第7話 想定店舗をしっかり捉えて説明すべし!【ケース面接対策修行2nd】
拙者はケース侍田中。
日々、ケース面接対策のことを考え、人々にケース的思考の素晴らしさをどう伝えたら良いかを考えている男だ。
ある日大学の後輩、小次郎君から連絡があり、聞けばJTCに辟易し、戦略コンサルに転職したいという。そのためにケース面接対策を依頼された拙者は…。
田中の新しい挑戦が始まる…!
【前回までのあらすじ】
フェルミ推定では常識的な数値を示せ!
小次郎君「フェルミ推定では常識的に違和感のない数字が大事なんですね。普段の生活から価格に注意してみようと思います!」
田中「OK!では、復習も意味でも改めてビジネス街にあるカフェの単価はいくらだろう?」
小次郎君「そうですね、フィードバックを踏まえると、ドリンクだけの人、ドリンク+フードの人で分かれると考えます。
ドリンクだけの人はサイズや種類で300~500円と考えて間の400円、ドリンク+フードは800円~1000円として間の900円。それぞれ、半々として加重平均で丸めて、600円と考えます」
田中「グッとよくなった!あと一歩説明があればいいんだけど、何か分かるかな?」
小次郎君「うーん、僕の回答が完璧じゃないですか?」
田中「ぐぬぬ…」
なんてすぐ調子に乗る奴だ…と思いながらも、拙者は解説を始めた。
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小次郎君の単価の置き方は納得感があるが、あと一歩説明が足りない。
それは、想定した店舗の特徴を捉えて言及出来ていないことだ。
今回の場合、ビジネス街のカフェとすると、客層はビジネスパーソンがメイン顧客になると仮定するのが自然だろう。
日中の働くビジネスパーソンがメイン顧客だとすると、注文数にも偏りが出ると考えられる。
例えば、ビジネスパーソンだとドリンクでもブラックコーヒーが恐らくメインになる。ジュース類は多く注文されないことが考えられる。
また、スタバのタンブラーに代表される様なサイドグッズの販売もビジネスパーソンが日常的に購入するとは考え難い。
(補足:観光地のスタバであれば、お土産でタンブラー購入する場合も考えられるので、この点を考慮するとよい)
なので、今回の客単価の答え方としては、
「ビジネス街にあるカフェですと、主にビジネスパーソンが顧客と考えます。
彼らのカフェの使い方としては、出退勤時、休憩時に立ち寄ってコーヒーの購入や、お昼からお昼過ぎにコーヒー+軽食を購入する方が多いと考えます。
ですので、メインの注文としては、ドリンクはブラックコーヒー、フードはブラックコーヒー+軽食(サンドイッチ、クッキー等)を想定しました。
単価は、ブラックコーヒーのドリンクだけの方はサイズで単価が分かると考え300~500円として間の400円とします。
ドリンク+フードの方はドリンク代に、軽食(サンドイッチ、クッキー)を200~500円として、800円~1,000円として間の900円としました。
朝の通勤時や仕事の合間に行くことも多くドリンク(ブラックコーヒー)だけの方の割合が多いと考えそちらを70%、ドリンク+フードの方が30%と仮定しています。
最終的な単価は加重平均で丸めて600円と置きました」
といった具合がよい。
ここで、ドリンク、フードの代金や、購入比率といった、数字の置き方は常識的に乖離してなければ、拘らなくていい。
大事なのは、「想定した店舗の特徴を捉えたうえで、単価を設定している」という説明だ。
想定した店舗の特徴を述べることで、リアリティがグッと出て、しっかり現実的に考えられていることをアピール出来る。
フェルミ推定は、机上の空論ではなく、現実をモデル化することが求められる。
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田中「というわけだ」
小次郎君「なるほど、想定した店舗の特徴を考慮していくわけですね。そういう意味では、想定した店舗から単価の置き方と、すべてはつながっているわけですね」
田中「その通りだ!良い感じだぞ!」
小次郎君「はい!」
ケース面接でつまずいている、もっと的確なフィードバックが欲しい方!
ぜひお待ちしております。
面接でのディスカッションを想定した一連の流れ、考え方は解答例を参考にしてみてください。
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