弟ふたりのこと

私には弟が２人いる。
一度も「お姉ちゃん」と呼ばれたことがない。
名前を呼び捨てにされている。
姉の威厳はない。

小さい頃は一緒にポケモンやミニ四駆で遊んだ。
大人になった今は、すごく仲が良いわけではないが、すごく悪いわけでもない。
年に数回会う際は、普通に話す。

第一子を妊娠して、性別が男の子だとわかった時、急に不安に襲われた。
ホルモンバランスが崩れている中で、
弟達の昔の様子が思い出された。

家の障子は常に穴が開いていて、隙間風が寒い。

無茶な遊びをして足を骨折する事、数回。

野菜は全く食べない。

小学生の時、友達との金銭トラブル。
主犯ではなかったが、両親と弟が泣きながら話し合う姿は目に焼き付いている。

野球をしていたので、大量の汚れた洗濯物。

思春期は例に漏れず、無口に。
進学について親の意向と合わない。
ゴミを自室に溜め込む。

そして、弟達も大人になった。

弟１は手に職を付けて自立し、彼女と同棲中。
弟２は一度は就職したものの、夢を追いかけ学校に通い直している。

おじさんになった弟達は、甥っ子である私の息子を可愛がってくれる。
プラレールやミニカーなど貢物が絶えない。

昔は色々あったけれど、社会人になり、それぞれ幸せに暮している。
身近な男の子育児の事例として、未来を見せてくれている。

男児の子育て、意外となんとかなるかもしれない。