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リモートワークが当たり前になる1歩?「3歳まで在宅勤務を努力義務」のニュースについて広報で話してみた。

こんにちは。2014年からフルリモート経営をしている株式会社キャスターのPRチーム(広報)モリ&ツボイです。

今回は、最近話題となっていた「子どもが3歳まで在宅勤務が企業の努力義務に」というニュースについて広報で雑談した様子をお届けします!

保育所に入れることが前提であれば、進展と捉えられるのでは?

モリ:ツボイさん、最近、気になったニュースありますか?

ツボイ:少し前に、「子どもが3歳になるまで、在宅勤務できることを企業の努力義務に」というニュースが出て、賛否含めて話題になりましたよね。これについて話したいなと思っていました!

モリ:厚生労働省は、2024年にも育児・介護休業法など、関連省令の改正を目指すということでしたね。

ツボイ:以前のnoteで、「リモートワークの法的整備」についてこんな話もしていましたよね。

たとえばですけど、「従業員〇〇人以上の企業は、地方やオフィスから離れた場所に住んでる人などリモートワーカーを何%以上雇用する」みたいなルールが将来的にできるといいですよね!リモートワークになるだけで働ける人はたくさんいるので、国としてできることはもっとあるんじゃないかなぁと思います。

政府主導でリモートワークに関することが盛り込まれる今回の動きは、私は一歩前進したんじゃないかと前向きな気持ちになりました。

モリ:このニュースにはネガティブな反応も多数見かけたのですが、ツボイさんはポジティブにとらえたんですね。

ツボイ:ネガティブコメント、結構ありましたよね。一部、誤解もあるのかなというものもありましたが...。

モリ:「子どもを見ながら、在宅勤務するなんてムリ!」「子どもがいる人の既得権益なのか」「在宅勤務できる仕事ばかりではない」「どうして3歳まで?小学校以降も大変なのに」という内容のコメントが多数出ていましたね。

ツボイ:そうですね。「子どもを見ながら、在宅勤務するなんてムリ!」については、「3歳まで在宅勤務を努力義務に」のところだけが切り取られてしまって誤解が生じてる気もします。そこだけ見ると、まるで「在宅勤務だったら子どもの面倒を見ながら仕事ができますよ」と言われてるように受け取られちゃいますよね。

でも、実際には「リモートワークwithキッズは難しい」というのが現状。キャスター内でも話題にあがっているのをよく見かけます。

モリ:だから、キャスターでは、お子さんは基本的に保育所等に預けてもらうことを前提にしていますよね。

ツボイ:そうですね。
厚生労働省の第7回今後の仕事と育児・介護の両立支援に関する研究会 には

育児との両立に活用するためには、就業時間中は保育サービス等を利用して就業に集中できる環境が必要であるため、例えば、保育所等への入所に当たり、居宅内での勤務と居宅外での勤務とで一律に取扱いに差異を設けることのないよう、 保育行政において徹底していくことが必要である。

第7回今後の仕事と育児・介護の両立支援に関する研究会 資料2

と書かれていて、保育園の入園には在宅勤務とオフィスでの勤務でポイントの差がつかない方向で検討されているようです。ただ、ここまで読んでいない方も多いと思うので、「子どもを見ながら、在宅勤務なんてムリだよ!」となってしまったのかもしれませんね。

モリ:お住まいの地域によっては待機児童数が多く、在宅勤務を努力義務にするよりも、「まずは保育所の整備が先だろう」という憤りもあったのかもしれません。

ツボイ:それもありそう。いずれにしても、保育所に入れることが前提での在宅勤務でないと厳しいですよね。

在宅勤務が努力義務となることで、「どんなことが可能になるか」がもっと伝わるとよかったのかなと思います。
たとえば「通勤時間がなくなることで、フルタイムでも時短勤務の時と同じ時間に保育園への送迎ができるようになる」とか。

