日本の家庭料理を作ろうの会「comida caseira japonesa」を開催します
【ブラジルでの活動】
イベントや料理教室など、ブラジルでの私の活動についてご報告していきたいと思います。
これから、月に2回、県人会で「日本の家庭料理を日系人の方々とみんなで作ろうの会」を主催させていただくことになりました。
ブラジルに来て、日系ブラジル人の方々が作り上げたブラジル社会への貢献に尊敬と感謝の念をいつも持っています。
色々な日系人の方々とお話ししている中で、日系2世から3世、3世から4世となっていくにつれて日本に行ったことがない人が多くなり、日本語があまり話せなかったり、日本食を家で食べなくなっていくということを知り、なんだか寂しいなぁと思っていました。そして、そのことに危機感を持っている日系人の方ともお会いしました。
何か私にできることがないかと相談し、ご縁もあり、この会を定期的に開催していくことになりました。
主催することが決まり、いざ、それに向けて準備を始めると、悩むことや、どうしたらいいのだろうと思うことがたくさん出てきます…
まず第一の大きなハードルは、「言葉」
この県人会にいらっしゃる日系人の方々の多くは日本語を話せる方が多く、日常的な会話は日本語でも大丈夫です。(よかった…)
ただ、文字になると、読めなくなる方が多く、やりとりのメールは基本的にはポルトガル語になります。
ですので、レシピは、ポルトガル語でも書かないといけない…まず私にとって第一の大きなハードルです。
また第二の大きなハードルは、「食材」
日本の家庭料理といっても、こちらで手に入る食材を使うので、日本で作っていたものと全く同じものは作ることはできません。
また日本と同じ名前の野菜でも、大きさや水分量や味さえも日本で手に入るものとは違うものも多いです。
それでも、サンパウロは有難くも日本食が手に入りやすくたいがいのものは少しアレンジをすれば作ることができます。
ただ、例えば、基礎調味料のうちの一つの醤油について。
日系人が使っている醤油は、さくらというメーカーをはじめブラジルで作った醤油を使っている方が多いです。キッコーマンなど日本の醤油は、ブラジルでも手に入るけれど価格が高いです。
日本の醤油は大豆と小麦を使うのに対して、さくら醤油は大豆ととうもろこし粉で作られています。
その理由でなのか、さくら醤油は、色が濃い割に味はさらっとしていて、日本での醤油に慣れている私としては、これを使うと欲している深みが出ずなんだかしっくりしない味になってしまいます。
日本の醤油を使ってしっくりする味にするか、ブラジルの醤油を使ってどうにか頑張るか…悩んでいる時、思い浮かんだ言葉は、「誰でも再現できるように身近に手に入る食材・調味料を使う」という、師匠 杵島家の教えでした。やはり私もその教えは大切にしたい。選んだのは後者です。
(醤油に限らず、色々な調味料で似たようなことが言えます。)
試作を繰り返し、とりあえず今回は納得できるレシピになりました。
初回は、日系人の方々の多数決により、「肉じゃが」「きのこのかき卵汁」「ナスとピーマンの煮浸し」などの献立です。
明日がいよいよ初回です…どうか皆さんに喜んでいただけますように…
これからも、日系人の方が一般的に使っている調味料や食材で日本の家庭料理をお伝えできるように試行錯誤していきます。
(勿論ブラジル料理・食材を学ぶことも続けていきます🇧🇷)
初めてのことで不安や緊張もありますが、
忘れて欲しくない日本の家庭料理の味を、微力ながら伝えていきたいと思います。
試行錯誤しながらも、頑張ります!!!!!!!!😊
最後まで読んでいただき、どうも有難うございます。
いしづあきこ
料理研究家/管理栄養士/フードコーディネーター/ブラジル料理探検家