2023年10月・約4年ぶりの台湾(2)
2日目(2023年10月18日)
翌朝は目覚ましが鳴る前に目が覚めてしまった。普段は寝坊気味なのだが、なぜか旅先ではやたら早起きになる。
とりあえず身支度して退房(チェックアウト)。
ちなみにこんな見た目の宿である。
正直、あまり初心者には勧められない宿なのかもしれないが、まあ私は全然不便を感じないので…。
いったん近くの全家便利商店(ファミリーマート)に行って朝食用の麵包(パン)を買うことにした。
こんなのを買ってみた。日本語だと「タロイモもちもちパン」となると思うのだが、これがなかなか美味しかった。
台東轉運站から普悠瑪客運で台東車站へ。マイクロバスである。
20分ほどで台東車站に運ばれ、着いたら一服した後に新自強411次に乗る。台湾に行っていない間にデビューした、目下のところ台鐵の最新鋭優等車両である。
今回は商務車「騰雲座艙」に松山まで乗車する。
見ての通りで、だいたいJRの3列グリーン車と同じである。しかも事前予約をしておけば飲み物と食べ物がついてくるという。とはいえ、私が主に飲む奶茶はラインナップになかったので別途購入済みであるが…。
ちなみに充電用のUSBポートも座席下にあるのだが、ちょっと微妙な位置である…。
発車すると服務小姐が車票と附餐券をチェックしに来て、ミネラルウォーターのペットボトルを渡される。券をチェックした後に何か説明をしているが、華語の会話力が0に近いので何を言っているか分からない。ただ「便當」と「花蓮」という言葉は聞こえたので、「便當は花蓮を発車した後に持ってくる」と言っているのだろうと思って適当に相槌を打っていた(附餐券にも「花蓮餐廳製」と書いてあるので、そこまで渡されなさそうなのは容易に想像がつく)。
ちなみに車内表示機には速度表示もある。名鉄?
ただぼーっとしながら車窓を見たりしているうちに花蓮に到着。ここで満席となる。
花蓮を発車すると、予想通り便當が渡された。
台鐵便當に限らず、台湾で便當というとだいたい茶色なのだが、この騰雲座艙限定だとそれなりに彩りを持たせようとした、という印象がある。実際のところ美味しければ別に茶色かろうが何だろうが構わないのだが、なんとなく特別感はある。
便當を食べた後は少しうとうとしていて、目が覚めたら八堵を発車したところであった。
松山で下車すると、改札前の便當販売店はなかなかの行列。そういえばちょうど中餐の時間帯である。
松山市場に行って自助餐に行ってみようかと思ったのだが、やはり混雑していたので、結局松山市場の中をぐるぐる回っただけで終わってしまった。
さて、ここからが私の本領発揮?である。昨日台北車站で北北基好玩卡(北北基おもしろカード)を受け取っていたのであるが、つまり台北市内で捷運だけでなく公車(バス)もフルに乗り回るのが私のスタイルなのである。
まずは大都會客運276路に乗車して中崙へ。
中崙で降りた理由は、ここには大順發(RT-MART)という店があり、ここで奶茶をまとめ買いしようと思ったからで、そのために大型のスーツケースを持ってきていたのである。
立頓(リプトン)の萃香奶綠(ジャスミンミルクティー)と、御茶園の特上奶茶をそれぞれ12本ずつ購入。一気に荷物が重くなった。
大順發を出た後、市民大道を渡ったところに凱樂烘培の復興店がある。ここでは綜合牛軋糖超值包を購入。牛軋糖(ヌガー)が600gくらい入って390元で、「超值包」の名に違わずコスパが高い。
また市民大道を渡り、市民復興路口から首都客運669路に乗る。
民生西路口でこのバスを降り、少し歩いたところにある「味來農産物」という店が次の目的地。
ここでは「ほんだし」を3種類ほど購入。「ほんだし」といえば日本でもおなじみなのだが、わざわざ台湾で「ほんだし」を買う理由は、台湾でしか売っていないものがあるからである。
ちなみに干貝風味以外は業務用なので、香菇風味だと500g、雞粉に至っては1kgの缶である。個人旅行者が買うには単位が大きすぎる気もするのだが、実は以前にも雞粉の1kg缶を買ったことがあり、炒め物で片栗粉と混ぜて「あんかけの素」のようにして使うとかなりの勢いで減っていくので、一人暮らしであるにもかかわらず1年たたずに使い切った。そんな程度の経験からではあるが、自炊中心の人なら使い切ることは難しくはないと思う。もちろん家族と同居だったらもっと早く消費できるだろう。
また少し歩いた廸化街から三重交通客運811路に乗車して捷運雙連站へ行き、そこから台北捷運紅線(淡水信義線)で1駅乗車し中山へ。この駅前のビル7階にある「千慧商務旅館」が本日の宿である。
