2023年10月・約4年ぶりの台湾(1)
かなり放置してしまっていたので、たまには何か書かないといけないなぁ…と思ったので、ひとまず昨年10月の台湾旅行について近況報告として書いてみようかと思う。
1日目(2023年10月17日)
「コロナ禍の後台湾に行けるようになったら、初回は必ず台灣虎航(タイガーエア台湾)を利用しよう」と決めていた。職場環境やら何やらが変わっていて、なかなか手の出る航空券価格にはならなかったのであるが、安くなるまで待っていたらいつになるか分からないので、適当なところで手を打って航空券を予約した。その後オプションなどもいろいろ追加していったので、なんだかんだで往復7万円くらいになってしまった。台灣虎航でオプションを追加しまくるのは私の芸風でもあるからまあいいか。
ちなみに、私が台灣虎航を選ぶのは、よく乗る羽田~桃園線では現地滞在時間が非常に長くとれることが理由なので、「FSC利用では実現できない滞在時間延長」というところに意味がある。だからオプション追加しまくって羽田発のFSCと同レベルになったところでもったいないとは思わない。
ということで当日は車で3時過ぎに羽田空港国際線(ターミナル3)に到着。台灣虎航のチェックインカウンターには結構人が並んでいたが、並んでみるとみんな台湾人のようで、日本語の雑談はほとんど聞こえてこない。無事にチェックインを済ませ、保安検査と出国手続きをして搭乗ゲートに向かった。
運よく、巡航飛行中はUSB電源が使える新型機材である。無事搭乗し、ほぼ定時に出発、羽田空港05滑走路から離陸したのである。
さて、「オプション追加しまくる」要因としては、台灣虎航の有料機内食が非常に美味しいからである。機内食というのは地上で調整して冷凍したり冷蔵したりして、機内で再加熱するものなのだし、機内の気圧は地上とは違う。そういうハンディキャップを乗り越えて「地上と同じ味」に近づけるものなのだ。なので、再現度を確認したくて、何社かLCCの有料機内食を注文したことがあるが、台灣虎航の機内食が一番美味しいと思う。価格はともかく、再現度が非常に高いのである。
久々なので今回は往復とも2つずつ予約してしまった。往路は隣の席が空いていたので、1つを置くのに使わせてもらった。
まずは定番ともいえる「懷舊排骨飯」から。
台湾の味として私が真っ先に思いつくのが排骨飯なのであるが、機内食でも変わらない再現度で、実に美味しい。ちなみに台湾の市中で売られている排骨版は骨付きスペアリブなのであるが、さすがに機内食だとそれは問題があると思った(主にゴミの問題かな…)のか、骨のない部位である。
あっという間に食べ終わり、2つ目。
2つ目は「川香麻婆豆腐飯」。
「川香」というのは四川風という意味のようである。早朝から麻婆豆腐か?とも言われそうであるが、台湾で朝食付きのホテルに泊まると、朝食ブッフェに麻婆豆腐が置いてあることがあり、つまり普通に朝食として食べる人がいるということなので、何の問題もない。
さて、見ての通りそんなに量は多くないのであるが、味はなかなか辛く、食べているうちに汗が出てきた。とはいえ「このくらいの辛さの麻婆豆腐は日本の中華料理店でも普通に出される」とも思う。普通に美味しかった。
2食も食べれば眠くなるので、食後は着陸態勢になるまで一眠り。ほぼ定時に桃園機場に到着したのである。
入国手続きはそこそこ列ができてはいたものの、朝8時台ではそんなに到着機もいないので割と早く進む。荷物を受け取って両替して到着ロビーに出ても、到着から30分ほどで済んだ。
さて、旅行者向けに5000元分の電子マネーがもらえるキャンペーンがおこなわれているのだが…。
まあそうそう当たるものではない。ここからは中華電信のSIMカードを購入し、機場捷運に乗って台北車站へ向かう。
台北車站ではネット予約していた車票(乗車券)を受け取り、明日以降に利用する北北基好玩卡(北北基おもしろカード)を受け取り、普悠瑪自強號218次で花蓮へ。
こちらでも予め台鐵便當を予約してあったのでいただく。機内食も美味しかったが、やはり地上で作ってそのまま出てくる便當は美味しさも格別である。食後はうとうとしたり車窓を眺めていたりした。
さて、花蓮に到着し、ここからは台湾の一般路線バス(公路客運)では最長の興東客運8119路に乗車である。
なお、この乗車記は同人誌としてコミックマーケット103で頒布したので、詳細はそちらに譲る(魂胆見え見え)。
注文はこちらから→ https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2279450
台東に着いたら、まずホテルにチェックイン。今回泊まるのは金龍商務旅館である。
かなり古い宿で、バスルームでお湯が出て来るまで数分かかったりしたりするのであるが、何しろ台東轉運站のすぐ近くなので地の利は非常に良い。
荷物を置いたら街に出て夕食である。まず正氣路の「8+2魯肉飯」というお店で魯肉飯と虱目魚をいただく。こちらは少し量を控えめにしておいた。
この店を出たら、次は同じ正氣路の「老東台甜品屋」に向かう。こちらでは「米苔目」という米麺をいただく。実は台東で米苔目といえば「榕樹下米苔目」が有名なのだが、あえて違う店にした。まずは乾米苔目。この米苔目、麺の一種でありながら、箸だと非常に食べづらく、レンゲだけで食べたほうが食べやすかったりする。
で、この店に来た理由は、もう1つの米苔目である。
知らない人が見たら「なぜうどんなのに、あずきとマンゴーゼリーが載っているのか」と思われるかもしれない。実は米苔目の単体の味はほのかに甘みがあり、日本でいえば「白玉の甘さを薄くした程度の甘さ」といえば分かるだろうか?
とにかく「料理としての米苔目」と「スイーツとしての米苔目」を一度に試せる店はなかなかない、というのが今回この店に来た動機である。
さすがにこれだけ食べればおなかいっぱいなので、途中のセブンイレブンで飲み物を買って宿に戻り、風呂に入って就寝としたのである。
(続く)