事業概要|起業動機・経営理念・事業目的を書く
事業計画書の項目の内「事業概要」には起業動機・経営理念・事業目的を書く。
正直なことを言うと、僕にはちょっと似通った言葉に思えてて、違いは?と聞かれても納得できる答えを持っていなかった。
だから、それぞれを書く上で意識するべきことは何かを理解するために、それぞれの違いをまとめていこうと思う。
諸先輩方がどんな風に文章にしているのかも参考にして、自分にしか書けない「起業動機・経営理念・事業目的」を作ってみよう。
このnoteの目的は「宇宙一楽しく事業計画書を作成するために必要な考え方や知識をシェアすること」です。比較的小規模な起業、創業に挑戦しようとしている人に役立ててもらえるような記事作りを目指します。
起業動機・経営理念・事業目的の意味と違いを理解しよう
最近の企業サイトをのぞいて気づいたことがある。
数多くのサイトが下記のように言い換えているのだ。
起業動機→Message
経営理念→Vision
事業目的→Mission
漢字4文字からは「伝統」「老舗」「責任」などどっしりした企業イメージが伝わってくるし、英語やカタカナで表記されると「チャレンジ」「親しみやすさ」「グローバル」のようなイメージを受け取る。
それぞれの企業のもつ色や目標によって使い分けてるとか、狙いがあるのかな?
本題に入ろう。
主に自社サイトや企業資料において書かれる各項目の内容や目的はこちら。
【起業動機/Message】
■内容
創業者や企業の「なぜ起業したか」という思いや、起業したきっかけ、原点となった出来事など
■目的
読者に向けて共感や理解を求めるため
【経営理念/Vision】
■内容
これから代表や企業がどうありたいのか、最終的に目指している姿や、社会にどう貢献していきたいかなど
■目的
主に社員(メンバー)や協力者に向けて行動を統一するため、ゴールの共有など
【事業目的/Mission】
■内容
達成したい具体的行動や数字で表せる目標など
■目的
主に顧客に向けて自分たちが提供するモノやサービスを知ってもらうため
事業計画書の項目として書く時の意識づけ
事業計画書の項目「事業概要」として書くなら以下のように意識したいところ。
【自分の確認用として書くなら】
思いの丈をしっかり書き込み、経営が上手くいっている時も軌道に乗らない時も読み返して自分の初心を思い出すために作っておきたい。自社資料やホームページを作る時の下書きにもなる。
【融資や技術などの協力を求めるために書くなら】
読んでくれる相手のことを考えて、絶対に伝えたいことを含みつつも要点に絞って簡潔に書きたい。削りすぎると冷たい印象を与える可能性もあるので注意だ。
お手本にしたい起業動機・経営理念・事業目的の紹介
自分のを書き始める前に、まずは良い見本を読んで勉強させてもらおう。
株式会社アストロスケールホールディングス
※ 経営理念、事業目的については↓↓↓の「VISION」「MISSION」をご覧ください。
■起業動機
代表取締役社長兼CEOの岡田 光信さんが、宇宙飛行士の毛利衛さんから「宇宙は君達の活躍するところ」という直筆のメッセージを受け取ったことが原点に。
参照)https://journal.meti.go.jp/p/22162/
株式会社 刀
※ 経営理念については「日本社会の活性化につなげたい」を、事業目的については「企業の持続可能な成長を実現します」「本当に必要なのは自ら魚を釣れる能力「釣竿と釣り方」を備えること」「体系化されたマーケティングメソッド」を↓↓↓からご覧ください。
■起業動機
代表取締役兼CEOの森岡毅さんの「マーケティングを日本に広めるための「構造」をつくれないか」という思い。
参照)https://diamond.jp/articles/-/234259
株式会社Schoo(スクー)
※ 経営理念、事業目的については↓↓↓の「VISION」「MISSION」をご覧ください。
■起業動機
代表取締役社長CEOの森 健志郎さんの、「eラーニング」という学習システムを初めて利用した原体験より。
参照)https://corp.schoo.jp/company/ceo
3つの見本に共通していえることは?
とにかく「わかりやすい」ことだと思った。
こんな原点、原体験、思想があって、それを元に「こんなこといいな、できたらいいな」を考え、それを実現するためにどんな行動を起こすのか、までの流れがシンプルでわかりやすい。
中には事業目的が複数あるパターンもあるだろうけど、それは枝葉のようなもので、それら全てを一つの経営理念で結ぶことが出来ているなら、多くの人にわかりやすく伝わるんだろうな、と思う。
自分の事業計画書にも「芯」を一本通すことを心がけたいな。
まとめ
事業計画書に書くことはもちろん、ホームページや企業資料に書くなど、名刺代わりに読んでもらいたい文章として、長く付き合うことになりそうな項目だった。
事業計画書と同じく、一度書きあげて終わりにするものでなく、定期的に見直して気持ちは変わっていないか、変わったならそれを折り込んでいるか修正を加えて作り上げていくのが自然な気がする。
5年後、10年後、もっと先にどんな「起業動機・経営理念・事業目的」になっているのかな。