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【ケース面接対策&例題と回答例第2弾】 GODIVAの売上向上施策

こんにちは、CaseMatch運営事務局です。
ケース問題解説編第2弾です。
第1弾は「龍角散の売上向上」でした。同じく消費財ですがこちらも問題特有の論点があるためぜひ参考にしてみてください。

では早速、下記のお題を解いてみましょう。余裕のある方は解説を見る前に自分でも解いてみると良いです。(なお、ケースマッチで回答すると他の方の回答もみることができます。問題はこちら

お題

日本国内におけるチョコレートブランドGODIVAの売上向上施策を考えよ

回答はこちら↓

商品ラインナップの二極化を行い、高価格帯でのブランド維持と中価格帯(日常的なシーンでの気軽なギフトとしてのチョコレート)での拡大を狙う。国内チョコレート市場は、日常的に食べる低価格帯、気軽なギフトやプチ贅沢としての中価格帯、主にギフト用途で購入される高価格帯に分かれ、低〜中価格帯には国内メーカーが、高価格帯には海外メーカーが多い。GODIVAはこの高級セグメントの代表格として高いシェアと知名度を誇る一方、ギフトとしての新鮮さが失われつつあり、特に中年以下の世代ではブランド価値の低下とギフトとしての選択率の減少が起こりつつある。またバレンタインデーなどにおける日本のチョコレート消費の盛り上がりが広く知られるようになり、多くの海外ブランドが国内市場に参入し、高価格帯の競争が激化している。一方、中価格帯は特に「自分へのご褒美」として需要が高まっているものの強力なブランドイメージを持つ競合は少なく、このセグメントに知名度・信頼性を持つGODIVAが更に注力することは有望と考えられる。こうした背景から、高価格帯でGODIVAの名前は冠しつつ製品の素材や味を一新したプレミアムブランドを創出すると同時に、既存商品についてはコンビニを含む小売店で中価格帯の商品としての販売を強化する。プレミアムブランドの創出により中価格帯への注力によるブランドイメージの低下を防ぎながら、友人宅に訪ねるシーン等における気軽なプレゼントや仕事帰りや週末等において自分へのご褒美として訴求していくことが可能になる。また既存の高級ブランドがこのセグメントに参入するリスクもあるが、高い生産量から素早く市場を抑えることができ、スケールメリットも発揮させやすい。既存のチョコレートの生産設備がそのまま利用でき、販売チャネルの確保も、既に一部コンビニやスーパーにおいて製品を展開している現状から十分に実現可能である。

ケース面接では回答は一通りに定りません。そのため、必ずしもこの回答と同じ方針ではないと面接通過できないというわけではありませんが、良い回答は構造的かつ論理的で、自分の示唆やアイデアを的確に伝えられているという特徴があります。
皆さんには、ケースマッチを通して自分の示唆やアイデアを的確に伝えられるような記述方法(話し方)を学んでいただきたく思っています。

良いポイント解説

  • セグメントごとの市場の整理を行った上で、自社の課題を特定できている点

  • 現在のターゲットに対する競争の激化を指摘し課題を更に深ぼっている点

  • 他のセグメントにおける市場成長と参入余地の発見

  • ブランドイメージの低下リスクをケアしつつ取るべき施策を、顧客のニーズをしっかりと捉えた上で言及できている点

上記のように、当回答では3Cの分析(市場、自社、競合の分析)から自社が取るべきポジショニングを明確にしている点が良いです。
このように、市場を細分化し自社がターゲットとするべき領域を明確にする工程はSTP分析と呼ばれています。
STP分析も非常に良く利用されるので、頭の中に入れておくと良いと思います。

S・T・Pとは、分析の際に必要とされる3つの観点「Segmentation・Targeting・Positioning」の頭文字をとったものです。Segmentation(セグメンテーション)とは、市場をある属性・ニーズ等で細分化する過程です。Targeting(ターゲティング)とは、細分化された市場のうち参入するものを選定する過程です。そして、Positioning(ポジショニング)とは、参入する市場における自社と他社の位置関係を把握する過程です。

https://quest-research.co.jp/research/stp-analysis

最後に

皆さんがケース対策/GD対策をする上で、本記事が有益なものになることを願っております。
今後ともCaseMatchをよろしくお願いします!

最後までお読みいただきありがとうございます!

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