(まだ母になる前) 若かりし頃のダイナミックなキャンプの思い出。
ここシンガポールは年中暑くいつでもキャンプ日和だけど、日本はすっかり夏のキャンプシーズン到来!という事で、日本のテレビやニュースなど、アチコチでキャンプの話を見聞きするようになったこの頃。
そう言えば私も昔、主人に連れられて行ったな~、本物ガチキャンプ。
と懐かしい思い出を回想するけど、正直私はそこまでキャンプが好きではありません (笑)
出来ればホテルステイ派な私、しかし自分の選んだパートナーがキャンプを熱望すれば行かざるをえないでしょう。
それは結婚前の事でした。
主人のいとこが沢山住むアメリカはネバダ州のリノという町に行き1週間のガチキャンプに連れて行かれた時のお話しです。
恐らく「キャンプラブ💖」のキャンパーには最高のロケーションに違いない、この"レベットメドー"と呼ばれるキャンプ場所はヨセミテ公園の裾野に広がり、私有地につき誰でもは入れない場所らしく、確かにダイナミックで自然が猛々しく、まだまだ雪残るシエラネバダ山脈が目前に広がりパノラマ状に視界を塞ぐ、そんな場所でした。
そんな素敵な場所で1週間お籠りキャンプなので、1週間分の食料を買い込み、1週間は外界から閉ざされることになるわけです。
夏とは言えどシエラネバダ山脈から流れ降りてくる雪解け水は文字通り刺すように冷たい。そんな川水を、水道なんてないので毎回バケツで汲んで料理や洗い物など全ての事に使います。
昼間のジリジリと暑い炎天下の下でも川水は冷たすぎて川遊びの出来ない私、しかも1週間シャワーなし....
日本でしたキャンプなんてせいぜいバンガローに泊まるくらいのヘナチョコキャンプしかした事のない私は2日目くらいには帰りたくなる始末。
主人の叔母さんがキャンパーバンを寝泊まり用に貸してくれて、そこで主人と2人プライバシーも持てて寝泊まりは出来たものの、車は電気も水も通ってない箱だけのものだったので夜は真っ暗。
とにかく昼間は汗をかくほど暑いのに日が暮れると気温がグッと下がり厚手ジャケットに靴下が必要になるくらい寒くなり冷え込むので夜中にトイレに起きるがトイレは外。
夜中、カチャリとドアを開けて車外へ出ようとすると、真っ暗で何も見えないあちら側で、パキっパキっとあちこちから音がする。一体何が私の登場を見て音を立てているんだか....怖い.....出られない.....
で、トイレはというと、みんなが止めているキャンパーバンの離れに小屋があり、その中に深く掘った穴に便座が置いてあるシンプルなトイレ。最初にこの穴の中を直視してしまったのが失敗で、それ以来はこの小屋に入れず....
「こんなか落ちたら最後だな....」と想像したくない妄想にとりつかれ1週間出る物も出ない始末に。
キャンプの帰りに寄った小さな店で借りた水洗トイレの有難さって言ったらもう!!トイレの床で寝れるぐらいに神々しく見えました。
( 帰宅後のシャワーにも溢れんばかりの有難さを感じました。)
昼間は大自然がもりもり盛り上がってくるような絶景のなか、wifiも飛んでないのでみんな何をするでもなく各々時間をゆっくり過ごす。
ハイキングに行ったり、川に行って泳いだり、魚を釣ったり、本を読んだり、カードゲームをしたり、火を起こして料理をしたり。
そして夜になると空を埋め尽くす星空に感動。
自分の肉眼で実際にこれだけの星を見たのは産まれて初めてだったろう。周りには全く何もない大自然の中だからこその圧巻の眺め。
「ほらあれがミルキーウェイでね」
と話す主人の話しを聴きながら星空を見ていると星の群れが覆い被さってくるようで足がすくんでバランスを崩してしまう。
まるで飛行機に乗ってる時に、機内から見下ろす大きな街の無数の灯りを引っくり返して逆さまから見ているような、なんとも不思議な感覚でした。
と、いろいろ回想して綴っているとなんだかんだ言いながら素敵な体験してるじゃない。と思えてきた。
けれど、渦中はあまりにもガチ過ぎたし私も若かったからしんどかったんだな。
で、今ならどうかな、とちょっと考えてみる。
が、
やっぱりあのトイレだけは無理!!!
なので、
子供達もそれぞれ大きくなったから連れて行きたいな~。という主人には「電気とトイレの使えるキャンパーバンを借りること」が絶対条件にて決行可と約束。
こんな状況下だから次いつ行けるか分からないけれど、確実に子供達には良い経験になるし、最高の思い出作りになるに違いないので子供達が喜んで付いて来てくれる時期に行って、あの満天の星空を子供達に見せたくなった母でした。