【恐怖体験談】 アメリカで出会ったナイフ男と・・・
20年前、僕は、数か月間、アメリカをフラフラしていたことがある。
ただただ行ってみたいという、単純な理由だ。
事件は、アメリカに渡って、すぐに起きた。
その時、僕は、シアトルにいた。
マリナーズのイチロー選手と大魔神・佐々木選手の試合を見たかったからだ。
球場では、この時のために買った最新カメラで、2人を撮りまくった。
試合後、次の目的地に向かうため、長距離バスに乗ることにした。
出発時刻ギリギリ、「間に合ったー!」
しかし席は、満席・・・
いや、「一席だけ、空いてる!よっしゃー!」
しかし、そこから恐怖が始まりました。
着席。
すると、横の席に座っていた人物が、ヤバイ極みだったのです。
年齢は、20歳ぐらいの男性。
「カチャ、カチャ、カチャ、カチャ」と音がする。
手に持っていたのは・・・バタフライナイフ。
薄ら笑いを浮かべながら、ナイフをいじり、
前の座席のシートを切り刻んでいるではありませんか。
彼の目は、イッちゃってます。
何か、ブツブツ言ってます。
これは、ヤバイ。
と思った瞬間、バスの扉が閉った。
バスは2時間・・・地獄旅へ出発・・・
周りの外国人たちは、見て見ぬ振り。
ちなみに僕は、英語が超苦手。
ヘルプ!ぐらいは言えましたが、下手に、彼を刺激するのもヤバイ。
渡米して、すぐの出来事だったので、
これはアメリカでは普通の出来事?なんて思ったりもして。
僕は、ずっと半身の姿勢で、何かあったらすぐに防御できる体制を維持。
すると・・・およそ30分後。
彼が、寝た。
助かった・・・と、思ったが・・・
トイレ休憩。
この時に、運転手にヤバいヤツがいる!と、言いたかったのですが、英語ができない僕。
彼も寝ていたので、「まーいいか」と、そのままに。
しかし、再び走り出した瞬間。
彼、起きちゃった!
ナイフ再び・・・
目的地まで、あと1時間はあります。
地獄・・・
ふと、僕は、あることに気づく。
カメラがない!?
イチローと大魔神を撮りまくったカメラがない!
まさか・・・隣の彼がパクった?
どう考えても、彼が一番怪しい。
しかし、手にはナイフ、言えない・・・
結局、僕は、言えずに、バスが目的地に到着。
バスを降りると、僕は、だんだんムカついてました。
イチローと大魔神・・・
そして、これからのアメリカの思い出を残せないじゃないか!
僕は、ナイフ男の元へ行きました。
手にナイフがないことを確認し、言ってやりました。
僕「マイキャメラ」
男「知らねえよ!てめえ、やっちまうぞ」(多分こんなこと言ってる)
僕「マイキャメラ」
男「******」(何言ってるか分からない)
僕「マイキャメラ」
男「******」(全然分からない)
あっ、僕、英語喋れないから、無理だ・・・
この悔しさを胸に、英語を喋れるようになろうと、心に誓いました。
〜完〜