モリ:そうですね。通勤がなくなることで、子どもと過ごす時間を増やすこともできますし、子育てとの両立がしやすくなることは実体験でも感じています。私は、リモートワークでなかったら、フルタイムで働いていなかったと思います。

ツボイ:私は子どもがいないので想像でしかないのですが、実際に子育てをしているモリさんが言うのはやっぱり現実味がありますねぇ。

ゆくゆくは理由がなくともリモートワークを選べるのが理想

ツボイ:先ほどの厚生労働省の第7回今後の仕事と育児・介護の両立支援に関する研究会 には、

短時間勤務が困難な場合の代替措置の一つに、テレワークも設けてはどうか。

短時間勤務の中でも1日6時間より長い時間働くことや、柔軟な勤務時間の設定に対するニーズもあったことから、 原則1日6時間とする措置を設けた上で、他の勤務時間も併せて設定することを促していくことが必要ではないか。

第7回今後の仕事と育児・介護の両立支援に関する研究会 資料2

と書かれていますね。

現在は、従業員から申し出があれば、1日の所定労働時間を6時間とすることが育児・介護休業法でで決められていて、 育児では「子が3歳に達するまで」取得可能。

短時間勤務にしたい人もいれば、6時間より長く働きたい人もいるので、リモートワークという選択肢が増えたのは、いい傾向じゃないですかね。

モリ:複数の選択肢があることって大事ですよね。

ただ、3歳未満という点には、うーんと思いました。
3歳以降、小学校就学前までの両立支援についても検討されていますけど、小学校以降もリモートワークが選択肢の1つとなるような制度があるといいのになと思います。”小一の壁”問題をよく聞きますし。

子が3歳以降小学校就学前までの両立支援について

子の年齢に応じて、短時間勤務や、フルタイムで働きながらテレワークや出社・退社時間の調整(フレックスタイム制を含む。)、休暇などを活用した柔軟な働き方に対するニーズが変わっていく中で、育児との両立が可能となるよう、これらの制度の活用を促進する方法として、以下の措置を設けることとしてはどうか。
・業種・職種などにより、職場で導入できる制度も様々であることから、これらの制度の中から、各職場の事情に応じて事業主が措置を講じる義務を設けることとしてはどうか。

第7回今後の仕事と育児・介護の両立支援に関する研究会 資料2

ツボイ:そうですよね。そして、理想はお子さんがいる・いないに関わらず、「あらゆる人がリモートワークという働き方を選択できる状態」になることなんですよね。

理由がないとリモートワークできないとなると、いつまでたってもリモートワークが当たり前にならないので。

モリ:理由があってもなくても、誰もがリモートワークを選べる状態ですね。

ツボイ:今回の「3歳まで、在宅勤務を努力義務に」という流れは前向きに考えつつ、その上で、保育所の整備やその他の子育て支援についても別途動いてほしいですよね。そして、エッセンシャルワーカーなど全ての職種でリモートワークができるわけではないので、それについては別の政策を作っていく必要もあると思います。

リモートワークと関係ないのですが、日本の子育て世帯を見ていると、仕事も育児も家事もすべてやらないといけないという現状から解放されるといいなと思うんですよね。
私は、よくシンガポールに行くのですが、シンガポールと日本では子育て・家事の負担具合が全然違うんですよね。日本では、何もかも抱え込んでいて辛そうなイメージがあります。

モリ:そうですねぇ。育児期間はいつまでも続くわけではないので、今の奮闘ぶりも後になってみれば、いい思い出になるんだろうなと思うんですよね。でも、できることなら家事を外注したり、手を抜けるところはもう少し自分のタスクから外してもいいのかなと思うことはあります。
時間と心に余裕を持って、親がいつも楽しそうにしている姿を見せたいですし。子どもと一緒にいられる今を大切にできる社会にしていきたいなぁ。

また「キャスター通信」を覗きに来ていただけると嬉しいです!



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