるので遅い時間までオフィスにいるわけにはいかないんですよね。一旦は仕事を切り上げるんですけど、8時間のオフィス勤務に往復2時間の通勤、それに自宅での残業が加わると、1日の拘束時間がめちゃくちゃ長くなっていました。仕事以外にも子どもの送迎もあるし、大変でした。
Kさん:私は、ハイブリッドワークになってから、パソコンを毎回持ち帰らないといけなくなったのが辛かったです。
保育園の送迎時には、子どもを抱っこして、パソコンなど仕事道具を入れたリュックを背負って行くんですけど、重くて重くて。
一度、どのくらいの重さなんだろう?とリュックを体重計に乗せてみたら、6kgもありました。その当時、ウチの子は10kg弱だったので、合計16kgくらい。
子どもは会社近くの保育園に通っているので、電車に乗っている時がしんどかったですね。
しかも、北海道に住んでいるので、特に冬の通勤は大変でした....。
背中にはリュック、前には子ども。いつか滑って転ぶんじゃないかとヒヤヒヤしていました。
Tさん:私も荷物が重すぎて少しでも軽くできたらと思って、パソコン以外のマウスやキーボードなどのPC周辺グッズを自宅用にもう1セットずつ買いました。
自分の利便性のために購入したので、もちろん経費はおりず自腹で。キャスターに入った今はフルリモートなので、1セット余ってしまってます(笑)。
経験して分かった、ハイブリッドワークの落とし穴とメリット
ーー仕事面ではどうでしたか?
Eさん:出社する日と出社しない日があると、細かい疑問が生まれた時に「次に出社した時に聞けばいいや」と思ってしまい、急ぎでない質問などは後回しにしがちでしたね。
でも、キャスターに入社した今は、ちょっとしたことだからこそチャットですぐ聞けるのがリモートワークの良さなのに、と思います(笑)。
Kさん:私は、今思うと社内のマニュアルが中途半端だったなと思います。マニュアルに書いていないことがあった時に、分かる人が出社する日に確認する流れが生まれてしまっていて、マニュアルがあってないような状況でした。
Tさん:そうそう。キャスターに入社してから、マニュアル作りが徹底されていることには感心しました。出社時に対面で聞くことができない分、あらゆることが細かくマニュアル化されていて、リモートでの働きやすさの違いを感じました。
Kさん:あとは、経費申請を月末までに出社してやらなければいけなかったんですが、運悪く風邪をひいちゃったりすると、出社できず申請できなかったんです。「どうしたらいいですか?」と確認しても、その辺のルールも中途半端で困りました...。
ーーコロナがきっかけで突然ハイブリッドワークが導入されたので、ルールの整備が追いついていなかったんですね。ハイブリッドワークで良かったことも教えてもらえますか?
一同:うーーーーーん…
Tさん:運動不足解消にはつながっていたと思います。リモートワークの日に家で仕事をしていると、ほとんど歩かなくって。出社時は、トイレに行くだけでも歩いているんだなと気づきました(笑)
あと、同僚からパッと技術を学べるのも良かったです。隣に座っている人の作業を見て、「あ、そういう時短技があるんだ!」とか「そのマウス便利そう!」といった感じで。ツールやノウハウを自然と学べるのは、出社する機会があってこそですよね。
それと、出社日は同僚とちょっとしたコミュニケーションを取ったり、お茶を飲んだりして、自然と話しやすい雰囲気ができていたかなと思います。
Eさん:同感です。ハイブリッドワークの時、雑談は出社していた日の方が多かったですね。近くの席の同僚と気軽に会話できたのは出社日の良かった点です。
Kさん:私もちょっとしたコミュニケーションが取れるのが良かったなと思う反面、出社している人とリモートワークしている人で情報格差が生まれるなと感じていました。リモートワーク組は出社組がオフィスで話していたことが分からず、仕事に少し支障が出ることがありました。
後で共有されても、話された時の空気などは分からないし...。チャットで議事録や情報を共有されても、「そうなんだー」としか反応できなかったり。
出社は、良くも悪くもちょっとしたコミュニケーションを取りやすいワークスタイルだなと思いました。
ーーキャスターでも、情報共有においては実はハイブリッドワークが一番難しいと発信していますよね。リアルな体験談をありがとうございます!
次回は、ハイブリッドワークを経験した3人がどうしてフルリモートワークを希望するようになったのかについて聞いてみたいと思います。
また「キャスター通信」を覗きに来ていただけると嬉しいです!