ひとまず無事にチェックインし、少し休んでから再度出かける。台鐵の車内で便當を食べているからそこまで空腹ではなかったが、よく考えたら結局中餐を食べていなかったので、晩餐等も兼ねて外出することにした。
中山市場まで歩いて、臺北客運307路に乗車。ちなみに、この台北市・新北市を走る臺北客運・首都客運の307路は、輸送人員も運行頻度も台湾でトップという、「台湾最強のバス路線」なのである。
その307路を中華路北站で降りて、少し歩いた「山珍海味台式自助餐」に行く。
そこそこ行列はできているが、席には余裕がありそうなので、ここで晩餐とする。ここは指差しで店員さんが皿に乗せてくれるし、会計も数字で表示されるので、言葉の心配はあまりいらないのが良い。適当に取っていたら200元くらいになってしまった。ちょっと肉と魚を取りすぎたかもしれない。
食べ終わったら食後のデザート?として、少し歩いたところにあるCoCo都可西門町店へ。
先ほど「華語の会話力が0に近い」と書いたのだが、実は珍珠奶茶を買う時だけは「珍珠奶茶、大杯、去冰、多糖」と言えば確実に通じるようになっている。場面が極めて限定されすぎているような気もするが。
ところで以前は40元だったのが50元に上がっていたのだが、この円安の状況においても200円ちょっとなのだから、日本で飲むより格段に安い。というか、40元時代の円高の時期はいったいいくらで飲んでいたことになるのだろうか。
飲み終わって捷運西門站に降りてみると、電話亭KTV(ヒトカラボックス)が設置されている。
せっかくなので歌ってみることにしたが、まだサビの部分しかまともに覚えていないのに華語の歌を歌うのは無謀だったかもしれない…。
ここからは適当に電車とバスを乗り歩こうと、ひとまず藍線(板南線)の月台に降りて、先に来たほうに乗ってみようと思ったら、亞東醫院ゆきが来たので乗車。
亞東醫院からは臺北客運99路に乗車してみた。
この路線、アプリで下車予約が可能で、しかも自分が入れているアプリでも可能ということで、早速捷運頭前庄站の下車で試してみることに。
さて、次が捷運頭前庄站というところで下車鈴が押され、あー誰かほかにも降りる人がいたのか…と思ったが、実際に捷運頭前庄站で下車したのは私だけであった。つまり下車預約は、自動的に下車鈴が押された状態になる、ということのようである。
捷運頭前庄站からは新北捷運環狀線で1駅、幸福まで。
昔は北海道に幸福駅があったが、まさか台湾に登場するとは。ただし、捷運はICトークンなので、車票などは発売されていない。
少し歩いた幸福東路から大都會客運299路で台北車站へ。
台北車站で臺北客運307路に乗り継ぎ。
さらにこの307路を華山公園で降りて、その後に来る指南客運208路に乗り継ぎ。
この208路を降りたところにある頂呱呱林森店で軽く食事。頂呱呱に行っておきたかったのだが、調べてみたらこの店が遅くまで開いているようだったのだ。だからと言ってバス3路線も乗り継ごうと考える人はまずいないだろうと思うが(初めから藍線乗ればそのほうが早いし…)、まあバスに乗ってみたいから、としか言いようがない。
ちなみに頂呱呱はLINE Payが利用可能である。
頂呱呱で食べたいのは、実は雞の方は何でもよくて、地瓜薯條(スイートポテトフライ)が食べてみたかったのだ。
食べ終わったら林森北路を南に歩いていくことにしたが、途中で中年の歐巴桑が、何と日本語で「この後どうする?お店とか行くの?」と声をかけてきたりした。まだこの手の客引きがいらっしゃるのですねぇ…。
客引きを振り切りつつ南京東路まで歩き、指南客運282路に乗車。
このバスは圓環が終点で、終点から少し歩いたところにある小北百貨台北寧夏店が本日最後の目的地。手持ちのUSBケーブルが断線しかかっているので買っておこうと思ったのである。ちなみに小北百貨もLINE Payが利用可能になっていた。
圓環からは大都會客運306區路に乗車。捷運中山站まで1停留所なので歩いてもいいのだが、何しろ乗り放題カードがありますから…。
捷運中山站で下車し、萊爾富で買い物。ここでもLINE Payが利用可能になっていた。便利商店で利用できるようになったのは地味に大きい。
さすがに疲れてきたので宿に戻り、風呂に入った後、「明日は目覚まし掛けないで寝坊しよう…」と思いながら就寝したのであった。
(続く)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?