第17話 "視点の重要性:潜在的競合を探せ!【ケース面接対策の修行Ⅱ】
拙者はケース侍田中。
日々、ケース面接対策のことを考え、人々にケース的思考の素晴らしさをどう伝えたら良いかを考えている男だ。
ある日大学の後輩、小次郎君から連絡があり、聞けば JTC に辟易し、戦略コンサルに転職したいという。そのためにケース面接対策を依頼された拙者は...。
田中の新しい挑戦が始まる...!
【前回までのあらすじ】
フレームワークは情報を整理し、考えを構築するためのツールとしてのみ使用していこう。
田中「それでは前回の続きで丸の内にあるスタバを想定して、3年で売上1.2倍増を考えてみてください」
小次郎君「OKです!」
(5分後)
田中「それでは、発表お願いします。」
小次郎君「スタバのコーヒーを更に美味しくすればお客さんは来ると思います」
田中「せ、せやな…ちなみに、丸の内にあるスタバの競合は何処を考えた?」
小次郎君「あ、発想から抜けてました!でも、スタバみんな好きなので、スタバの競合なんていないですよ!」
田中「……」
意外に思われるかもしれないが、ケース面接対策で、競合の視点が抜けてしまうことは多い。
拙者は説明することにした。
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小次郎君はスタバに競合はいないと話していたが、現実的には「競合がいない状態」というものはないだろう。
顧客は、自社と競合のサービスを相対的に選んでいるため、競合の視点は売上向上系のお題では必ず持って考えよう。
そして、ケース面接では競合の視点を持つだけでなく、「何を競合として捉えるか?」も重要なポイントになる。
丸の内にあるスタバの競合を考えると、まず思い浮かぶのは、タリーズ、ドトール、ベローチェといった同業のカフェチェーンだろう。
競合を考える時、このように同業他社で考えが止まってしまうことが多い。
しかし、ケース面接では丸の内にあるスタバの競合を「幅広く捉えられるか」も見られる。
その視点から、丸の内のスタバの他の競合はどこがあるかを考えていこう。
スタバを「軽食を食べる場」と捉えればカフェが備わっているパン屋さんも競合になる。
「気軽なコーヒーを購入する場」と捉えればコンビニコーヒーや、オフィスのコーヒーメーカー・自販機も競合になる。
さらには「仕事の合間に一息ついて気分を変える場」と捉えれば、喫煙所や休憩室が競合になっていく。
このように、丸の内にあるスタバの提供価値や顧客の目的を「抽象化」させて、競合を広く見れるか、つまりは発想の幅が出せるかも、ケース面接では見られることもある。
競合を幅広く捉えるコツは、顧客の問題ベースで捉えることだ。
次のLiffelさんの記事と、ジョブ理論が参考になる。
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小次郎君「なるほど~競合の観点は抜けないようにするのが大切なんですね」
田中「その通り。競合が無い企業はいないから、忘れずに検討していこう!」
小次郎君「はい!」
ケース面接でつまずいている、もっと的確なフィードバックが欲しい方!
ぜひお待ちしております。
面接でのディスカッションを想定した一連の流れは解答例を参考にしてみてください。
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